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あってもなくても、悩みはつきまとうもの

そろそろ終活をはじめようと身の回りを整理する方も、いざ相続がはじまった方も、不動産の取り扱いには苦労されます。後継ぎのこと、管理のこと、近隣とのかかわりなど、特有の問題が起こりやすく、現預金に比べれば難しいものです。

亡くなったときに、遺産が自宅しかないときにはその分け方で相続がうまく進まないのは典型例です。均等に分けようがありません。売却して代金で分ける方法はありますが、どなたか住んでいれば、これも難しいことですし、もっとも売れなければ現金化することもできません。

一方で、先祖代々の土地を受け継いだものの、相続税や毎年の固定資産税の経費負担や、利活用に苦労されることもあります。最近では、積極的に自分の代で身軽にしようと行動される方も増えてきたように思います。

不動産の取引は、相手のあることですから、好きなときに思う条件で成約するとは限りませんし、ニーズのないところは手放すことも難しいでしょう。いよいよ、相続した土地を国に返す相続土地国庫帰属制度が始まりますが、内容を見ますと、あまり期待してはいけませんし、思っているほど国民の皆様に助け舟とはならなさそうです。

結局のところ、利活用するか、処分するかとなりますが、単品では値打ちのないところや権利関係の困難なところであっても、うまく下処理を施すことで化ける可能性があるのも不動産のおもしろさです。

相談先をたずねられたときに、私が、大手の不動産業者ではなく、地元で経営されている不動産業者を紹介するのは、不動産のことは人間関係や地縁がしっかりとしているところに相談する方がうまくいくからです。

地元密着で長くされているところには、表には出ていない情報やニーズを持っていますし、目先の利益に追われていないため、的確な助言をされるからです。大きな会社であれば、どうしても仕事のノルマがありますし、転勤もあります。そのため、一つの案件でも早く処理することが優先され、そのために比較的簡単なものばかり取り扱うので、経験が浅くなりがちです。じっくりと考えられた地主さんにとって全体最適な提案がされていないこともあるからです。

不動産のことは、正直言って難しいです。ネットのクチコミを見ているだけでは、うまくいきません。早いときから、専門家に相談することをおすすめしています。あってもなくても、一苦労されるものですね。


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