「小悪よりもまず巨悪を。」論法
「芸能人の不倫を叩くのであれば、太宰治やアインシュタインの不倫も当然糾弾しているのですよね?」
相手の首尾一貫性を吊し上げ、主張の説得力を抹消する論法を紹介します。
「手塚治虫がだめならシェイクスピアもだめでしょ」
手塚治虫の『ジャングル大帝』に差別表現があるという主張に対する反論の例を紹介します。
シェイクスピアのような世界トップクラスの超有名人の作品に存在している差別表現を見過ごしていることを指摘し、手塚治虫を弁護しています。
「小悪よりまず巨悪を。」の典型的な議論方法です。
「小学1年生の男子である私は9時に就寝を強いられているのに関わらず、年齢を重ねた高校生3年生である我が兄の夜更かしを何故咎めない?」
小さいお子さんがいる方は要注意です。
反論方法:強弱関係を見抜く
この論法が成り立つには、比較される2つが同じ範疇にあり、
シェイクスピアが手塚治虫よりも強い概念であることが前提になります。
つまり、反論する際は「手塚治虫<シェイクスピア」となっている状態の
「<」を否定すれば良いのです。
「シェイクスピアと手塚治虫を同等に扱うべき根拠は何か?」
「シェイクスピアを手塚治虫の上位の概念としているが、それはただのあなたの価値観ではないか?」
なぜ同じように扱う必要があるのか?を問いましょう。
余談
冒頭分に偉人の不倫を載せたかったので調べましたが、
アインシュタインも太宰治も不倫してたんですね…
例として上げたシェイクスピアも不倫していたらよかった(?)のですが、
残念ながら「もしかしたら不倫していたかも」程度の説しかありませんでした。
不倫が恋人に気づかれ、糾弾された際は
「俺の不倫を責めているが、太宰治の不倫は責めたのか?」
と言ってやりましょう。
きっと許してくれます。
参考
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