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はじめまして、NEXTAGEです。

はじめまして、株式会社NEXTAGEの中村です。

わさび×テクノロジー。
わたしたちはここに本気で取り組んでる会社です。

わさびが誰でもどこでも栽培できるようになって、世界中に美味しいわさびを届けることができる。
それを実現したい!絶対に実現する。

そう決めて、わさびの実証試験を開始したのが2019年だから、もう3年が経とうとしている。
想像していたよりも時間が掛かってるし、まだまだやることはある。大変だ。

今回、遅まきながらnoteを始めてみる。
わさびのこと、会社のこと、事業のことを少しづつ書いてみようと思う。


わさびとの出会い

そもそも、何でわさびに注目したのかとかよく聞かれる。やろうと決めた経緯を簡単に整理してみる。

わさびのことが気になり始めたのは2015年後半だったと思う。長野県軽井沢にある、とある湧水地の隣にあったわさび田が酷く荒廃してる様子を初めて目の当たりにしたときだ。
その時は大雨が影響したようだった。普段、軽い散歩感覚で降りていく山道は崩れて道が無くなり、木々はあちこちで倒れ、いつものように簡単には降りれない状況になっていた。わさび田のわさびはどっぷりと水に浸かり、流されているわさびも多くあった。

当時はわさびの栽培って自然災害の影響をモロに受けそう。大変そう。この程度の感想しか無かった。

ただ、その後、年に数回同じ場所を訪れると、だんだん気持ちが変わっていった。
わさび田はしばらくすると元に戻っていたりする。でも、また大雨が降ったり、台風が来ると同じようにわさび田がやられてしまう。山道も同じだ。
これらを繰り返して、少しづつわさびの栽培環境が悪化していったように見えた。このままだとわさびが栽培出来なくなってしまうのかもしれないと思い始めた。

友人との偶然の会話で

そんな折、友人との食事会で、海外在住の日本人から海外ではわさびを食べたくても入手できないという話を聞いた。彼曰く、海外でのわさび潜在需要は大きいと思うと。わさびを現地で栽培し始めてる農家さんを見たこともあるらしい。生わさびの話だ。

普段だと、「へえー」程度のただの会話なんだけど、帰りの電車で振り返っている自分がいた。

だいたいこんな感じだったと思う。

  1. 海外では日本食レストランが増えている。

  2. 外国人は日本で食べた生わさびを知っている。

  3. Real Wasabiと呼んでいる。

  4. 日本食はホンモノを食べたいと思っている。

  5. 美味しいものは高くても受け入れられる。

  6. わさびは日本食以外にも、Frenchや Italian料理に使われている。生わさびではないけど…

つまり、
海外で新鮮な生わさびを安定的に現地栽培出来たら面白いという話だった。

「なるほど…」
正直なところ、海外で生わさびを待ってる人がいるなんて思いもしなかったから驚いた。国内だけの問題じゃないのか。

ネットで調べてみるといろんなことが分かった。

  1. わさびの国内生産量が減り続けていること。

  2. 海外ではわさびのニーズがとても高いこと。

  3. 海外の販売単価は国内の数倍の実績があること。

  4. (やはり)海外でもわさびを栽培していること。

  5. 医薬原料としての可能性に関するレポートがいくつも発表されていること。

いやいや、俄然興味が沸いてきた。

性分もあるだろう。
もっと現状を知りたいと思うようになり、国内にいるあらゆる専門家に突撃アポを取り、押しかけるように会いに行ってわさびのことを聞いた。

  1. わさび生産の現状をどう思っているのか?

  2. 改善するために動いている人がいないのか?

  3. 学とか専門家の関心対象になっていないのか?

  4. 海外でのニーズを知っているのか?

返答はだいたい同じで、こんな感じ。

  1. 面白いテーマだけど市場規模が小さい

  2. わさびは主食じゃないし研究予算が通りにくい

  3. 栽培期間が短縮できないと事業として成立しない

  4. 大規模工場で栽培する技術的ハードルが高い

  5. いくつかの大学や企業で研究開発してることを知ってるけど、商業化まで考えてるのかどうか

  6. メーカーさんや農家さんが海外向けにわさびを輸出してる話は聞くけど、海外の生わさび需要ってそこまで高いの?

「ふむ、そんな感じなのか…」

一方で、実際にわさびの安定栽培技術の開発に取り組んでる大学や企業からも何度かお話を聞いた。
彼らはみな、日本固有種であるわさびの将来を憂慮し、わさびの食文化を国内だけでなく、世界に広げようと挑戦していた。

だけど、誰も商業化を実現出来ていなかった…

なぜだろうか?

普通に考えると、わさびの栽培はそもそも難易度が高いだけでなく、栽培期間も圧倒的に長い。さらに、栽培要件が厳しく、栽培出来る場所も限られていた。事業化するには、これらの課題をきちんと解消しなければならない。

単純に事業性が確立しにくいのだろう。

でもね、誰がわさびを守るの?

新しい栽培方法を考えるべきじゃない?
テクノロジーを活用すれば事業性を作れないの?
このままだとわさびの生産量は減り続けるよ。

もちろん感情だけでは当然どうにもならないので、2019年当時、事業化するための仮説を考えてみた。
・安定栽培は当然、栽培期間を圧倒的に短くする
・わさびの栽培設備は大規模でない方が良い
・むしろ小規模の方が良い
・屋内閉鎖型環境での栽培を選択する
・消費する近くに栽培環境を配置する
・わさびの栽培技術をデジタル化する
・その栽培データを共有する仕組みを作る
・栽培管理に手間が掛からないようにする
・海外でもわさび栽培が出来るようにする
・わさびの可能性が広がるストーリーがあると良い

これらすべてを実現出来れば、世界中に美味しくて新鮮なわさびを届けることが必ず出来る。

私たちが実現しよう!

最後に

実証試験を始めた2019年以降この思いは何も変わっていない。仲間も増えた。失敗や反省もたくさんしたけど、実現するんだという気持ちがますます強くなっている。

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当社植物上で栽培しているわさび

諦めずに走り続ける。
温かく見守ってくれたら嬉しいです。

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