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彼女とパンケーキとトーストと驚いた話

その日は心理カウンセラーの人と
会う日だった。

待ち合わせはカフェ。
会うのは2回目。

そそくさと店内に向かうも
実はこの時点で遅刻確定の私。

だってコメダ珈琲と星乃珈琲がややこしい位に
近くにあり、まんまと間違えたのだ。
家をでる時、待ち合わせ場所を確認してきたのに
これだ…

マッハで車を飛ばすも無理。

急がねばと勢いよく入る店内。

そこには先に到着していたカウンセラーが
優雅にキャリアウーマン風のオーラを放ちながらコーヒーを飲みパソコンを打っている。

「遅れてすいませ~ん」なんて可愛く言ってみたけど、カウンセラーを頼るくらい全世界の不幸を1人で背負っていると思い込んでいる
おばさんが言ってもキモいだけだった。

だが、カウンセラーの彼女は「大丈夫ですよ~」と
女神の微笑みを放出させて
余裕を見せつける。

私にはそんな余裕の笑みを受け止める鋼のメンタルという装備をどこかに置いてきてしまっている
ので、急に遅刻してしまった事の申し訳なさが出てきてオロオロしてしまった。

かわいこぶりっ子したと思ったら急にオロオロし始める。明らかに
メンタルがやられているだろうと思われ、驚かれたと思いきや


この後、驚く事になるのはのは私の方だった。


「好きな物注文して下さい」
彼女はそう言ってメニューを差し出してきた。
そうね。
お店だから何かしら注文しないとな
そう思いながらメニューに目を通していると
次に微笑みの彼女から出た言葉が

「注文した物の代金は私は出せませんけど」

とにこやかにいい放ってきた。

いや、そもそも払ってもらう気はないよ?
そんなに貧乏そうに見えたかしら?
服装がカジュアルすぎた?
ドレスでも着てくればよかった?
えっ?
えっ?
そこには軽くパニックになった私がいただろう。
口角も左半分だけ上がっていたに違いない。

少しして
「お待たせ致しましたー」と店員が運んできた。
私は店員が持ってるトレーに目を向けた瞬間、
さらに驚いた!

なんと、店員が運んできたものは
パンケーキだった!
見るからにふっわふわの、ダイブしたくなるほど
ふわふっわの焼きたてのあまーい匂いのパンケーキ!二段重ね!

ちょっ!ちょっと待ってよ?
これって
完全にキメちゃってるよね~


パンケーキとコーヒーでモーニング❤️

彼女は当たり前のようにパクパクと食べながら
カウンセリングを始めてきた。

えっ?
私、めっちゃ悩んで悩んで連絡したんですけど?
パンケーキですか?
モーニングですか?

2回目の軽いパニックに脳内が追い付いていない。
すごく悩んで連絡したのに。
モヤモヤしたまま時間は過ぎていったがその中で彼女はまた言い放った。

「人間なんて誰でも自己中ですから」

まっすぐな目で微笑みかける。

いやいやいや
自己中通り過ぎちゃってますが大丈夫ですか?
ものすごい悩んで安くないお金だしてきたのに
その発言?
言いたかったが言えなかった。
この時点で私は白目をむいていただろう。

鋼のメンタルをもつってこういうことなんだと
ある種、学んだ気がしました。

ちなみに3回目に会った時は

トーストとコーヒーのモーニング❤️

でした。

3回目のカウンセリングが終わると
足早に帰っていき、店内に残される私。

完全にモーニングに付き合わされてる人みたいになってる私がいて、草。

微笑みの彼女とはもう会うことはないなと思った瞬間でもありました。

モーニングに幸あれ。


次、行ったらパンケーキ食べよーっと!

















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