見出し画像

トレインストリートミッション


私は朝が早い。夜も早いが。
現地時間5時には起きて、従姉妹が爆睡している横で日課の顔のツボ押しをしながらビールを朝から飲む。暑い国ならではの楽しみ。
従姉妹が起きるまでスマホで日本のニュースを見ながらのんびり時間である。
今回朝ごはんはホテルでつけたけど、その話はまた今度。


この日のミッションはトレインストリートに行くこと。
と、決めていたのになぜか暑い中フラフラと歩いて向かったのは大聖堂。
そういえばハノイの道路横断は難しいと聞いていたが、不思議なほどするっと渡れた。

想像以上にすごかった

ちょうど鐘の音がして荘厳、という言葉が思い浮かぶ。
東南アジアの雑多な空気にこのフランスの雰囲気たっぷりの建築。圧倒される。
語彙力がないので「すごい」しか言えない。
しばらく写真を撮ったりしていたが、あまりの暑さに従姉妹がエアコンあるカフェに入りたい、と。
大聖堂近くにはたくさんおしゃれカフェがあるのですぐに理想のところが見つかり入店。


涼しくて生き返る

2階席の窓側に座る。
こんなに暑くて湿度もすごいのにベランダ席でホットのお茶を飲む人もいた。尊敬しかない。
従姉妹はキウイのジュース。私は333。
お高めカフェのせいか、ウェイターさんもピシっと決まっていてシルバーカトラリーを磨いている。
(ずっと磨いていて、手をあげて呼んでいるこちらにちっとも気づいてくれなかった)

ここで、これからどうするー?と話し始めた瞬間2人で顔を見合わせた。
「トレインストリート!」
お互い忘れてたんかい!

歩くのはもう無理ーな暑さなので、grabで移動する。
grabはバリ島に行った時にとても便利だったので、そのまま位置をベトナムに変更して利用。SIMカードは羽田のラウンジでAmazonで購入したベトナムのものに入れ替えておいた。クレジットカードも登録してあるので、桁の多いドンのお札を数えなくていい。非常におすすめ。

そして着いたのがトレインストリート北側ゲート。
grabでトレインストリートを選ぶとここになるのだ。

事前情報どおり、入れないように微妙な柵がある場所だ。
着いた時、柵の前に10人ほどの他国の観光客グループがいて、記念撮影に夢中だった。こっそりピースして映り込んでおいた。バレたけど、みんな笑ってた。
その集団がいなくなると、従姉妹は早速線路に入ろうと言う。

ちょっと待ったーーーー!

確か、ここは「普通に」入ってはならぬ場所のはず。
タイミングよく、欧米人が線路に入ったら、やはり警備の人が大声で怒鳴って追い返していた。

どうやって入るのか。

……正解は線路脇のカフェの店員さんの誘いにのること。
ちょうどその時、1人の女性が「カフェ?」と声を掛けてくれたので満面の笑みで「いえーーーす!」

すると、後をついてきて、と薄暗い通路を通って案内してくれる。

明るく写ってるけど、本当は薄暗い

すると、線路脇の空間に出られるのだ。(時間帯によるのか、普通に線路沿いを案内してもらってる観光客もいた)
線路沿いに椅子(低い)はあるが、そこはダメだと言われホーチミンさんの写真がある狭い謎の空間の椅子に座れと言われる。
そこには他にも、韓国人らしきイケメン男性1人と国籍不明だが感じのいい親子も詰め込まれていた。
そこでメニューを渡され名物のエッグコーヒーなるものを頼んでみた。
あまり甘い飲み物は得意ではないが、量も少なかったので助かった。味はプリンに似ているような気がした。

エッグコーヒーin謎の小部屋

ふらっと出て線路に出て写真を撮ったりするのは、何も言われないが、線路脇の低い椅子に座ろうとするとダメと言われてまたホーチミンさんの写真と再会する繰り返し。
すると突然外に出ていいよ、と言われる。
理由は不明だが、時間は11時だった。その時間になるまで出てはいけない、という協定でもあるのかもしれないと考察。
そして線路でブラブラしている間も普通に物売りの人が来る。トレインストリートの絵のTシャツやトートバッグなど。
そして極め付けは、私の靴を磨こうとするおじちゃん。
↓の写真でわかるとおり、私はビーサンである。
確かに汚れていたが、ゴムのビーサンである。
それを磨いていくら取ろうとしたのか、今となっては返って知りたい。

こんなところ日本じゃ座れないよね


360°カメラにて


私たちが入った(というか選べないので入らさせられた)カフェは、小学校低学年くらいの女の子が一生懸命働いていて可愛かった。
韓国人イケメンお兄さんが列車通過まであと何分?と聞くと決まって「10ミニッツ」と答えていた。
(が、私が聞いたら「I don't know」と言われた…)

さて、肝心の列車はいつ来るのか全く謎である。
一応土日は午前中も通過する、という事前情報だったが、もう諦めようか、いやここまで待ったからもう少しと葛藤していると、マダムがニコッとして「10ミニッツ」と言う。今度は本当の10ミニッツか!?と期待が高まる中、線路脇の椅子やテーブルをカフェ一家が片付け始めた。
周りのカフェも同様だ。

来る!
きっと来る!
貞子かっ

ホイッスルが何度も鳴り、ついに進入を防いでいた北側ゲートも片付けられた。
私たちの椅子も畳まれて、立つように言われる。
そして少しでも頭を出して列車を確認しようとすると「マダーム!ノーー!」と怒られる。

そしてついにその瞬間はきた。


待って、思ったより近い!
こんな距離感
恐怖しかない

警笛を何度も鳴らしながら近づいてくるが、想像以上に近かった。
しかも想像の5倍くらい長い車両だった。
これはスリル満点だ。
動画も撮ったが、あまりの車両の長さなので載せるのはやめておく。

トレインストリート。
写真を線路で撮るだけでも非日常で楽しめるが、ぜひ通過のタイミングがあったらアトラクションとして体験して欲しい。

ちなみにこの日は日曜日。この列車通過時刻は11:53だった。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?