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幻覚を見る男の子の話

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#創作小説

人形

人形

 「僕の声、聴こえる?」
 少年は人形に話し掛ける。
「ねぇ」
「ダメだ。聴こえてない……お母さん、この子は周りの音が聴こえないの?」
 少年が、そばに居た彼の母に問う。
「そうだよ」
「いつまで?」
「……死ぬまでずぅっと」
「この子は目も見えないの?」
「うん。そうだよ」
「……死ぬまで?」
「うん」
「喋れる?」
「喋ることもできない」
「へぇ」
 そして少年は、目の前に置いてある人形をじっ

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名無しさん

名無しさん

 ボクには友達が一人だけいる。その子は名前がないらしいからボクは「名無しさん」って呼んでる。名無しさんはネ、ボクが会いたいときに会いに来てくれるんだ!名無しさんと話すのはとっても楽しいヨ!
 でもね、不思議なんだ。ボクが名無しさんと話していると、みんなボクを気味悪がるんだ。なんでェ?ボクはただ友達と話しているだけなのに。それにね、まるで名無しさんが見えていないみたいな反応。みんなはボクをオカシイ!

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