「大丈夫」は適切か

「大丈夫」ほど難しい言葉はなかなかない｡

相手を気遣って心配するときにも、
それに答えるときも使う。

僕は本当にしんどいときにかけてほしい言葉ではないと思う。

ぱっと「大丈夫」って答えてしまうし、
相手もそれをわかっている事が多いから、その後も心配してくれる。

心配しているときにどうして肯定に良い状態を想定した言葉が選ばれるのだろう。

あなたのための言葉でしかないじゃないか。

ついそう言いたくなる。

真摯に相手に向き合うときに常套句や紋切り型の返答は果たして意味があるのだろうか。

ある人は問いかけに対して、大丈夫といったのなら、自分はその人を心配しないといっていた。

それもなんかしっくりこない。
しんどいときにそんなことまで考えられないよ。

自分からしんどいなんて言えない事がほとんどで、「頑張って」なんてどうやって頑張るんだと言いたくなる。

僕はよく「お大事に」という言葉を使う。

これもどうなんだろう。

僕からすればこれは逃げの一手にしか見えない。

こんな事を言ってしまえば元も子もないが、人が他人の感情を推し量るのは傲慢だ。

認知的共感は対人間では通用しない事が多いから。

ならば先に言っておこう。

今のところ、僕は大丈夫だ。