のねずみ

生息地を、追われれば、滅びる他にない。

のねずみ

生息地を、追われれば、滅びる他にない。

マガジン

  • 小品集「ねずみ色のややくらい方」

    人間の精神世界の発現を、ややくらい印象を伴う生物たちに託して。

  • 詩や詞や私的な物置場

    題の通りに。 詩人ではない自分の、シテキな試みを留める。

  • 小品集「やさしいねずみ色」

    親子で読める、ほのぼの、ゆったりした短編物語集。

最近の記事

Smile Seeking Society(自作自訳)

(Must be grammatically mistaken all around. Beg your pardon and kindness for raising suggestions) …can't laugh. Can't smile anymore. Even if they're laughing, I alone am not understanding what they are laughing about. Even when I was about

    • ユーモア研究会(仮)(Smile Seeking Society)

      ・・・笑えない。気づけば、笑わなくなって久しい。他人が笑っている場でも、なにがおもしろいのかわからない。笑いかけた途端に「なにがおもしろいの?」と水をさされて笑えない。 それでも、 「笑っていい」のだと、思いたい。まだ「笑える」のだと、信じたい。・・・そうしてできたら、 きみにも、笑っていてほしい。 笑いを、学びによって得よう、だなんて。 難しく考え込んだって面白いこと思いつくわけでもないし、むしろ考え込むほど笑えなくもなるし、 誰かを笑わせる技法を学びたいならお笑い養成所

      • 時間は「ある」とか「ない」とかじゃなくて、 なんとかして、どうにかして、 勝ち取るものだ、奪われないよう守り抜くものだ。 優先順位を決めて。 うっかりしてたら葉巻になって、 誰かの嗜好品として消費されゆくだけなのだから。

        • Always look on the bright side of life (ignoring the rest) ものすごい近眼になって、 目に入れたいものだけ見ていたら そりゃラクだろうけど 抜き出された1フレーズだけじゃない、せめて全部を聞く時間を(つ)くれ

        Smile Seeking Society(自作自訳)

        • ユーモア研究会(仮)(Smile Seeking Society)

        • 時間は「ある」とか「ない」とかじゃなくて、 なんとかして、どうにかして、 勝ち取るものだ、奪われないよう守り抜くものだ。 優先順位を決めて。 うっかりしてたら葉巻になって、 誰かの嗜好品として消費されゆくだけなのだから。

        • Always look on the bright side of life (ignoring the rest) ものすごい近眼になって、 目に入れたいものだけ見ていたら そりゃラクだろうけど 抜き出された1フレーズだけじゃない、せめて全部を聞く時間を(つ)くれ

        マガジン

        • 小品集「ねずみ色のややくらい方」
          10本
        • 詩や詞や私的な物置場
          9本
        • 小品集「やさしいねずみ色」
          2本

        記事

          脳細胞が 酸欠と 過労と 老朽化に因って死んでいく 息ができないなら当然だ 自分と、自分の愛したものを含んだ人類全体が、あたまのわるいほうへシフトしていく墜落感 嘔吐感 夢から醒めればいつも 身投げを誘う絶望の断崖

          脳細胞が 酸欠と 過労と 老朽化に因って死んでいく 息ができないなら当然だ 自分と、自分の愛したものを含んだ人類全体が、あたまのわるいほうへシフトしていく墜落感 嘔吐感 夢から醒めればいつも 身投げを誘う絶望の断崖

          A:「そんなんじゃさぞ生きにくいでしょうね、ゴシュウショウサマ」 B:「すごいね!才能だよ!え?ごめん聞く時間はない」 C:「もうロックなんて流行らないよ」 D:「いいとも自称・ロッカー君。”この世はどこかおかしい”んだね?うん、いいとも。多様性&認め合いさ」 巌頭之感「不可解」

          A:「そんなんじゃさぞ生きにくいでしょうね、ゴシュウショウサマ」 B:「すごいね!才能だよ!え?ごめん聞く時間はない」 C:「もうロックなんて流行らないよ」 D:「いいとも自称・ロッカー君。”この世はどこかおかしい”んだね?うん、いいとも。多様性&認め合いさ」 巌頭之感「不可解」

          異郷の喧噪 ことばは通じない。声が通らない 僕はいったい何人だ いくらたくさんの言語を学ぼうと この世の住人と同じことばを使う種族だとは とうてい、信じられない

          異郷の喧噪 ことばは通じない。声が通らない 僕はいったい何人だ いくらたくさんの言語を学ぼうと この世の住人と同じことばを使う種族だとは とうてい、信じられない

          言葉はもとよりすべて嘘。 だからっててきとうに 上っ面ばかりで 自らの言葉を探さず誰かの言葉を借りて着て、 いつでも、いつまでも、それでいいの? 真実の片鱗をひらめかせ、いっときだけでも美しく、せめて装うくらいはできないものか?

          言葉はもとよりすべて嘘。 だからっててきとうに 上っ面ばかりで 自らの言葉を探さず誰かの言葉を借りて着て、 いつでも、いつまでも、それでいいの? 真実の片鱗をひらめかせ、いっときだけでも美しく、せめて装うくらいはできないものか?

          頑張っている人に対して「もっと頑張れ」は誤りであるという風潮になってからは、 せっかく頑張っているのに「そんなに頑張らなくていいんだよ」と言っておくのが流行ファッションになってしまった。 ことばも服と同じ、とりあえずベーシックを選んでおく。変な服を着たら嘲笑〈ワラ〉われるから。

          頑張っている人に対して「もっと頑張れ」は誤りであるという風潮になってからは、 せっかく頑張っているのに「そんなに頑張らなくていいんだよ」と言っておくのが流行ファッションになってしまった。 ことばも服と同じ、とりあえずベーシックを選んでおく。変な服を着たら嘲笑〈ワラ〉われるから。

          誰もがテンプレートで喋り、その本意をかえりみることもしなくなった。 ・・・それはどこから発せられてどこへ向かう言葉なのか・・・その出自を、道程を、行き着く先を、推し量るだけの余裕がない。 誰もが、自分のことだけであまりにもせいいっぱいすぎて。

          誰もがテンプレートで喋り、その本意をかえりみることもしなくなった。 ・・・それはどこから発せられてどこへ向かう言葉なのか・・・その出自を、道程を、行き着く先を、推し量るだけの余裕がない。 誰もが、自分のことだけであまりにもせいいっぱいすぎて。

          「もっと自由に、自分らしく生きたい」とは、 はじめはたしかに、抑圧に必死で抗って、絞り出された声だったのだろう。 だがいつしか、怠け者が考えなしに使う、自己正当化の方便になってやしないか?

          「もっと自由に、自分らしく生きたい」とは、 はじめはたしかに、抑圧に必死で抗って、絞り出された声だったのだろう。 だがいつしか、怠け者が考えなしに使う、自己正当化の方便になってやしないか?

          【詩】早春

          甕に白梅の蕾の充ちる 彼女の踊れば踊る程―― まるで一幅の画の様な 景色を月が映し出す 無観客の舞台 冴え冴えと あおく しろく 染められた 静寂の庭で彼女は踊る とうに壊れたオルゴール 枯れた手脚は疲れを知らず 音なき調べをなぞるだけ ざらざら乾き 汚れ切り 砂に地面に紛れた甕は 空に虚ろに ぽっかりと  口を開いたまま じっと 打ち捨てられて 誰からも 忘れ去られた庭の隅 未だ固い蕾は咲かずして落ちる 未練も無念も執着もなく 惜しまず惜

          【詩】早春

          【散文詩】ときさびた噴水塔

          満月が荘厳な 孤独の表情で差し覗く噴水塔 いくつもの時間に荒び果てた 石と 水と 月光だけが白く 静止の境を生きている ・・・どこからか演説の声。 ” Edel sei der Mensch! ” 人類よ孤高たれ!と、 鮮烈に時代を導いた、彼等はとうに此処から去った。 ――1冊100円の名著を持って、私は許されない壇上に進む―― 遥かを見渡せば月光に目が眩む あの月面[うえ]では家畜共が、今も黙々と輝く糸を紡ぎ出していて この地上[した]へまでそれを、

          【散文詩】ときさびた噴水塔

          【新釈・グリム童話】星銀貨 -Die Sterntaler-

          原作グリム童話:Kinder und Hausmärchen; Die Sterntaler ドイツ語を自分の言葉に直すとともに、 物語の余白を想像し、独自の付け足しと改変を加えています ~~~~~~~~~~ Es war einmal 「むかし、むかしのものがたり。」 ☆☆☆ 夜道を子どもが歩いている。 この子どもはまだ幼いというのに、2親を相次いで病で亡くし、他に親戚も、引き取り手の当ても無かった事から、貴族の寄付金で運営されるまちの慈善養護施設へ入れられ

          【新釈・グリム童話】星銀貨 -Die Sterntaler-

          【創作短編】bbBEELZEBUBBUZZESss(後)

          人は学習する。 羽根を持つものからは飛び方を学ぶ。鰭や水掻きを持つものからは泳ぎを学ぶ。子どもは大人から生活と言語を学ぶ。基礎から応用へ。 大人もまた、他より情報を仕入れて学ぶ。より効率よく、より利便性を追求して、取捨選択をしながらも――実際は、遭遇するすべてのものから、大なり小なり学んでいる。 口の悪いものからは悪口を。胡麻擂り野郎からはその方法を学び取る。悪魔からは―――― そして、人は、ただ学習するだけ、ではない。 ただの模倣に留まらず、自己の能力として定着さ

          ¥200

          【創作短編】bbBEELZEBUBBUZZESss(後)

          ¥200

          【創作短編】bbBEELZEBUBBUZZESss(中)

          実際、蠅の声はその小っぽけな虫の躯ひとつから発せられているとは信じられないほど、地声からして既に大きく、美しい声等とは到底言えないけれども、一言一句、発音も明瞭だった。 どんな周波数を持っているのだか知れないが、まさに、耳を塞いでも入ってくる、否応なく届かす声、だった。 悪魔は耳から犯すという・・・・・・ これも、何処かで読み拾った知識である。 おれは当然ながら、いくら声がデカかろうが、こんな卑しい蠅ごときに口頭でやりこめられるような心配はしていなかったが、それにして

          【創作短編】bbBEELZEBUBBUZZESss(中)