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E.V.2023 Grand Final

2023年5月15日、待ちに待ったユーロビジョン2023年大会のGrand Finalが行われました。

今大会はユーロビジョン史上屈指の盛り上がりを見せました。
音楽の聖地リバプールで開催という事もあり、今回主催のBBCはかなり本気の運営をしていました。
今大会のGrand Finalは構成、ゲスト、演出ともにユーロビジョンのファンを唸らせる出来だったと思います。
また新規の視聴者に対するアピールポイントも多く、一般的な音楽ファンの取り込みも意識した、かなり欲張りなつくりになっていました。
それらを高い次元で結実させるBBC…世界最高峰の放送局として、ユーロビジョンの場においても最高の仕事をしてくれました。

①Grand Final出場国

Grand Finalに参加したのは下記の26か国。

  1. オーストリア

  2. ポルトガル

  3. スイス

  4. ポーランド

  5. セルビア

  6. フランス

  7. キプロス

  8. スペイン

  9. スウェーデン

  10. アルバニア

  11. イタリア

  12. エストニア

  13. フィンランド

  14. チェコ

  15. オーストラリア

  16. ベルギー

  17. アルメニア

  18. モルドバ

  19. ウクライナ

  20. ノルウェー

  21. ドイツ

  22. リトアニア

  23. イスラエル

  24. スロベニア

  25. クロアチア

  26. イギリス

1st Semi-Final2nd Semi-Finalを勝ち残った20か国と、Big5(イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン)に、昨年の優勝国ウクライナを加えた26か国によって、欧州一の名誉をかけた熱戦が繰り広げられました。

②見どころ

本戦での各アーティストのパフォーマンスは素晴らしいものがありました。
予選でいまいち力を発揮しきれていなかったアーティスト達も、本戦では全力のステージを披露してくれました。

イスラエルのNoa Kirelはパワー感抜群のポップソングUnicornを熱唱。
後半のダンスパフォーマンスには目を見張るものがありました。
最後に見せた自然な表情に惹かれたのは僕だけではないと思います。

チェコVesnaは事前公開のMVとは打って変わったシンプルなデザインのコスチュームで登場。
My Sister's Crownは彼女たちの楽曲の中でも比較的珍しい躍動感ある曲ですが、本来の彼女たちの持ち味を真摯に体現した素晴らしいステージになっていました。

アルメニアBrunetteは僕的に一推しのアーティスト。
容姿、スタイル、歌唱力、ダンス力を兼ねそろえたパーフェクトな存在です(僕基準)。
ステージパフォーマンスでもキレのあるダンスを披露、多くの視聴者の心を揺さぶったことでしょう。
ただ…スタイリッシュなステージの演出が、かえって彼女の良さを相殺していたような…。

ビジュアル系原理主義バンドともいうべきドイツLord of the LostはハードロックナンバーBlood & Glitterを披露。
パフォーマンスもなかなか堂に入った、亡国の主の名に恥じない素晴らしいものでした。
ネットを通じて一緒に鑑賞していたユーロビジョン同志から
…」
という感想をいただいてハッとしました。
ひょっとしてX ○apan意識してる?

…とまぁ、なかなか壮絶な戦いが繰り広げられたユーロビジョン2023ですが、幕間の演出にも光るものがありました。

往年のユーロビジョンスターズによるコラボレーションには、ただただ感動いたしました…。

③結果

激戦の結果、優勝を手にしたのはスウェーデンLoreen
2012年大会に引き続き2度目の優勝となる彼女。
同一アーティストによる2度目の優勝はユーロビジョン史上2人目になります。(一人目はアイルランドのジョニー・ローガン
また今回の優勝により、スウェーデンはユーロビジョンの優勝最多記録保持者アイルランドにタイで並ぶことになりました。

Loreenのパフォーマンスは年齢と経験に相応しい表現力が加わり、かなり高いレベルまで昇華していると感じました。
2012年大会のEuphoriaの躍動感ある動きとは趣向を変えた静かな動きが、かえって彼女の成熟した魅力を引き立てていたと思います。

専門家、一般視聴者の両方の投票から1位の評価を得た彼女、欧州のみならず世界が認めたその実力は、特別な意味を込められながら、長く語り継がれることになるでしょう。

2ヶ月にわたりユーロビジョンを追ってきたこの連載もひとまずここで幕といたします。
この連載を通じて、少しでもユーロビジョンに興味を持っていただけたのであれば、これ以上に嬉しいことはありません。

長くに渡ってお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
また来年のユーロビジョンでお会いしましょう!

では!


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