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遠近法を持つと言われた言語

Hallo, Guten Tag!

問題です。
クルージング、食洗機、ナッツチョコレート。
これらの(ドイツ語の)共通点は・・・?

Schifffahrt, Geschirrreiniger, Nussschokolade.

3つ同じスペルが続くつづりを持つ言葉(またどうでもいい話の予感が・・)。

読むときにはなんとも思わないのに、書いていてこの偶然に出会うと、毎回ちょっとだけ心が小躍りするの、いい加減やめられないものだろうか・・。

というわけで、今回は(も)そんなことから考えたドイツ語について。

長い

日本語だったら 
腕+時計=腕時計
のように、
ドイツ語にも複合語と呼ばれる、複数の名詞(形容詞や副詞とも)をくっつけて一つの単語を形成するものがあります。
そんな複合語が特に長いことで知られているドイツ語ですが、例えば

Donaudampfschiffahrtselektrizitätenhauptbetriebswerkbauunterbeamtengesellschaft
とか
Rinderkennzeichnungsfleischetikettierungsüberwachungsaufgabenübertragungsgesetz 
などが有名です。

前者は組織名、後者は法律名です。
どちらも79文字

8〜9くらい単語の繋がりで出来ています。

組織の方は蒸気船時代の国営の組合組織、法律の方はBSEに関連した牛肉のスクリーニングに関するもので、すでに廃止されています。
実用的に用いられている最も長い単語、という観点から見ればどちらも当てはまりませんが、いずれまた長い長い名前を持つ法律が出てくるのも時間の問題かもしれません。

『トム・ソーヤの冒険』の著書で有名な、かのマーク・トウェインも、その著書
『ひどいドイツ(言)語』(タイトルどうか)の中で言っています。

曰く、
Manche deutsche Wörter sind so lang, dass sie eine Perspektive haben.
多くのドイツ語の単語は、遠近法で捉えられるほどに長い。

あ。
日本にも有名な長い男の子の名前がありました。

曰く、
寿限無、寿限無、五劫のすり切れ、海砂利水魚の、水行末・雲来末・風来末、
食う寝るところに住むところ、やぶらこうじのぶらこうじ、
パイポ・パイポ・パイポのシューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ、
グーリンダイのポンポコピーのポンポコナの、長久命の長助。
圧巻の136文字。

マーク・トウェインが日本語に触れていたら、『ひどい日本(言)語』という本を書いていた・・かは別ですが^_^。

トリプルA

複合語の繋ぎめに、3つ連続する同じスペルがひょっこり顔を現すことがあります。
ドイツ語では日常的に頻出する単語の中によく出てきます。

先に挙げた以外にも、

Kunststoffflasche(瓶型プラ容器)
Kaffeeersatz(コーヒーのでがらし)

読みにくいのでハイフンで繋げて後半を大文字で書き出し、
Kunststoff(樹脂)- Flasche(瓶)
Kaffee(コーヒー)- Ersatz(でがらし)

とすることもできます。

このように名詞と名詞がくっついている場合は、ハイフンを入れて後半大文字でかき始める方法もありますが、後半が形容詞などとくっついている場合には(別々にも書いて間違いではないけれど)、一気に書いてしまいましょう。

⚪︎  ein helllila Eis (薄紫色のアイス)
△ ein hell(明るい)-lila(紫色の) Eis
この場合、ハイフンの後は小文字で書き始めます。

絶対に分けちゃいけないトリプルLや、トリプルをダブルにして全く違和感を感じることなく使っている日常単語についてはまた別に書こうと思います。

最後に日本語の長い単語、もう一つ。

リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ(竜宮の乙姫の元結の切り外し)

なんだと思いますか?

最も長い和名の植物の名前らしいですが、なんだか可愛い名前ですね^_^
別名アマモで載っている綺麗な写真がありました。


今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。

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