住宅メーカー選び① ~選ぶポイント~

家づくりの8割を決めるメーカー選び

家づくりで最も迷うことの1つがメーカー選びだと思います。
メーカーによって構造、標準仕様、デザインの特徴や細かい進め方などが違うので、家づくりの8割はメーカーで決まると言われています。

いざ選ぶとなると、まず有名メーカーが頭に浮かびますよね。
さらに情報誌で調べると多くのメーカー・地域工務店・設計事務所が出てきて、知れば知るほど迷う・・ことになります。

ただ、知識がない私たちが各社の違いを学んで比較するのは大変です。また、色々な方がポジショントークで様々なことを言うので、結局何が正しいかを判断できずに泥沼に入ってしまうかもしれません。。。
メーカー選びで疲弊してしまい、選んだあとの家づくりがおろそかになっては本末転倒・・・な気もします。

選ぶポイント

では、どのようにメーカーを決めるのが良いのでしょうか。
積水ハウス、住友林業、ヘーベルハウスなど誰でも憧れるメーカーにプランと見積りを作成してもらい、予算が合えばそこで決めてしまうのも1つだと思います。
ただ、ほとんどの方は大手メーカーから見積りを貰うと、その金額の高さに愕然として、他のメーカーも検討する気になると思います。特にここ数年で住宅価格はかなり上がりましたので・・・

そして、いろいろ調べ出すと、情報過多で何が良いかわからなくなる・・
私もその典型で、結局1年以上かけて悩んだ末に、ようやくメーカーを決めました!辿り着いた結論=選ぶ際のポイントは大きく以下5つです。

1.価格

予算が合わないところを検討してもあまり意味が無いので、まずは各社のおおよその価格帯を調べて、予算に合いそうなところを探すことが大事です。
東京などの都心部ではネットの情報よりも坪単価が高いので、営業の方に大体の目安を聞いた方が良いと思います。

ただ、決める際には建物価格だけでなく、維持費や光熱費など生涯にかかるコスト(ライフサイクルコスト)を確認することが大事です。
例えばローコストメーカーの場合、耐久性の良い部材は使われないので、10~15年おきに数百万円のメンテナンスが必要になるケースが多いです。また断熱性能が悪ければ毎月の光熱費もかさむでしょう。
逆に耐久性が高い家の場合、建物価格は高いですが、壁や屋根は高耐久なのでメンテナンス頻度が20~30年になり、維持費は半分に抑えられます。さらに断熱性能が高い家の場合は、光熱費が抑えられます。電気・ガス料金はずっと上昇傾向ですし、長い目で見ると高性能・高耐久住宅のほうがローコストメーカーよりもコスパに優れることになります。

ということで、見積もりを依頼する際は、維持費や光熱費についてもメーカーに確認して、長い目で見たコストで比較すると良いと思います。
(詳しくは別の記事にて)

2.性能

性能?と思われる方も多いと思いますが、光熱費や住んでからの快適さ、家の寿命や耐久性に関わる重要な項目です。
以下のように様々な性能があり、メーカー・商品によりレベルが違います。
・耐震(地震へのリスク)
・耐火(火事のリスク)
・断熱(屋根・壁・窓がどのくらい熱を通すか⇒光熱費に影響)
・気密(家のすき間⇒光熱費や耐久性に影響)
・耐久(屋根・壁・基礎・防蟻などの耐久性、維持費に影響)

性能は一度建てるとやり直しが利きません。自分が求める性能をきちんと考えて決めましょう。予算とのバランスになりますが、大地震が来ても安心、真夏や真冬も快適、何十年経っても腐らない、家の資産価値が保てるなど、重視したい項目ですね。(詳しくは別の記事にて)

3.仕様

仕様とは、外装・内装、ドア、窓、キッチン・トイレ・風呂・洗面などです。目に触れる部分なので、ここが気になる方が多いと思います。
標準仕様は大手メーカーが強いです。着工棟数が多いメーカーほど、素材や設備メーカーとの交渉力があるので当然のことでしょう。無垢床やセラミックのキッチンなど憧れの仕様が標準だと惹かれますよね。
ただ、他社でもオプション料金を払えば、だいたい何でも出来ます(メーカーによって得意不得意があるので、あまり不慣れなオプション工事をやってもらうことはお勧めしませんが・・)。
見積りを依頼する際は標準仕様について確認するとともに、メーカーを比べる際は、同じ仕様・条件で見積もってもらいましょう。

4.ブランド力

ここにこだわるかは人次第だと思いますが、やはり大手ハウスメーカー等は以下の点で安心感があると思います。
・倒産リスクが低い
・長年の積み重ねと実績があり、改良を続けている
・アフターメンテナンス体制も整っている
ただ、最近は小規模のメーカー・工務店などでも、上記弱点克服のための様々な取り組みを実施したいるところもあります。
私はここについては優先度を落とし、まだ知名度が低いメーカーを選びました。両親からは一時反対されましたが、リスクを承知のうえで、でも大丈夫だと信じて決めました。(詳しくは別の記事にて)

5.人(営業・設計・現場)

いざメーカーにコンタクトすると、担当の方が付きます。紹介でない限り、担当は自分で決めらず、基本的にその方がずっと担当になります。
若手の方からベテランの方まで色々な方が付く可能性がありますが、担当の方と合わないとストレスになるので、相性は大事ですね。

あと、そのメーカーの大工さんなど現場の人の意識の高さも重要項目だと思います。いくら設計や仕様が良くても、きちんと作られなければ100%の性能は発揮されません。特に注文住宅は1棟1棟違うので、大工さんたちも大変です。現場の方々の意識が高いメーカーほど、欠陥や施工不良の心配が少なくなります。メーカーによって自前の工事部門を擁していたり、外注・下請けに任せたりと様々なので、各社の体制を聞いてみましょう。また、構造見学会などに参加して現場の方と話してみるのも参考になると思います。

以上、上記5つが選ぶポイントになると思います。
上記1~4の性能・仕様・ブランド力で似たようなものを選べば、価格は大きく変わらないというのが私の結論です。あとはそのメーカーの商品が好みか、提案プランのセンス・雰囲気が自分に合っているかが決め手になると思います。

私が検討したメーカー

最後に、私のメーカー選びについて紹介します。

私は1年以上の選定期間があったので、インターネットで各社ホームページや比較サイトを読み漁り、モデルハウスや見学会に行って、自分に合いそうなところに見積り・プラン作成を依頼しました。

なお、下記のメーカー以外が良くないという意図はありませんので、あくまで一例として参考に読んでいただけると幸いです。

ハウスメーカー

<ハウスメーカー>
・積水ハウス(木造在来・鉄骨)
・住友林業(木造在来)
・へーベルハウス(鉄骨)
・パナソニックホームズ(鉄骨)
〇三井ホーム(木造ツーバイ)
〇住友不動産(木造ツーバイ)
〇三菱地所ホーム(木造ツーバイ)
〇ミサワホーム(木造ツーバイ)
・アイ工務店
・三栄建築設計
・日本ハウスHD
〇ウェルネストホーム(木造在来)

地元工務店(都内城南エリア対応)

〇参創ハウテック(木造在来)
〇アイケーホーム(アイフルホーム系列、木造在来)
・伊庭工務店(木造在来)
・創健舎やどり(木造在来)
・神崎建設(木造在来)

※カッコ内は主な構造。〇はプラン・見積りまで頂いたところです。
※ツーバイは2x4, 2x6およびミサワホームのパネル工法を含めています

今後、上記メーカー選びの詳細についても記事にしていきます。

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