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コロナワクチン接種に、行く途中での道草

5月3日(月)の朝8時に、コロナワクチン接種、2回目の予約があった。

場所は、大きな展示会などが行われる催事場、Javits Center (ジャビッツ・センター)で、自宅と同じ西側(ハドソン川のある側)なので、1回目同様、歩いて行く事にした。

目的地は、11番街の36丁目。途中、展望スペース、Vessel (ヴェッセル)や、最新展望台、Edge New York (エッジ・ニューヨーク)のある、ハドソンヤードを通り抜けた。

目の前にいきなり現れたのが、この巨大なゴリラ像。説明文を読んでいる時間もなかったので、2〜3枚写真だけ撮って、ワクチン接種の会場に向かった。

King Nyani(キング・ニャニ) - キング・ゴリラ

アーティスト: Gillie and Marc Schattner
        ギリー・シャトナー、マーク・シャトナー夫妻
        (オーストラリア)
重量: 4,766 ポンド(約2t)
高さ: 8.5 フィート(約2.6 m)
横幅: 23フィート(約7 m)
素材: ブロンズ
場所: the Bella Abzug Park, Hudson Yard
                ハドソンヤードの、ベラ・アブザグ公園内
設置期間: 2020年8月24日から9ヶ月間

"Love the Last" - 「消えつつある生き物に愛を」

このブロンズの巨大ゴリラ像、"King Nyani" (Nyani は、スワヒリ語でゴリラの意味)が作られた背景には、世界中の危機に瀕している、生き物達を救う為の社会運動である、"Love the Last" が、関係している。

アーティストである、シャトナー夫妻は、長年に渡り自分達の作品を公共の場に提供する事で、危機にさらされている動物達の保護を訴えてきている。


キングコングの映画 と silverback gorillas との出会い

シャトナー夫妻は、キングコングの映画で、ゴリラの持つ優しい一面に魅せられて、非営利団達のWFF と協力して、このゴリラの本当の優しさを表現したゴリラ像を、キングコングの舞台である、ニューヨークに作ろうという事になった。

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奥さんのギリーさんのお話;「映画のシーンで、キングコングが、女性をつかんで、自分の手の平に乗せるシーンが、あるのね。それで思いついたの。見にきてくれた人達が、「キング・ニャニ」の手の平に、座れるように作っろうって。そこに座って、彼の優しさにあふれた顔を、見上げた瞬間に、彼に恋してしまうのよ。そして、ゴリラの保護運動に参加してくれたら、どんなに素晴らしいかしら!

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夫妻は、実際にウガンダを訪れて、シルバーバック・ゴリラの家族が群れをなして、野生の暮らしをする様を観察し、家族のボスであるゴリラの、その優しさと、思いやりに感動を受けた。


後書き

コロナにより、世界で死者が300万人を超えた。国によっては、どんどん感染が拡大している。

ニューヨークは、ワクチンの接種も進み、落ち着いてきているけれど、別の州によっては、厳しい状況が続いているところもある。

ワクチン接種へ行く道草で、絶滅危惧種の事実を改めて考えさせられた。人間は、こうして自分達で創意工夫して、命を守る手段を考える。

でも、動物や他の生き物に、それはできない。彼らの生きる環境を変え、ここまで追い込んだのは、やはり、私たち人間なのだろう。

アメリカに移住したから、日本人でありながらワクチン接種を、今の時点で無事終わらせることができた。未だ、日本人の摂取率が1%少しと聞くと、本当に胸が痛む。

日本政府の、迅速な対応を、心から願っています。


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