見出し画像

自己紹介⑧ シンガポールでようやく見つけた僕の天職

「これからどうやって生きて良いか分からない……」

バンドが無くなった時も父の会社を経営しているときも、自分の生き方を見失ったことに僕は悩みました。どちらかといえば、バンドが無くなった時の方が楽でした。というのも、仕事や住んでいる場所など環境をすぐに変えることができる状況にあったからです。しかし、父の会社の2代目社長は、そういうわけにはいきません。父の会社を辞める イコール 親との関係性が切れる という幻想にとりつかれていたので、そうなってしまうことが本当に怖く、働きがいを感じないけど仕事に行かなければいけない。そんな暮らしから抜け出せないでいました。

僕は未来を諦めた。

そう表現しても良いでしょう。僕の人生は、親の会社から逃れることもなく、働きがいも生き甲斐もなく、死ぬまで今の仕事をし続けることになるんだ…… と思い込み、自分の未来に絶望し、そのストレスをまぎらわせるように毎晩お酒を飲み歩くような生活になっていきました。夢も希望もなく、ただ生かされている。そんな毎日。これまでの人生で最も苦しかった時代でした。

しかし、ある時、ひとつの光が差し始めます。それは、小学校からの幼馴染からの一本の電話でした。小中高と同じ学校に通い、中学時代は塾も一緒、高校時代は部活も一緒。僕のことをいつも気にかけてくれる幼馴染 K君 から5年ぶりくらいに連絡がありました。電話の中で軽い会話と近況報告をしあった後、一緒に呑みに行くことになり、そこでこれからのことや思い出話に花を咲かせました。そこでプレゼントされた1冊の本。その本が僕の人生に光をさし、僕の人生を大きく変えていくことになります。

その本とは、金持ち父さん貧乏父さん。世界的ベストセラーのこの本を手にしたおかげで、僕の人生は大きく変わっていきました。

「お金があればもっと幸せになれるのに…」

僕は、子どものころからそんなことを考えていました。お金さえあれば、両親もお金のことで喧嘩しなかったし、共働きで僕が寂しい想いをすることもなかった。お金さえあれば、もっとバンド活動もできたし、お金のためにやりたくない仕事をすることもなかった。お金があれば…… そんなことをずっと考えていた僕には、この本があまりにも僕にドンピシャで刺さりすぎるほど刺さる内容に、心を躍らせながらページをめくっていきました。

この本の特徴ともいえる『不労所得』『お金にお金を稼がせる』というワードが例に違わず、僕の心に大きく響き、不労所得を構築させるための勉強をすることにしました。この本には、「自分のビジネスを持ちなさい」 ということが書かれています。なので、自分のビジネスを持つことにしました。僕は、2代目社長ですが、これはあくまで父親のビジネス。そんな認識があったので、自分のビジネスを持つことにしたのです。そこで始めたのが、金持ち父さんでも推奨しているMLM。マルチビジネスです。これを始めることにしました。

インターネットでいろんなMLMを調べ、その中でもこれをやってみたいというものが見つかりました。それは、世界的に有名なコーチ、アンソニー・ロビンズのセミナーをアジア圏でプロモートしている サクセスリソーセズ というシンガポールの会社がやっていたMLM。それは、アンソニーやハーブ・エッカー、ジェイ・エイブラハムなどの世界トップスピーカーたちのセミナー動画がオンラインで視聴できる権利を取り扱っていました。今でこそオンラインでセミナー動画が視聴できるというのは当たり前ですが、今から20年前というのはYoutubeも存在していないし、VHSがまだまだ現役の時代。その時代に家にいながらパソコンでセミナーを受講できるというのはとても画期的で、僕はこれを取り扱うMLMを自分のビジネスにすることにしたのです。

それからというもの色んな勉強を始めました。経営に関する本、自己啓発本、コミュニケーションやセールスに関する本。必要そうだと思う本を読みまくりました。ロバート・キヨサキのオーディオCDを購入し、仕事で現場に向かう時はいつも聞いていました。不動産投資もしたくて、賃貸アパートの物件購入のために休みの日は高速に乗って物件を見て回ったりする日もありました。エクセルを使って利回りを計算したりもしてました。しかし、どれも実を結ぶことはありませんでした。MLMのダウンがつかないし、不動産投資もローンが通りません。せっかく僕の人生に光が差し込んだのに、何も結実しない…… 僕はもうどうしていいのか分からなくなりました。

そんなある日、MLMでしりあった方から、とあるイベントに誘われます。そのイベントは、世界トップスピーカーたちが何人も集まってかわるがわるセミナーをするNational Achievers Congress というイベント。それに誘われます。このイベントに何かヒントがあるかも? その予感はしたのですが、すぐに参加表明をしませんでした。というのも、開催場所がシンガポールだったからです。イベント参加費だけではなく、渡航費、宿泊費もかかります。しかも、2日間のイベント。仕事も数日間のお休みを頂かないと参加できません。仕事を休めない。でも行きたい。この葛藤が続きましたが、ここはひとつ父親に相談してから決めようと。結果、難なく休みが貰えて、NACに参加することができたのです。

NACは僕にとって、あまりにも衝撃的でした。僕はそれまで、日本でセミナーに参加したことがありません。でも、セミナーというのは、学校の授業や講演会みたいなかしこまった感じなんだろうと考えていたのですが。それを大きく打ち破られました。海外のセミナーは、エンターテイメントです。スピーカーも参加者も熱気に包まれています。バンド時代のライブの感覚が蘇ってきました。全体で場をつくってる。そんな感覚があったんです。その時に僕は、こう感じました。

俺、セミナー講師になりたい!

長年、自分のやりたいことも見つからず、生き甲斐も感じなかった僕が、シンガポールの地でようやくやりたいことを見つけました。心湧き上がるやりたいことを見つけたのです。そしてこれが、僕の天職となっていきます。

続く




この記事が参加している募集

#自己紹介

233,787件

いただきましたサポートは、火星でセミナーをするための研究開発に大切に使用します! あたたかい応援、よろしくお願いします!