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「雨に唄えば」 1952

「雨に唄えば」 1952
アメリカ🇺🇸 ジーン・ケリー&スタンリー・ドーネン監督
2024年一発目の名作映画
ハリウッド映画がサイレントからトーキーへと移行する時代を描いた作品にアーティスト(2011)があるが本作とは似て非なるものである。
アーティストがサイレント映画をメインに進行していくのと対照的に本作は鮮やかなカラーと音声入りで同じ時代を描いていてもここまで違った印象を受けるのかと思った。
まずOPの黄色いレインコートを羽織った3人のダンスに心躍った。
物語の前編にてジーン・ケリーと親友のドナルド・オコナーの友情をしっかりと描いていたのがよかった。リナとの確執もこの場面を押さえていることで後々納得がいく。
駆け出しの舞台女優デビー・レイノルズが主人公に対して投げかける台詞一つ一つが的を得ていて良かった。映画のいい面と悪い面を言い当てている。
世界初のトーキー映画ジャズシンガー(1927)が脚光を浴びた事を受け、制作会社社長のミラード・ミッチェルはトーキー映画の製作に乗り出す。しかし、慣れないマイクや悪声のリナの事もあり中々うまく事が運ばない。
そこで美声を持つデビーをリナの吹き替え役に充てることを思いつく。ドナルドの懐へ潜り込むシーンの見せ方もいちいち良い。
そして言わずもがなの名シーン。大雨が降り頻る中でのジーンケリーのダンスミュージカル。Youtubeで見た時から心をつかまれていたが物語前後を知ることでより楽しめた。
ブロードウェイ・メロディーの色遣いも素晴らしい。夢のチョコレート工場やオズの魔法使いを彷彿とさせるビビットカラー。
#まるでベーコンと卵
#昔も今も二人の間には空気だけ
#栄光の影には悩みあり
#笑わせろ誰も皆笑いたい

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