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”学びラボ”への参与観察の記録 ~CG初心者がゲームクリエイターを名乗るに至るまで~(2023.perry)


概要

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この記事は私が所属しているコミュニティ”学びラボ”について
参与観察研究の”論文風”に書いた、コミュニティをおすすめする記事です。⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️

参与観察研究とは?
社会学の研究手法に参与観察型研究というものがある。観察対象であるコミュニティの内側に入り、コミュニティメンバーの一員となり外からは見えない事象を内部から観察するという手法である。

学びラボに入ったきっかけ


学びラボに入ろうと思ったきっかけは
代表のうめちゃん先生が
何か本気ですごいことをやろうとしていると感じたからである。  
この人が起こすムーブメントを内側の1番近いところから観察し、何が起こっていくかを見届けたいと思った。


要約

この記事は、筆者がコミュニティ「学びラボ」への参加観察研究を行い、
その魅力と参加者の関わりを探りました。
コミュニティへの参加者として、実際に身を置きながら、日常の出来事からコミュニケーションそのパターンまで、様々な側面を観察しました。
その結果、このコミュニティが共感、成長の場であると同時に”居場所”になる空間であり、
参加者が自己を発見する魅力的な場所であることが言えました。

1. はじめに

  • 研究目的と背景の説明

学びラボを知ったきっかけはコミュニティオーナーである”うめちゃん”氏の関わるメタバースクリエイターを育成する3か月間の講習イベント、Metaverse Creator Training Program (以下MCTP)に参加したことである。
MCTPでは完全な初心者からメタバースで働くクリエイターを育成することを目的としており、その講師として"うめちゃん"が登壇していた。

講習の中で代表の”うめちゃん”氏の夢を語る場面があり
彼が何か本気ですごいことを成そうとしており、そのために全力で行動していた。
彼が起こすムーブメントを1番近いところから観察し、何が起こっていくかを見届けたいと考えコミュニティに参加することを決めた。

  • 参与観察の研究手法
    ①学びラボへの入会
    ②コミュニティイベントへの積極的参加

2. コミュニティの概要


学びラボとは

Blender講座でおなじみの『うめちゃん』が主催するコミュニティです。
Discordで運営されており、ラボメンバーがコミュニティにて情報共有を行い、学びを得て提供するための活動を日々行っています。
またラボで得た知識や経験を活かし、教育機関への講師派遣やお子様向けのスクールや講座・イベントを随時開催しています。

(引用:学びラボHPより https://manabilab.or.jp/

3. 活動事例

  • グループ内コミュニケーションのパターンと特徴

コミュニティ内では様々な形態でのコミュニケーションが行われている。

【チャット型】
①部活動
最近AI情報を追いかけて実際に使ってみる「AI部」から日々今日食べたスイーツを報告しあう「スイーツ部」まで、多種多様なコミュニケーションが行われている。
便利で学びになる有益な情報から日々のコミュニケーションまで

②クリエイティブスレッド
BlenderからUnreal Engine、Roblox、UEFNなど様々なクリエイティブコンテンツに触れるメンバーが情報の共有を行っている。

③フォーラム
メンバーが全員が自由にフォーラムを立てて個別のトピックについて情報共有、雑談を行っている。

【イベント型】
オーナーからの運営方針発表や各種イベントなどが日々行われており、
そこではDiscordを通じて会話が行われている。

*例*
学びラボ村会議:
運営の方針発表

AIトーク会:
AIのトレンドを共有、使ってみた感想から始まり、「人間とは何か」という哲学にまで踏み込んだ考察を行った。

VRチャット会:
VRCの世界にメンバーで遊びに行き、VRCの世界を体験した。

VRC会での様子


ラボメントーク会:
ラボメン(ラボメンバー)1人にフォーカスして、それぞれ自由に自己紹介を行うイベント、自分の人生や活動などの紹介を行う。

ゲームさんぽ会:
コミュニティに所属している映画監督の方とゲーム「Last of Us2」のゲームの構図や演出からゲームの内容を深堀していった。

ジブリ感想会:
公開された「君たちはどういきるか」について様々な感想を交換した。

5. コミュニティの価値

コミュニティがメンバーにもたらす多様な価値
①情報
②アウトプットの習慣化
③目標
④居場所

①情報
上記の通り、コミュニティ内では様々な情報が交わされており、その情報そのものに大きな価値がある。

②アウトプットの習慣化
単なる情報にとどまらず、実際にスキルを活用した活動報告も行われている。また、コミュニティに所属していると他のメンバーの活動を毎日目にすることになり作業およびアウトプットの習慣が身につく
<モチベーション維持のサイクル>
情報の取得→実践→活動報告→メンバーからのリアクション→モチベーション維持

③目標
上述の通り毎日、他メンバーの活動を目にすることになる。
そのため自分が目標とする人がみつかるかもしれない。表現したいクリエイティブが生まれるかもしれない。
また、コミュニティとしての活動の根幹でもある「教育」に携われるかもしれない。そのために「講師」を目指すための仕組みも整えられている。

④居場所
ここまでの記述では、クリエイターを育成するためのコミュニティに感じられるかもしれないが、必ずしもそうではない。
単に自分の新たな「居場所」としてコミュニティに所属する懐の広さも持ち合わせている。自分に居場所がないと感じている人に共通の話題をみつけて心地よいコミュニケーションをとる空間としての機能を有している。

6.筆者のコミュニティ参加後の変化

ここまで、客観的な視点でコミュニティの観察を記述したが、ここからは筆者が「学びラボ」に入ってからの変化を記録する。

前提として「学びラボ」に加入する以前(厳密にはMCTP参加以前)はCGに触れたことが一切ない文系の会社員であった。

コミュニティ参加後から他メンバーの発信をみているうちに作りたいものが次々にでてきて、毎日手を動かす習慣が身についた。
そして約8か月のうちにいろいろと制作を行った。

(参考:ぺりーのポートフォリオ)

現在はUEFNというツールを使ってゲーム制作をしており、本気で仕事として何かを作ることを目標としている。

制作の様子

「学びラボ」に所属する以前は想像すらできなかった変化である。

7. 結論

コミュニティ「学びラボ」に参加し参与観察を行った結果、内部では様々な活動が行われており、コミュニティへの所属がメンバーにもたらすメリットを観測することができた。

筆者自身もコミュニティへの所属によって得られる効果によって、目標を持たないただの一般会社員から、クリエイターを目指すに至った。


参考文献(他のラボメンの記事)



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