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【VISIONING VOICE Magazine #2】 「新しいテクノロジーで、人々に驚きと幸せを」 〜フォレストデジタル 辻木勇二さん〜

NEXsTokyoが主催する、ローカルおよび国内外の広域展開に挑むスタートアップが”次のステージ”に向かって羽ばたくために、サポートをしてくれる人やファンと繋がる番組VISIONING VOICEをインタビュー記事としてまとめたマガジン「VISIONING VOICE Magazine」 📖

「VISIONING VOICE」は4月より日経グループとコラボし、さらにパワーアップ!次のステージを目指すスタートアップ企業の3つの「カクシン(核心・革新・確信)」に迫り、起業家の想いを深堀りします。

今回はDIVEコース(地域発)のスタートアップ、フォレストデジタル株式会社 代表取締役CEOの辻木 勇二(つじき ゆうじ)さんにインタビューさせていただきました!

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<登壇者プロフィール>
辻木 勇二(フォレストデジタル株式会社 代表取締役CEO)
「テクノロジーは私たちを幸せにしているのか?」という問いに答えるためヤフー出身者や十勝の林業家とともに、北海道十勝郡浦幌(うらほろ)町初のIT企業フォレストデジタル株式会社を設立。メルペイ前取締役、ヤフー決済金融部門の新規サービス部長、グリー(LIMIA、uttoku)を通じて、IT新規サービス3社の会社設立・立ち上げを経験。
以前は財務省の開発金融専門官として地球環境問題や気候変動課題を担当し、途上国の温暖化問題や森林、生物多様性保全などに取り組む。

フォレストデジタル公式サイト:https://forestdigital.org/

出前も可!?な森林浴体験

森や海、風をテクノロジーで再現する 「デジタル森林浴」を手がけるフォレストデジタル株式会社 代表取締役CEOの辻木 勇二さん。

スクショ(事業紹介1) (1)

スクショ(事業内容2)

フォレストデジタルさんが運営する「uralaa park urahoro(うららパーク浦幌)」は、日本初の常設型「デジタル森林浴」空間。前後左右+天井の5面マルチスクリーンに映し出された映像に加えて、森の風や葉のさざめき、木々の香りが再現され、森や自然に包まれる体験ができる場です。また、今年2月には「uralaa park ginza(うららパーク銀座)」を期間限定オープンしました(現在終了)。

辻木さん:VRと違って、何も体につける必要がないので、お子様やお年寄り、お体の不自由な方でも、椅子に腰掛けるだけで森や自然を体験できます。また、私たちは「森林浴を出前できますよ」とお伝えしておりまして。たとえば、先日銀座で行ったイベントの会場は普通の画廊なんですが、セッティングは3時間で終了。機械の電源を入れればすぐにスタートができるという身軽さというか、「どこにでも森を持って行きます」というところが面白いところかなと思っています。日本中のいろいろな場所をコンテンツとして楽しんでいただけますし、システム開発も自分たちで行っているので、低コストで実現できます。今後はいろいろなイベントの場や、オフィスビルや商業施設、病院・介護施設などで、この体験を届けていきたいと考えています。

【核心】浦幌の森×テクノロジー

—— フォレストデジタルさんは、北海道の十勝郡浦幌町というところで、初のIT企業として立ち上がったと伺っているんですが、なぜ浦幌町だったのでしょうか。

辻木さん:4年前にさかのぼるのですが、私がまだヤフーで働いている時、ヤフーのメンバーとロート製薬さんで、地方創生のワークキャンプを浦幌町で実施したことがありまして。そのワークキャンプへの参加が、私たちと浦幌町との出会いでした。

—— そこから、どういった経緯で起業しようと思ったんですか。

辻木さん:ヤフーにいる時から、「テクノロジーは私たちを幸せにしてるのかな」という問いが自分の中にありました。ITに5GにAIに…その便利さや効率性などがどんどん増してくる一方で、自分たちの心はどうなんだろうと、ちょっと取り残されているような感じがしていて。何かそれを解決できるプロダクトがないかなと考えている時に、浦幌町の林業家である北村さんと出会いました。森の中に連れて行っていただき、林業の営みの話や、木を営みとすることの尊さといったことを教えていただいて。それが、「この森林や自然とテクノロジーを掛け合わせて、何かプロダクトができるんじゃないか」と考えるきっかけになりました。

スクショ(核心)

—— 浦幌町での出会いやきっかけが重なって、起業につながっていくんですね。

辻木さん:同じヤフー出身であるCTOの原田とも、ヤフーのビルの中では一度も会ったことがなく、浦幌町が初めてで。森林のアドバイスをしていただいている北村さんに、町長に、役場のみなさんに…浦幌町で出会った人たちとの出会いで、ここまできたなと感じています。

【革新】未来の公園のベンチ

—— この事業を通して、辻木さんが「アップデートさせたい対象」はありますか。

辻木さん:根っこのところが、「テクノロジーで人を幸せにするにはどうすればいいか」というところから始まっているので、何かを変えるとかアップデートするというようなイメージはあまりないのですが、私がよく言ってるのは、「未来の公園のベンチ」ですね。
公園を歩いていて、そこにベンチがあったら、ふっと座って、ぼーっとしたりしますよね。その身近にあるベンチで、今日は十勝の森を体験。明日は屋久島のモニターのベンチに座ろうかな、なんて…そういう未来の公園のベンチを作りたいな、と思っています。

当日の写真1

—— アップデートというよりは、新たなものを生み出すイメージですね。

辻木さん:メンバーの一人がこの間、「これってありそうでなかったよね」って言ってくれたんですが、それは僕にとってすごい褒め言葉で。そういう、ありそうでなかったものが生み出せればいいですね。

【確信】100年後につなぐ体験

—— 辻木さんの「欲しい未来」は何でしょうか。

スクショ(確信) (1)


辻木さん:「時と場所を超えて 地球の価値を共有」する未来ができたらいいなと思っています。自分たちがIT出身だというのもあるんですが、今グーグルなどで、「Time Well Spent(いい時間を過ごしていこう)」ということがよく言われていて、スマホから離れた時間や経験が大事なんだろうなと。「ウェルビーイング」という考え方が私たちにとって非常に重要なことで、それを提供する角度のひとつが、森…つまりは、地球の自然なのかなと考え、このプロダクトを作っています。
場所を超えてというのは、東京にいながら十勝の浦幌の森を体験できるというようなこと。時間を超えてというのは、今私たちが体験しているこの自然を、100年後の子どもたちが、昔ってこういうものだったんだなと。ただテレビスクリーンで見るだけじゃなく、実際に囲まれて、100年前はこうだったんだ!と体感できるようなものを、つないでいきたいと思っています。

デジタルがもたらす、うららかな時間

—— 最後に、辻木さんが今後さらに広域展開をしていくにあたって、どんな人に出会いたいか、教えてください。

辻木さん:冒頭でご紹介した、私たちがuralaa(うらら)と呼んでいる場所の中で、海でも山でも、自分たちの地域の自然を発信したいなと考えてくださっている、たとえば自治体のみなさんや観光産業に携わる方、コンテンツを広げていきたいという方。また、この映像を自分たちの場の壁に投影して、いらっしゃる方にくつろいでいただきたいというオフィスや高齢者施設、商業施設などの関係者の方々。
興味があり、話を聞いてみたいと思っていただけましたら、ぜひご連絡くだされば幸いです。また将来的には5Gを使って、ライブ配信の可能性もあると思っています。朝日が昇る、夕日が落ちるその瞬間をライブで。そんな体験もお届けできるようにしたいと思っています。

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—— 辻木さん、ありがとうございました!

番組ではその他にも、辻木さんのデジタル森林浴にかける想いや、今後の展望などをたっぷりご紹介。uralaa park urahoro(うららパーク浦幌)の紹介動画もありますよ。
下記youtubeアーカイブより視聴可能ですので、併せてぜひご覧ください!

次回はJUMP(東京発)コースのスタートアップ、WED株式会社 代表取締役 山内 奏人(やまうち そうと)さんをゲストにお迎えします。
https://nexstokyo.jp/onlinesalon/visioningvoice27-wed/

■辻木さん、フォレストデジタルさんに話を聞いてみたい、また、興味のあるみなさんは、コミュニティマネージャー・スタッフにご連絡いただくか、下記メールアドレスへお問い合わせください。コミュニティマネージャー・スタッフより繋がせていただきます◎

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