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健康寿命をおびやかす「三大慢性炎症」とお口の関係?

こんにちは!
NextRevolutuion(ネクストレボリューション) PR事務局です。

このnoteでは「お口から全身へ、ヘルスリテラシーを高める」をテーマに、美容・健康情報を発信しています。

今回のテーマは「体の不調をもたらす【三大慢性炎症】」です。

そもそも炎症って何?炎症のメカニズムとは

炎症という言葉を聞くと、どんな症状を思い浮かべるでしょうか?

「喉のいたみ、腫れ」といった症状、
「急な下痢や腹痛」といった胃腸の不調、
「肌の赤みやかゆみ」といった肌荒れの症状を
思い浮かべる人もいるかもしれません。

このように「炎症」と一口に言ってもさまざまな症状がありますが、
これらの症状は共通のメカニズムによって引き起こされます。

炎症の定義は、「細菌感染・化学的作用・物理的作用などによる
組織の傷害に反応して、身体の一部に発赤・腫脹・灼熱・疼痛などを起こすこと
及びそれに伴う症状の総体」。

アレルギー物質や細菌といった異物が入ったり
化粧品が原因で皮膚の刺激が起こったりすると、
体内では異物を退けて体を守るとともに、
患部を修復しようとする反応が起こります。

この反応により、異物を食べてくれる白血球や
患部の修復に必要な物質を送り届けるため、患部周辺に多くの血液が流れます。
これにより患部周辺は赤みや腫れが起こり、熱を持ちやすくなります。

また、組織の損傷を修復する役割を持つ物質の中には
痛みを引き起こすものもあります。

炎症の痛みには、異物が原因の痛みだけではなく
炎症を治めようとする物質が原因で起こる痛みもあるのです。

このような「炎症」は、体を守るために必要な
免疫システムによる反応のため、
患部が正常に回復すれば自然に治まります。

症状が長引く「慢性」炎症が全身の不調を引き起こす

しかし炎症の中には、本来一過性で治まるはずの炎症反応が
なかなか治まらず、弱い状態でだらだらと
くすぶり続けてしまうものもあります。

このような症状を「慢性炎症」と呼びます。

慢性炎症が起こると、体は状態を回復させようと
常に免疫システムを動かし続けなければなりません。
その状態が継続すると「炎症性サイトカイン」と呼ばれる
タンパク質がたくさん分泌されます。

この炎症性サイトカインは、微量であれば
体を守る役割を担ってくれる大切なタンパク質です。
しかし増え過ぎてしまうと、血流に乗って全身を巡りながら、
体のさまざまな部位に不調を引き起こします。

そして、炎症が起こっている患部だけではなく、
体全体に悪影響が起こり始めてしまうのです。

たとえば、炎症性サイトカインが関連する症状として
動脈硬化が知られています。
血管壁が炎症を起こすことで、プラークや血栓ができやすくなり、
心筋梗塞や脳梗塞の原因になります。

また、炎症性サイトカインは各臓器でインスリンの働きを
阻害するため、糖尿病をもたらすことも知られています。

メタボも実は「炎症」の結果? メタボリックドミノの恐しさ

出典:慶應義塾大学 医療・健康情報サイト

生活習慣病の一歩手前の段階と言われるメタボリックシンドロームは
実は「内蔵脂肪などの脂肪組織で炎症が起こった結果」と言われています。

脂肪組織が炎症を起こした結果、サイトカインの影響でインスリンの働きが悪くなり
高血糖や高脂血症、高血圧に。

さらにこれらの危険因子はどんどん連鎖し、
糖尿病をはじめ、脳梗塞・心筋梗塞・腎臓病・認知症などの
さまざまな病気や不具合を引き起こします。

まるでドミノ倒しのようにそれぞれの危険因子が並行して連鎖し、健康を悪化させる様は
「メタボリックドミノ」とも呼ばれています。

このように、ある一つの場所で起こった炎症が慢性化してしまうことで
体のあちこちに重大な病気を引き起こす様子をご理解いただけたでしょうか?

三大慢性炎症のうち2つがお口の炎症!「口のトラブル」が万病を司どる

上記でお伝えしたように、「慢性炎症」は
身体全体になんらかの不調や不都合を起こします。
その中でも、日本人が特になりやすい「三大慢性炎症」をご存じでしょうか?

三大慢性炎症とは、以下の3つの症状をまとめたもののことです。

  • 虫歯

  • 歯周病

  • メタボリックシンドローム

なんと三大慢性炎症のうち2つが、お口の中で起こる炎症なのです。

「歯に穴が空く」というイメージを強く持っている人の中には、
三大慢性炎症の一つに虫歯が入っていることを意外に思う人もいるかもしれません。
ですが、虫歯を放置すると神経にまで到達し、
神経や歯の根っこで炎症を起こしはじめます。

実は虫歯が進行したときに起こる、
ずきずきと疼くような痛みは、
典型的な炎症症状の一つです。

虫歯菌や歯周病菌が血管を通じて全身に回ると、
先ほどお話しした通り、糖尿病や腎不全など
免疫の低下を伴う持病の悪化につながります。

また、歯周病は認知症とも関連すると言われています。
歯周病によって口の中に増えたサイトカインが脳に到達すると、
アルツハイマー型認知症の原因であるアミロイドβという
たんぱく質が脳内で増えてしまうということも報告されています。

口腔内の健康=全身の健康。健康でいたいならオーラルケアに力を入れて

そもそも、お口の中には2000億個を超える細菌が生息しています。
そして血や骨・皮膚をつくる食物や水も、
必ず口を通って体の中に取り込まれます。

いいものも悪いものも含めて、
体を作る栄養素の入り口である「口」。

そんな「お口」の健康が、全身の健康に多くの影響を与えているのは
ある意味自然なことかもしれません。

自覚症状がなく、自分では気づきにくいのも
慢性炎症の特徴の一つ。

しかし慢性炎症によって起こる病気や症状には
さまざまなものがあり、
全身の不調をどんどん加速させてしまいます。

自分や周りの大切なひとの健康を守るためにも、
歯周病や虫歯予防はぜひ習慣にしていただきたいと思います。

まずは月に1度、信頼できる歯医者さんで
定期検診を受けることからはじめてみてはいかがでしょうか?

さいごに

株式会社Next Revolutionは、「日本をリードするwell-tech カンパニー」をミッションに、
美容・健康領域におけるプロダクト開発事業と歯科医院経営サポート事業を展開しています。
歯科医院の経営者でもあるCEO天雲の歯科医療・予防医学・医院経営の知見を活かし、
well-beingの領域から豊かな社会づくりを目指しています。

このnoteでも歯科を基点としてさまざまな美容・健康情報をお届けしますので、
気になる方はフォローをお願いします!

記事監修者

天雲丈敦(てんくも・たけのぶ)
鶴見大学歯学部卒業後、加藤歯科医院ユニオンセンター歯科室に入職。副院長5年経験を経て、2012年横浜市にててんくも歯科医院を開院。2013年千葉に分院を開設。14年に医療法人社団を設立し、16年には本院を6倍に拡大移転、静岡に分院を開設。現在、歯科のみに留まらず、遺伝子検査、整体などの全身予防の医療連携を行っている。


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