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NYシグネチャーバンクも経営破綻「バイデン大統領のスピーチ」後、30行が取引停止状態に!

先週金曜日に、シリコンバレー銀行が経営破綻した後、NYに拠点を置くシグネチャーバンクが日曜日に経営破綻し、FRBは急遽、緊急会合を招集しました。

月曜日の午前9時、バイデン大統領が約5分程度の短いスピーチを行なった後、30以上の銀行が、現在も取引停止状態となっています。

ジョー・バイデン大統領は月曜日午前9時、シリコンバレー銀行とシグネチャー銀行の顧客に対し、
彼らの資金は、預金保険基金によって保証されており安全であることを保証すると述べました。
その一方で、破綻した銀行の証券の投資家らは、同じ保証は受けられないとも語りました。

その後、株式市場は金融銘柄を中心に売りが先行し、先週に引き続き株価が急落。
為替市場では、ドルが売られて円が買われ、1ドル133円台となり、また、一時的な逃避先としてビットコインが24,238ドル台にまで上昇しています。

米NBCの報道によると、バイデン大統領はホワイトハウスでのスピーチで、
「破綻した銀行の投資家は保護されないだろう。彼らは故意にリスクを負い、そのリスクが報われなかった時に、投資家はお金を失う。
それが資本主義の仕組みだ」と語りました。

米国の銀行規制当局は日曜日、連邦預金保険公社とFRB(連邦準備制度理事会)が破綻した両銀行の預金を全額カバーし、
納税者にツケを負わせることはしないが、ウォール街と大手金融機関にそのツケを回すと発表したことになります。

ニューヨークのシグネチャー・バンクは、シリコンバレーバンクと同様に、パニックが伝染するとの
懸念から日曜日に閉鎖されました。この銀行は、暗号通貨企業の資金源として人気があった銀行です。

金曜日にFDICがSVBの資産を管理し、週末にはシグネチャーの資産を管理下におかれました。
これらの銀行に預金していた全ての顧客は保護されるので安心してください。預金者は、今日月曜日から、預金にアクセスすることができますと語りました。

米財務省はSVBとシグネチャーの両方を、システミック・リスクに指定し、両者の金融機関を整理する権限を与えました。

<注釈>
システミック・リスクとは、個別の金融機関の支払不能等や、特定の市場または決済システム等の機能不全が、他の金融機関、他の市場、または金融システム全体に波及するリスクのことをいいます。 金融システムにおいては、個々の金融機関等が、各種取引や決済ネットワークにおける資金決済を通じて相互に網の目のように結ばれています。

預金者の多くは、通常FDICがカバーする25万ドル(日本円で約3300万円)を大幅に上回る金額を銀行に預けていたため、
国民の税金ではなくFDICの預金保険基金がカバーするとしています。

バイデン大統領は、「納税者が損失を被ることはない」と繰り返し強調し、
その代わり、その資金は銀行が預金保険基金に支払う手数料から捻出されると語りました。

米国内の主要なメディアは、朝から、相次ぐベンチャーキャピタル系の金融機関の経営破綻と、連邦規制当局の動きに焦点を当てた特番が組まれています。

NBCでは、サキ元報道官が番組に出演し、「バイデン大統領が、午前9時に何か仕事をすることはほとんどありませんでしたが、今朝は午前9時から国民に向けて、銀行の経営破綻について、預金の心配をしないようスピーチしたことは立派です。これは、ホワイトハウスが、いかにこの問題を重要なものと認識している
かを物語っています」と語り、
同席していた同番組の司会者や、金融の専門家らが一瞬、目が点になりその場が
静まり返ってしまいました。

先週金曜日のシリコンバレーバンクの破綻に端を発した、一連の銀行の経営破綻、これからも続くと予想され、業界ではリストが出回っています。
すでに、30行以上の銀行が現在取引中止となっており、バイデン大統領が国民に向けて「預金は保証されるのでパニックにならないよう呼びかけた一方で、銀行株に投資していた投資家の資産は保証されないと、ついでに言ってしまったことから、投資関連筋では、背筋が凍るような「寒い月曜日」となりました。

今日、NYサバイバルは、自分の口座のある銀行に行きました。ATMからお金を引き出すためではなく、デポジットするためです。
有名な大手銀行なので、さほどパニックは起きていませんでしたが、すでに数人がATM並んでおり、
いざ自分の番になったら、突然、「このATMは一時的に使用できません」の表示が出てしまいました。よくある機械の故障なのか、それとも、この小さな支店で
現金が乏しくなってしまったのか、理由は定かではありません。
ただ、せっかくデポジットしようとしたのに残念でなりませんでした。

今日1日で、引き出された額が割と多かったのでしょうか?小さなブランチに過ぎない銀行の前に厳重なセキュリティがついた「現金輸送車」が、止まっていました。
そして午後4時、窓口業務が終わると、防弾チョッキを身につけた強面の男性2名
が、小さな出先支店に過ぎない銀行の中に入って行く姿が、これまでになくピリピリとした印象を受けました。

今回の銀行破綻が相次いでいる件について、多くの専門家が、「預金者がパニックになって現金を引き出すせいだ」との論調が目立ちます。

しかし、1ベンチャーキャピタル銀行に、アメリカ人の個人の預金だけで、220兆円もの巨額のお金が一瞬で吹っ飛ぶでしょうか?

投資家筋によりますと、今回の一連の金融破綻は、個人の資産流出ではなく、国家単位の巨額の資金が海外へ流出したためではないかとも言われています。

そこで、注視されているのが、イランとサウジアラビアとの国交回復協定です。
3月6日、イランとサウジアラビアが国交を再開し、仲介者として中国の習近平氏の姿があったと報道されました。
アラブ首長国連邦は、このイランとサウジの協定を歓迎し、サウジアラビアは、経済強化のために、トルコに50億ドルを
拠出することを最終決定したと発表したのが6日でした。
新たなBRICs経済圏の誕生です。この経済圏は、今や斜陽と化す西側経済圏にとって大きな脅威となることは間違いないようです。

イランサウジ協定から4日後、シリコンバレー銀行と、シルバーゲートというベンチャーキャピタルが相次いで経営破綻し、
日曜日には
NYのシグネチャーバンクが経営破綻して、現在30行以上の金融機関が取引停止状態となっています。

バイデン大統領が、以前、学生ローンの免除を大々的に発表しましたが、それが「違憲」との判断から、結局学生ローン
免除は、ほとんど実現には至っていないのが実情です。

だとしたら、預金者への全額保証も、「本当なのか?」という疑心暗鬼がアメリカ国民の間で広がっても不思議ではありません。
また、今回、救済の対象とならなかった「投資家」たちは嫌気がさし、別の投資先へ大量の資金が現在進行形で流出しています。

リーマンショック時は、多額の住宅ローンの焦付き(サブブライムローン)が発端となりました。

現在のアメリカは、FBRの金利引き上げによって、多くの住宅ローンや自動車ローン、学生ローン、クレジットカードの
ローンが焦げ付いており、2008年当時の金融破綻時の財政状況より悪い状況だと、ある経済学者が語っています。

アメリカ経済は、意図的に「経済破綻」へと導かれて行くのでしょうか?
今後の動きから目が離せません。

<END>

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