自己組織化への移行は「宇宙・自然のダンスに同調するようなもの」～Christiane Seuhs-Schoellerとの対談から
この記事は、Christiane Seuhs-SchoellerとNexTreamsとの対談の続きとなります。最初の対談内容をご覧になりたい方は、NexTreamsホームページのSpecial Talkを参照ください。
（ホームページURLは以下）
「自己組織化」について
「組織の自己組織化」とはどういったことなのか？
Q：
「自己組織化」というキーワードは、まだあまりなじみがありません。「組織の自己組織化」というテーマと合わせて、もう少しわかりやすく言うと、どういったことでしょうか？
A（クリスティアーネ）：
簡単に言うと、「自己組織化」は「自然・宇宙の組織原理」であるということです。
パワーヒエラルキー（権力階層）の今日的限界
私たちはまず、「パワーヒエラルキー（権力階層）」と「自己組織化組織」との違いを確認する必要があります。大きな違いは、パワーヒエラルキーでは、ある階層に属する人々が、下位の階層の人々に対して権力を持つことを正当化する、ということです。
トップダウン方式で権威と権力を行使するプロセスでは、権力によって仕事を分配し、権威と権力を正当化します。過去100年をみてもこの原理を採用する組織が大半で、仕事を組織化するアプローチは非常に成功しています。
しかし、ビジネスを、自然・宇宙・地球などの大きな全体の意味の中で、実際、必要なものから切り離してしまっているのも事実です。なぜなら、権力階層は継続的な成長と競争、より良く、より早く、より大きく、より豊かになることで生きているシステムだからです。それが世界的な文化的理解において成功したと見なされています。そして害を及ぼすものは無視します。なぜなら、パワーヒエラルキーの中では、害を及ぼすものに配慮するような感性は働かず、うまくいかないからです。
自己組織化組織とは
ですから、「なぜ自己組織化なのか？」「自己組織化とは何か？」ということに目を向けると、私たちはまったく異なる形で仕事を構成し、組織化することになります。そして、その方法を有機的な構造から学ぶのです。
つまり、私たちは組織化を円形モードで見ています。内側の円から上位の円への依存関係がないのです。外が内を必要とし、内が外を必要とする、協調的で創造的な関係です。純粋なトップダウンでもなく、ボトムアップでもない、両極端なものなのです。そして、外側から内側へ、内側から外側へのプロセスがあるのです。有機的な構造は、細胞や分子、原子のように見ることができます。どのレベルにおいても、各部分はそれ自体が独立した全体であり、自分の仕事と機能が何であるかを非常に明確に知っていて、同じレベルにいなければなりません。私たちは皆、網の目のようなものです。自然界はそのような構造になっています。
もし私たちが、組織のあり方に有機的な構造を反映させ、目的を果たすとしたら、もちろん目的とは、世の中のニーズに応えるということですが、私たちは、ニーズを作り出すのでもなく、ニーズを押し付けるのでもなく、世の中で必要とされているものに入り込むのです。そのニーズ、つまり目的に応えることを中心に組織が形成されます。
パワーヒエラルキーから自己組織化組織への移行が意味するもの
そして「生命の網」の中で起こっていることに有機的に同調することができるのです。ですから、私たちの権力や階層的な管理体制から自己組織化へと移行することは、「自然や宇宙全体のダンスに同調する」ことを意味すると思っています。これは、「私たちの全てはつながっている」ことを理解するための、本当の意味でのシフトだと思うのです。そして、もし私たちが自分自身を切り離してしまったら、危害を加えても感じられなくなります。そのテンションを感じないのです。しかし、生命の網に同調しようとすれば、何が理にかなっていて、何が変化すべきなのかを感じ取ることができるようになります。
(続く）
～この対談の続きは、次回記事となります。
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ホラクラシー®︎をヨーロッパに導入した先駆者であり、自己組織化組織内での個人の成長を促進するコーチング「Language of Spaces®︎」、組織の環境と人の環境の両面を大切にした自己組織化組織形態「シンビオティック・エンタープライズ®︎」を開発し、自己組織化組織の成長と発展を世界中でサポートしているクリスティアーネ・ソイス・シェッラーの個人会社です。
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