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名前の残る仕事にかかわること

贈与や相続で不動産の名義変更をするためにお客様と面談をするとき、古い書類をいっしょに点検することがよくあります。土地を買ったときや建物を新築したときの権利書など、整理整頓はほとんどされていなくても、重要な書類であると聞いておられるためか、保存状態は良いものを見かけることが多いものです。

どれだけ古い書類であっても、その当時にかかわった司法書士の名前が権利書には記載されています。質の良い和紙に、手書きされたものや和文タイプライターで打ち込まれたものは、貴重品です。

私ども司法書士の仕事は、将来にわたって何十年先であっても、その仕事をした記録が実名で残ります。これは大変に誇りのあることで、また責任のあることです。会社勤めをしていた頃は、名刺と看板で仕事をしていただけで、そこにかかわった人間の名前が残ることはありません。

司法書士は、登記という独占業務を任された国家資格者であり、国の記録を正確に保つ大切な役割があります。事実関係を正確に把握し、法律関係を理解し、一言一句誤ることのないように記録をします。この記録が正確であるがゆえに、不動産取引や金融が滞りなく機能しているともいえます。

世に名前が残る仕事にかかわる以上、資格者として研鑽を積むとともに、常に高潔でなければなりません。過去より、ひとりひとりがこれらのことを意識して取り組んできた結果、現在の信頼につながっていると考えます。一見すれば、実に地味な仕事ですが、社会のインフラを下支えする重要な役目を果たしています。

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