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華々しいデビューでしたが、四枚しかアルバムを残さなかった謎の人

55歳の親父が人生で100回以上聞いた100枚のアルバム紹介第91弾!

「I LOVE TO PLAY FOR YOU LIVE IN JAPAN」 HIRTH MARTINEZ

2000年発売

日本でのLIVE録音CDです。

日本人は優れた音楽を長く愛する傾向があるので、晩年のLIVE盤は日本録音だったりする事が多い。

このnoteでも既に日本でのLIVE録音の名盤を二枚紹介してきました。

どちらも本と名盤です。

そして本日紹介するハース・マルティネスのLIVE盤も東京のON  AIR EASTでの録音盤です。

ハースと言えば1975年に(Hirth From Earth)というアルバムででデビューするのですが、何とプロデュースはTHE BANDのロビー・ロバートソン!

ナイスタイミングと言うか8月9日に亡くなってしまいました。

しかもロビー自身がハースのデモテープを聞いて、自らやらせて欲しいと言ったという逸話が残ってます。

そして2年後にセカンドアルバム(Big Right Street)を出すのですが、こちらも凄いメンバー何です。

ジョン・サイモン(Key)のプロデュースで、ロン・カーター(B) ドクター・ジョン(P) ジム・ケルトナー&スティーヴ・ガッド(Dr)という眩暈がしそうな豪華メンバーでした。

しかし何故かこのアルバムを最後に表舞台から姿を消し、中古レコード市場では幻の名盤扱いで高値でやり取りされていました。

そして驚く事に1998年に21年ぶりの三枚目が突如として発売!

そのアルバムが日本で好評だったのを受けて、1999年にこのLIVEが実現したそうです。

三枚のアルバムから全18曲という大サービスの選曲。

14曲はハースの唄と、自身でつま弾くガッドギターだけなんですが、この緩さがハースらしくて素晴らしい!

決して唄もギターも上手い訳じゃないけど、でも誰にも真似できないリズム感と、ウォームな声質は聞いていると体が緩んでいきます。

セカンドをプロデュースしたジョン・サイモンのピアノが四曲、そしてジョン・ナールのギターが二曲だけゲスト参加しています。

残念ながらこのLIVE盤を出した5年後に70歳で亡くなってしまいました。

華々しいデビューで才能も有りながら、人生で四枚しかアルバムを出さなかったハース。

最後まで謎めいた人でした。

最後のアルバムが日本でのLIVE盤で良かったと思います。

皆様にはオープニングに歌われたボサノバ風の一曲を。


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