Light on Life 「コシャとは何か?」を読んで
ヨガの資格をお持ちの方は恐らく聞いたことがあろう、「パンチャ・マーヤ・コシャ」という考え方がある。
RYT200の時はパンチャは5、マーヤは幻、コシャは鞘(さや)、覆いであると習ったが、アイアンガー氏の著書『Light on Life』ではコシャを「相」と表している。
理論上の5つの異なる階層が人間にはあり(目に見えないが確かに存在しているので”幻”がついている)、一番外側にあるのが肉体の相でその他4つの相を玉ねぎの皮のように包み込んでいると記されている。
では肉体の他に何の相があるかというと、
・生命エネルギーの相(プラーナマヤ・コシャ)
・心の相(マノマヤ・コシャ)
・知性の相(ヴィニヤーナマヤ・コシャ)
・至福の相あるいは魂の相(アナンダマヤ・コシャ)があるようだ。
それぞれについて、少し具体的な解釈を付け加えてみると、
・生命エネルギー:呼吸(プラーナ)している
・心:目には見えないが、確かにある
・知性:判断したり考え事をしたり、確かにしている
・至福:恍惚状態、あっという間に時間が過ぎ去ってしまう様な体験、そういった経験は誰しもがある
ヨガでは、この外側の相と内側の相の完全なる一体化、調和を目指しているという事実を知った時、人間の本質的なものは2000年程前であっても変わらないのだと感動したのを覚えている。
さらに『Light on Life』の中で、アイアンガー氏はこう述べている。
「正しい位置」という言葉を見て、ハッとする私がいた。
外側の行動を変えるしかない、とも思った。
全く逆の、一番内側にダイレクトにアプローチする方法も無くは無いと思うが(私は恐らく出来ない)外側から内側に向かって正しい位置を発見していくしかないと悟った。
今まで不治の病を理由に、行動しなかったことが沢山あるし運動もあまりしてこなかった。アーサナにおいては柔軟性・筋力ともに欠けているので、私の身体はこれから正しい位置を作るのにもってこいの題材だと思う。
自分の身体・人生を通して、ヨガを実践する壮大な実験の始まりを、コシャの解説から感じた。
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