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青春ラブコメ【読書感想】黄色い目の魚
あらすじ
海辺の高校で、同級生として二人は出会う。周囲と溶け合わずイラストレーターの叔父だけに心を許している村田みのり。絵を描くのが好きな木島悟は、美術の授業でデッサンして以来、気がつくとみのりの表情を追っている。友情でもなく恋愛でもない、名づけようのない強く真直ぐな想いが、二人の間に生まれて――。16歳というもどかしく切ない季節を、波音が浚ってゆく。青春小説の傑作。
読む年齢で感想が変わる本だと思いました。
私は現在大学生で、ほんの数年前までは高校生をしていました。なので、当時の不安定な心理状態を鮮明に覚えていて、共感する部分が沢山ありました。
大人が読むと、どのような感想になるか僕には想像がつきません、数十年たってからもう一度読んでみたいと思いました。
この本を読んで一番感じたことは、私自身も少しずつ大人になってきてい
て、いい意味で冷静になっていて、一方で世間に対する新鮮味は一気になくなっていると感じました。
この本の登場人物のように、人間関係で本気で向き合うことが減り、いわゆるビジネスパートナーのような関係が増えましたね。効率的に物事を進めることが重視され、そこに情熱のようなものを持ち込むことはほとんどなくなって、少し寂しい感じです。
子どもと大人の関係とは、
最初のテッセイとのやり取りはとても印象的でした。
私自身も似たような経験をしており、私の親は生まれてすぐに離婚していて父親の顔なんて全く知らなかった。
あるとき、私が5歳くらいのとき、理由はわからないのですが、元父親と遊ぶことがあった。この本の主人公同様、元父親に会う前に母親から散々、悪口を聞かあされていたので一体どんなやつが出てくるのかとても不安でした。
結局、その当時の僕には彼らがいがみ合う理由なんてこれっぽちも理解できなかった。でもテツセイのように、なんか一緒にいたいと思ったことはよく覚えている。
子供から見る大人はどうして魅力的に映ってしまうのだろう。
人間関係
全体を通して、色んな形でキャラクターが人間関係でトラブルが起きるのですが、どれも爽やかに乗り越えていく様子は高校生独特の純粋さがあって非常にリアルに感じました。
是非こちらの作品も読んでみてください。
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