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交差する不思議なご縁。

節目節目に出会う人。
市の図書館に勤める司書の山戸さん。

先週久しぶりに図書館へ行った。
本を借りるのではなく、なんとなく山戸さんと話したいなと思って出かけた。

ちょうどカウンターにいた。会うのは久しぶりだった。図書館に結構通っている。しかし、1年以上会っていなかったと思う。

話しかけると向こうも同じように会いたいと思っていたらしい。3月で定年退職することを告げられた。人と触れ合うのが好きなのでシルバー人材センターに登録するのだと話してくれた。

初めての出会ったのは高校生3年。受験勉強で図書館に通っていた。私は音楽とラジオが好きだった。FMラジオの音楽リクエストをネットでしてみたかった。

FMラジオの音楽をリクエストをするにはハガキ、電話、ファックスを利用して曲のリクエストをするしかなかった。

今ならスマホがあれば何でもできる。FMラジオに曲のリクエストしなくても検索すればすぐに曲が聴ける便利な時代になった。

当時、家にはネット回線がなかった。図書館はネット回線があった。「FMラジオのリクエストをしたい」ネットとパソコンを使わせてもらったのが山戸さんとの出会いだった。

分からないながら丁寧に対応してくれた。一緒にラジオに曲のリクエストすることを楽しんだ。それがキッカケで話すようになった。

大学合格した時、山戸さんにも報告に行った。

大学は県外の大学に通った。帰省した際、話しに行った。

県内に戻り、就職した。
時々図書館で本を借りる時、会うと世間話をした。

図書館が新しく移転した。

私が結婚した時、結婚しましたと報告した。
娘が生まれ、連れて図書館へ行った。
息子が生まれ、娘と息子を連れて図書館へ行った。

時々会うと私は私の話をした。

山戸さんも当時のことを覚えていた。

「高校生の時、制服で来ていてラジオのリクエストしましたよね。いつの間にか結婚して、気がついたら子供さんを連れていてあなたの人生を見せてもらいました」

昨年仕事を辞め、そろそろ何かしようと思っていることを話した。

面白いですねとお互い笑って話した。
出会って25年経った。

山戸さんの中にも私がいた。
私の中にも山戸さんがいた。

いつの間にか人の人生と重なっている。
交差する。
関わる。

出会い。別れ。
またご縁があればどこかで出会う。
山戸さんお仕事お疲れ様でした。
またどこかで。

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