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天傘ノココ
2022年8月8日 17:43
「大きな土鍋、薬品棚。これだけでも魔法の研究ができる。それにしてもかび臭い」 土鍋は底が見えないほど埃がたまり、薬品棚にはカビの生えた液体がこべりついていた。アカツキは唇を親指でさすり、考える仕草をした。「アブラカダブラ、この家をきれいにしておくんなさい」 癖のある唱え方で呪文を口にすれば、古代から伝わるアブラカダブラが功をなす。アブラカダブラは便利な魔法の呪文で有名なのである。