空白の夏
いつものことだけれど、思い付くままに何か書いてみようと思う。
私の仕事はコロナで大きな打撃を受けて、中心となって取り組んでいた事業はふっ飛んでしまった。悲観的にならざるを得ない状況だが、悲観的を通り越して、今はあらゆることに対する実感がない。本当に2020年はあったのかな。コロナ以降に起きたあらゆることが幻のような気さえしてくる。この先改善する見通しがないし、みんなもうその場しのぎでやっていく体力が残っていない。怖いのはコロナより人間だと話をしていた。情報は錯綜し、人々は何か得体の知れないものに飲み込まれてしまう。なんだかんだ平和だった日本では経験してこなかったことが、今起きているのかもしれない。2年後の自分はどうなっていたいだとか、5年後にこの事業をここまで成長させたいだとか、あらゆるビジョンが白紙になってしまった。考え直すべきことが余りにも多すぎるんだ。
自分らしさを求められて、追求して、たどり着いた場所は狭い世界。自分の価値観と、人生をかけて大事にしたいものと、手に入れたいもの。ここはユートピアで、社会を変えようとか良くしようとかいう大きなスローガンからは程遠い。それでいいと思ってた。今も思ってるかもしれない。諦めに近い気持ちがみんなのなかにあると感じる。自分にはどうしようもできない。このまま気温がどんどん上がって、いつか地球に住めなくなるかもしれないけど。そうなったらなったで仕方ない、と友人は言っていた。ニヒリズムって言うのかな。そんな気分。
と、もうひとつ。自分たちが何とかしなきゃやばいという危機感もある。矛盾してると言われるかもしれないけど、人間って矛盾してるものだと思う。得体の知れないウイルスに人々が翻弄されているこの状況で、権力とか何とか、自分とは程遠かったものとしっかり向き合っていかなければいけないと気付いた若者は多いと思う。そこでしかできないことがあって、今の状況に満足なんてできるわけがない。
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