テスト公演タイトル『あるくメイド物語』観劇感想。


だいぶ時差ですが、ジャスマック青山で行われた芝居小屋プロジェクト テスト公演タイトル『あるくメイド物語』を観劇させていただいた。その感想を書かせていただきます。

結論から言わせていただくと、非常に面白い企画で芝居も見応えがあり、大満足の企画であった。
テスト価格ということで2500円のチケット価格だったが、もっと払わなくて大丈夫?って思いたくなるくらいのクオリティの企画であした。
思い出しながら、細部の感想を書いていきます!。

開演前


劇場ではなく、会場、に入るとおおお!私は小劇場の演劇を観劇をしに来たんだよな、間違いじゃないよな、と思うほど立派な会場と立派なスタッフ。(なんか失礼)
入り口で受付して、階段をおり、会場へ。荷物を預け、用意された軽食とドリンクをいただきました。ドリンクはなんとフリードリンク!私は、二杯ビールをおかわりしました。
お食事も軽食と書いていたので、パンとスナック程度かなと思っていたら、超豪華弁当(私からしたら)!写真撮るのも忘れて、食べました!
それにまず感動。今までこういうカフェとかレストランで行われるタイプの演劇も観に来たことあるけど、こんなしっかりとしたお食事とドリンクが提供される演劇は初めて、でそこにまず驚きました!
開演前に楽しませてくれたのは、お食事だけでなく、壁に飾られた今回の物語のメイドたちの写真です。おしゃれな演劇だなーと始まる前から、ワクワクしました。

前説

開演時間になると、メイドからメイドの個性に合わせた様々なお菓子をいただき、その後画像のようなおしゃれなところから、執事のセバスチャンさんが前説をしてくれました!
なんとこの演劇、写真動画撮影OK!
ということで前説の様子を撮らせていただきましたが、これしか撮ってない。
世界観が作り込まれてていいですね。

プロローグ


2階へ上がり、メイドたちの独り言を盗み見するようなスタイルで観劇。歩いて、各メイドのとこへ移動→聴く→移動→聴く、の繰り返し。

盗み見てる感じが面白かったですし、観客全員でメイドを囲んで、盗み聞きしてるような感じが面白かったです。
ただ、プロローグは各メイドの個性やバックボーンに関わるモノローグ、いわゆる一人芝居を盗み見る感じだったのだが、少し聴くのが辛かった。
モノローグは少し退屈してしまう。話の筋に必要な情報を伝えることのみにフォーカスを当てて作られたようなテキスト、演出、演技プランに感じてしまい、観客の想像力に担わせる部分があまりないように感じ、少し聴くのに努力がいった。
それは、エピローグは観客の投票によって決まる、というコンセプトのため、1人1人の個性やバックボーンを知ってもらうよう、1人1人によるモノローグを選んだと思うんだが、もう少し聴きたい!となるようなプランがあっても良かったのではないかと感じた。
唯一、観客を巻き込んで芝居をしてるメイドさんがいて、それはこの企画ならではの演出で面白いと感じた。
それと、歩きながら観る演劇とはいうと少しイメージしてたものと違い、演出やエピローグまで、全体で共有するために仕方ないと思うのだが、ルートが決まっており、ああ、こういう感じね!と思ったもの事実。ただ、それはそれで、役者と一緒に舞台の中に入り込んでる感覚があって良かったです。

本編

本編からは、メイド同士の会話を盗み見ていく。
メイド同士の会話は、どれも面白かった。プロローグでのバックボーン個性を把握してから観るので、関係性によってああ!こうなるよね!、ああ!そういう一面もあるのか!とモノローグでは語られなかったメイドの見えない一面が見れて楽しかった。
芝居の途中で出てきたピアノの伴奏、綺麗だった。
ラストシーンで3人のメイドが1人のメイドを残して出ていく場面。結局は全員出ていかないことになるのだが、そこはもう少し深掘りして描いて、ほしかったなという気持ちもある。
今まで逆らうことのできなかった親の言いつけを破るってのは相当な葛藤があるんじゃ?今まで人に心を開けなかったにしては、雪解けが早いような?借金って格好洒落にならないよね?みたいな。みんなで一緒にいれば確かに楽しいけど、問題は解決しないよね。そこをもっと深掘りしてほしかった。
ただ、これは私の個人的価値観で、演劇を観るからには、深いなと思わせるものが欲しいなと思った。
そこは、企画の尺的にも位置付け的にも、エンタメらしく面白おかしくまとめてくれたあのラストで大正解だったと思う。ああいうラストも嫌いじゃない。

エピローグ

エピローグは投票でゴーストのメイドさんのエピローグに決まった。
投票で決めるけど、戯曲の構成的に1番票が集まりそうだなと思った。だって、本編であまりゴーストだから、絡めないもんね!みんなみたいと思うよね!

お昼の回はどうだったんだろう?他のメイドさんだったのかな?
ゴーストのメイドさんを演じていた女優さんは凄かった。声が力強いし、グッと訴えかける芝居もコメディアンヌ的な芝居も両立されてて引く手数多だろうなと思った。
というか、出演していた女優さんはみんな若い方だったけど皆さん芸達者で素晴らしかった。これからも小劇場で活躍するだろうし、数年後には売れっ子の人がいてもおかしくないなと思った。
今後の活躍も拝見させていただきたい。

最後に

色々と書かせていただいたけど、本当に面白い企画だし、来てよかったと思わせてくれる演劇だった。次回もあるならぜひ行きたい。チケット代も2500円となっていたが、もっと出さなくていいんですか!?って言いたくなるような大満足の企画でした。
また次回を楽しみにしております。

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