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#3 語学講師の「待てない病」

スウェーデンで、SFI(公立のスウェーデン語学校)に通っています。

クラスメイトはほとんど20代、アラビア語かスペイン語か、英語が話せるので困ったときは母語で助け合っています。さらに、みんな初級レベルから積み上げてきた方々なので、学術用語(名詞とか主語とか…)ももちろんすぐ理解できているし、とにかくよく話せます。

一方私はクラスで最も会話力が低く、共通言語も話せず、世代も異なり話題が合わず、とにかく休憩時間や雑談時間が苦痛でしかありません。

先生は、積極的にクラスメイトと話そう。積極的に発言しよう。というけど、授業中、まず聞かれたことに即応できません。でも、ちょっと考えると言えることもあるんです。授業中ぐらい話したい。そんな気持ちもあります。そこで、ちょっと考えて言おうとすると・・・

待ってくれないんです。私の応答が1,2秒遅れるともう待てなくて、勝手に文末を予測して言ってくれたりします(優しさ)。

ああ、私も日本語教師として全く同じことを何度も繰り返してきたなぁと反省しました。

沈黙が怖い。テンポよく進めてより多くの学習者に発話させたい。

その思いが、語学講師の「待てない病」を引き起こしているんだなと身をもって経験しました。


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