アフガニスタンと米軍上層部
ISIS-Kによるカブール空港の襲撃があり、海兵隊13名を含む60名以上の人々が殺害された。このまま月末に米軍が本当に撤退するなら、アフガニスタンがテロ組織の拠点となっていくのは当然の成り行きと思われる。バイデンは「必ず落とし前をつける」とカメラに決めポーズしてたが、どうやってやるんだ?結局8/31の撤退日も今んとこそのままでしょ?
現在米軍のトップで仕切っているのは、マイク・ミリー統合参謀本部議長とケネス・マッケンジー米国中央軍司令官。マイク・ミリーはCRTに熱心で、1月6日を内乱と呼び、軍人のワクチン接種に躍起になっている。マッケンジーは、タリバンをあたかもパートナーのように扱っていて、危なっかしてくて見てられない。兵役経験ないわけじゃないだろうに、いつの間に米軍トップはこんなになっちゃったんだ。
アフガニスタンを撤退してから権限委譲する予定だったのは、アフガニスタン政権であって、タリバンではない。タリバンは現在もアメリカの諸機関、国際機関において、ISISやアルカイダなどと並んで立派に「テロリスト組織」のリストに名を連ねている。タリバンが急に親米になったとか、心を入れ替えたとかを信じるような根拠など1ミリもない。
8月31日で撤退したら、まだ出国できてないアメリカ市民、その他永住権保持者、協力者は一体どうなってしまうのだろう?「心配ありません。タリバンにリストを提供して、攻撃しないようにお願いしたから。」
え?え〜???!!
そんな馬鹿な。耳を疑ったわ。「『8/31以降でも外国人は出国しても良い。』とタリバンが許してくれました。」ちょっと待ってよ。完全に交渉がタリバン主導になってるじゃない。今のアメリカには「飴&ムチ」のムチがない。ムチがないんじゃ飴は効かない。口約束を守ってくれる保証が一体どこにあるのだろう?
タリバンはテロ組織であり、ジハーディストの集合体。彼らの信念は絶対的な宗教の教えに裏付けられているもので、カリーフ政権を確立することを目的としている。民主主義とか交渉とか、異なる考えや信条を尊重するという考え方を持っていない。20年も戦ってきたんだから、そんなのわかるでしょう?
軍のトップが政治家と結託してエリート化し、現場離れしている。
海兵隊中佐のシェラー氏は、米軍に仕えて17年間になるベテラン兵士だ。彼はクビを覚悟で動画を出して、今それが話題になっている。
私は今回爆撃を受けた隊にいたことがあります。今回軍事トップが下している決断はどうしても解せません。口に出すのも苦しいけれど、今までの僕たちや仲間が捧げてきた命も、失った肢体も、流された血潮も全て無駄になるのではと思います。アフガンに駐留し続けようとは言わない。でもなんでこんな撤退になり、状況が以前より劣悪になるかもしれないのか。私は軍事トップの責任を追求することを求めます。
自分も命を張って責任追求する、と立ち上がる人々が今起こされている。
今回の失態は、アメリカ人とアフガニスタン現地の人々だけでなく、イギリス、ドイツ、フランス、日本など世界中の人々を巻き込むこととなった。今後これが中国を後押しし、台湾、日本の安全保障にも大きく影響を及ぼすことになる可能性が高い。アフガン情勢は日本にとっても決して対岸の火事ではない。
弱いアメリカはやっぱり代償が大きい。不当な大統領は国を治めることはできないよ。グローバルエリートたちにとっては、これも「想定範囲内」なのだろうか??
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