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連還する記憶 ②

連還する記憶 ②

初回では、ひとの記憶には二つある、とおはなししました。
生命記憶と存在記憶です。
それでは、それぞれの記憶について、具体的にみていきましょう。

生命記憶
生き物という有機体は、数十兆といわれる多くの細胞で、できています。そして、それぞれの細胞には、生類の誕生以来、蓄積継承してきた記憶があります。

最近の研究で、細胞同士が、独自に情報を交換しあっていることが、わかってきました。細胞の一つ一つは、自分の記憶に刻まれた情報が、伝達媒体をとおして、ほかの細胞に伝えられ、自分たちが支えている生命体が壊れないように、作用しあうようにできています。

たとえば、ものを食べると、血糖値が上がりますが、上がりすぎると、生命体が壊れますので、膵臓からインスリンという物質を分泌し、骨格筋とか、脂肪組織などに、糖分を取り込むように働きかけて、血糖値を低下させるように作用します。

このように、生命体は、自分が壊れないように、また壊れかけても恢復できるように、生き抜くための記憶を、代々、長年にわたって蓄積伝達してきました。

しかし、この生命記憶は、ひと類の認知機能を包含しますが、ひと類が、その実像を認知することはできません。宇宙に包含された地球が、宇宙の実像を、g未だ認知できないのと、よく似ています。

では、存在記憶はどうなんでしょうか?

本棚:オムニバス連載
・白の連環:https://estar.jp/novels/25104280
・赤の連還:https://estar.jp/novels/26066319
・対馬の浮島:https://estar.jp/novels/26070505



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