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銀杏BOYZのライブを山形で観た

この記事をご覧いただきありがとうございます。

週1の投稿を心がけてきましたが、退職や引っ越しに向けてなにかと忙しくなり、記事作成が後回しになってしまいました。

でも、その分記事になりそうな材料はたくさん揃いましたので、なんとか記事作成に時間を割き、頑張ってアウトプットを続けていきたいと思います。

ということで、題名の通りなのですが、

3月4日(土)銀杏BOYZのライブに行きました!!

会場は、Vo.峯田さん(といっても峯田さん1人ですが)のふるさとである山形県。銀杏BOYZが山形でライブをするのは2005年以来18年ぶりとのことでした。

ちなみに、幸い私が現在住んでいるのが東北地方の某都市のため、車でスルッと日帰り参戦できたのがありがたかったです。


なお、以降は敬意を表して"峯田さん"のことを"峯田"と呼ばせていただきます。


私が銀杏BOYZを初めて観たのは、2019年のフジロックでした。それまでは名前や曲を少し知っているだけで、ファンというほどではありませんでした。

元々フジロックには行く予定であり、一緒にフジロックに行ったツレが銀杏BOYZのファンだったことから、メインであるグリーンステージで初めて演奏を観ました。

2019年のフジロック

フジロック参戦前に予習をしようと、最新のアルバム「光のなかに立っていてね」を聴きましたが(最新といっても2012年発売ですけどね)初っ端から耳がぶっ壊れそうなほどの音量とノイズ音に度肝を抜かれました。

キャッチーでメロディアスな曲もありましたが、今まで聴いたことがないようなジャンルであり、雰囲気を掴みきれないままフジロックに臨みました。

ですが、実際にステージを観て、なんて人間らしさをさらけ出している人なんだろうと感動したのを覚えています。

よだれを垂らしながらステージ上で騒いで転げまくり、歌っているというより叫んでいるような破綻したヴォーカル、客席にダイブして局部がスクリーンに映りかけたりと、破茶滅茶なパフォーマンスで正直最初は引いていました。

ですが一方で、曲の内容も相まった気持ちの乗った弾き語り、飾り気のない本気のMC、当時新曲だった「いちごの唄」が普通にいい曲だったことなどのギャップに心を掴まれたようで、ステージが終わっても余韻が冷めず、フジロックが終わってからも音源を聴きまくるようになりました。

それ以降、すっかりファンになってしまいました。


直後にコロナ禍となってしまい、様々なアーティストが試行錯誤する中、銀杏BOYZは「スマホライブ」なるものを2度開催しました。

ライブハウスでのライブの様子をスマホで動画撮影して会場の臨場感を味わうことができる新しい形のオンラインライブで、もちろん私もチケットを購入しまして、とても楽しかったですし、音楽のためファンのためを想う銀杏BOYZに感心するばかりでした。

今もYouTubeで過去のライブ映像をよく観ているのですが、銀杏BOYZのライブってなんだか気持ちがスッキリするんですよね。

感情の内側から全てをさらけ出して、暴れて叫んで、空っぽになるまで全力で演奏をする姿にいつも感化されますし、見る度にまた銀杏BOYZのライブに行きたいなと思っていました。

相も変わらず前段が長くなってしまいましたが、そんなこんなで久々に銀杏BOYZのライブに、しかも現在地から近い山形県での特別公演ということで、チケットが当選してから当日までずっと楽しみにしていました。

会場は山形駅に隣接する「やまぎん県民ホール」
ステージで暴れまくる銀杏BOYZがホールで大丈夫なのかと、色んな想像が膨らむばかりでした。

やまぎん県民ホール。最近できたようで、綺麗でおしゃれな建物でした。

早めに現地入りしてグッズを購入し、開演まで山形駅周辺を散策しましたが、のどかな地域だなあと感じました。

峯田の人間味溢れるおおらかな人柄や、時に滲み出る優しさはきっとこの土地が育ててきたんだろうなと、駅西口の霞城セントラル展望台から山形の平野を眺めながらしみじみと思いました。

霞城セントラル24階展望台より北を覗む

開演時間が近くなり、会場に入りました。

まず思ったのが、まぁ客層が幅広いこと。男女比は約半分。私(20代後半です)より若そうな人と、私より年上の恐らく世代ドンピシャの人も半分ずつくらい。

身につけているものも、最近のグッズもあればGOING STEADY時代のシャツを着ている人もいたりして。

清楚そうな子もいれば個性的な子もいて。

そりゃあね。好きになるよね。銀杏BOYZのカルト的な人気を物語る光景でした。それだけ、幅広い層に影響を与えているのだと感じました。


ホールに入りましたが、なんて綺麗で上品な会場だろうか。銀杏BOYZのライブパフォーマンスと不釣り合いなのではないかといらない心配をしつつも、逆にどんなライブになるのだろうと楽しみにもなりました。

ホール1階席を入り口から覗む

私の席は10列目の9番(左側エリア)でステージから近く、後ろにいる東京から来たらしいギャルっ子集団の会話が耳に入りつつも、ワクワクしながら開演を待ち望んでいました。

時間になり、会場が暗転。

すると前方に映像が映し出され、暗闇の街を徘徊する映像に、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」と思われるナレーションが流れていました。

しばらくして、峯田が一人でステージに登場し、会場は歓喜の渦。峯田自身も久々の光景に感動したようで、ステージに登場して早々に声を漏らしていました。

椅子に座り、弾き語りで「人間」の演奏を始めました。目の前に生の峯田と生の歌声。なぜだか鳥肌が立ちました。

その後、2曲目の「No Future No Cry」こちらも弾き語り。
この曲には、仕事がつらすぎて終わりが見えない絶望感に陥っていたときに励まされ続けた思い入れがあります。
あの時はしんどかったけど頑張って乗り越えたなと感情が溢れ、2曲目にして泣きそうになってしまいました。

その後演奏隊が登場し、アコースティック構成で演奏が行われました。
ちなみに、現在銀杏BOYZのバックには元andymoriのベースとドラムだった人がいて、andymoriファンだった私はその点にも興奮しっぱなしでした。

しばらく全員座っていた観客も「I DON'T WANNA DIE FOREVER」が始まった時には抑えられなくなったのか何人か立ち始め、私も同調圧力に負けて立ちました(本当はみんなが立つのを待っていました)

観客の声出し解禁ということもあり、曲ではサビに合いの手をいれたり峯田も時折客席側にマイクを向けたりなど、以前のようなライブの光景が戻ったかのようでした。

曲間ではお客さんから「峯田ー!」「待ってたぞー!」といった掛け声もあり、それに対して峯田が「うるせえ」と返したのには爆笑しました🤣

特に感動したのが、「漂流教室」でした。
MCで峯田が「亡くなってしまった友人に向けて歌います(うろ覚えです)」と言ってから演奏が始まり、MCの内容と曲の世界観に自分の過去が重なり、さすがに少し泣いてしまいました。
(私も高校時代に友人を突然亡くしたことがあったので)

その後は「新訳 銀河鉄道の夜」、すべての地方出身者に捧げますというMCで始まった「東京」、私が特に好きな曲である「夜王子と月の姫」と名曲が立て続けに演奏されました。
ミラーボールを使ったステージ演出も相まって、神秘的で幻想的な時間が続きました。


素晴らしく感動的な時間が続いていましたが、自分の中ではずっと疑問でした。

「なんか、大人しくないか?」

弾き語りから始まり、演奏隊が登場しアコースティック構成になり、徐々にバンドサウンドになっているものの、聴かせる演出がずっと続いているのです。

ホールだし地元だし、大人しいのも無理はないかと思っていたところで「夜王子と月の姫」が終了後にメンバーがステージからはけていきました。

もう終わり!?と思いましたが、幕が降りて前方に再び映像が流れ始めました。峯田が冬の山形と思われる風景の中を散策している映像がしばらく続きました。


すると、薄い幕の向こうにメンバーらしきシルエットが見え始め、しばらくして幕が再び上がりました。

しかし、今までと明らかに様子が違います。微かに聞こえる楽器の音が重く、ステージもなんだが真っ赤で、しまいには峯田がよだれダラダラで佇んでいるのです。

そして、ドラムカウントが鳴り演奏が始まりました。

やばい。とんでもない爆音。耳がぶっ壊れそうなほど。全ての楽器が限界まで大音量が出ているようでした。峯田はじめ演奏隊もステージで大暴れしています。


終わった後で振り返ってみると、ここから第2章が始まったのです。

最初は「若者たち」
あまりの演奏に圧倒されすぎて、この曲の時の記憶がありません。それでもなぜか印象に残り、ライブが終わった後に一番音源で聴いています。もしDVDが発売されたら、この曲の映像を絶対観たいと思います。

そこから「駆け抜けて性春」「大人全滅」と同じテンションのまま演奏され、観客側のテンションもMAXです。私もこの空間に慣れ始め、そうそうこれが銀杏だよとなんだか興奮してきました。

峯田も叫ぶ・暴れる・マイク吹っ飛ばすとやりたい放題。会場が許す限り騒いでました(いや、限度を超えているか🤣)

ホールだけど大丈夫かな、今日は大人しいのかなと心配していた自分がバカでした。

3曲の演奏が終わり、峯田のMC。観客のテンションMAXな罵声も聴こえ、会場は熱い熱気に包まれていました。小さい子供の声も聴こえ、峯田が「小さい時からこんな音聴いてたらおかしくなるぞ」と。ほんとだよ(笑)

私ときたら、爆音で耳がやられています。前の席の女性に至っては、なんだか具合が悪そうでした😅

その後「骨」「恋は永遠」とポップな曲が続き、先ほどの演奏とのギャップもあり楽曲の振り幅にしみじみしていました。

ちなみに「骨」では、峯田が疲れたからと、ドラムの岡山さんがヴォーカルで歌いました。andymoriにも岡山さんがヴォーカルの歌があり、とても感慨深いものがありました。

そして、GOING STEADY時代の曲「東京少年」が始まり、観客がざわついているのが分かりました。
私自身、GOING STEADY時代はあまり詳しくなく、この曲も存じていませんでした。これならもっと予習してくればよかったと反省…

そこからは、ロックな曲とポップな曲が入り混じりながらの演奏が続きます。ここまででも相当な曲数を演奏しているはずなのに、まだやってくれるのかと曲が始まるごとに興奮していました。

終盤、「国立競技場でこの曲を歌える日が来るように」というMCで「BABY BABY」が始まりました。
恐らく銀杏BOYZで一番メジャーな曲(最近ではオロナミンCのCMで使われています)で、私も昔から知っている曲を生で聴けたことに感動しました。

MCで銀杏BOYZがこれからも走り続けてくれることを宣言してくれたことが嬉しく、ずっとファンで居続けようと思った瞬間でもありました。

続いて、軽快なギターカッティングで「ぽあだむ」が始まり、踊っている観客がいたりして非常にポップな空間でした。「ぽあだむ」も個人的に特に好きな曲で、日常性と変態性と狂気が詰め込まれているのにポップになっていて、ある意味怖い曲でもあります。
でも、人生なんてそんなもんだと聴いていて変に納得してしまうんですよね。

そして「僕たちは世界を変えることができない」が演奏され、メンバーがステージからはけていき、一旦終演しました。


観客のアンコールが始まりましたが、あの掛け声はなんだったんだろう?「若者たち」の音源の最後に聴こえる掛け声に似ているような。

すぐにメンバーが登場してくれて、1曲だけということで最新曲の「少年少女」が演奏されました。
最近の銀杏BOYZらしい疾走感あるポップな楽曲であり、今日のライブの内容を経てこれが今の銀杏BOYZだというメッセージが伝わってきたような気がします。

演奏が終わり、峯田がギターでマイクを吹っ飛ばし、ステージからはけていきました。続いて演奏隊も次々にいなくなり、ライブが終演しました。

終了後に映し出された、多分峯田の幼少期

いやーすごかった(語彙力)

冒頭で峯田がMCで「このライブは山形への恩返しでもあります。今まで歩んできた歴史を踏まえて今の銀杏BOYZを見せたいと思います」と言っていたように、弾き語りからアコースティック、ポップからロックとパンクまで銀杏BOYZの全てを観たように思います。

演奏曲数も26曲と大ボリューム。特別公演に相応しい内容です。

どうやら峯田の家族や親戚も観に来ていたようですが、このライブを観てどう思ったのだろうか…🙃

銀杏BOYZといえば、やはり峯田の東北訛りの魂のMCでしょう。すでに紹介したものもありますが、今回も印象的で心に響くMCがたくさんありました。

「ボイストレーニングなんて通ってロックがやってられるか」
「俺でもこうして山形でステージに立てているんだから大丈夫だ」
「どんなことでもいいからやり続ければ神様が必ず観てくれるから」

発言に1ミリも嘘がない。峯田本人がそれを体現している。だから銀杏BOYZが好きなんです。

変にイキってカッコつけてセンスある風な人よりも、バカでダサくて恥を晒しまくっても真正面からぶつかってくる銀杏BOYZに惹かれ続けるのです。

今までの自分のことを肯定してくれるようで救われた気がしますし、不器用でもこれからの人生頑張っていこうという勇気をもらえました。

なにより、峯田がいるから大丈夫だなという変な安心感もあります(笑)

爆音のおかげで2~3日耳がやられて畜生と恨みつつも、ライブの余韻に浸りながら過ごしています。

退職・引っ越し・新生活を控え、期待と不安が入り混じる日々を送っていますが、銀杏BOYZが背中を押してくれたおかげでなんとかなるような気がしています。

今住んでいる場所でライブに行くのはこれで最後ですが、最後がこのライブでよかった。

あと、純粋にやっぱりライブはいいなと思いました。声出しも解禁になりましたし、このまま以前のようなライブの姿に戻ってくれることを願ってます😌


人生の大事な節目に根拠のない自信をもらえたので、しばらく頑張れそうです。


乱筆にて

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