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私たちは、なぜ『愛の不時着』にときめくのか

StayHome期間中、深い沼にハマる人が続出した韓流ドラマ『愛の不時着』。ファンだと公言する有名人も多く、一種の社会現象ともいえる人気ぶり。なぜそんなに皆がハマるのか? 韓国マニアの「NEW LIFE」YOKO教授が熱く解説!


スピリチュアルにときめく『愛の不時着』

本国での人気のみならず、Netflixの人気ランキングでも日本の1位を独走中の『愛の不時着』。私が行きつけの新大久保の韓国料理屋さんの店員さん達(全員男性)も、「みんな見ました!」だそうで。それならと軽い気持ちで見だしたところ、気づいたら連日のように深夜まで見続けた上に、二周目までも終わりそうな勢いです。

韓流ドラマ定番の、美男美女の主人公、運命の出会い、次から次へとやってくる試練、などハマるポイントはたくさんですが。今までに韓国旅行は20回以上、肌に使うのは韓国コスメ、家にはチゲ鍋も完備の韓国マニアな私、YOKO教授が、「NEW LIFE」ならではのちょっと「スピリチュアルな視点」から、このドラマの魅力を解説したいと思います。


「愛」なタイトルに、胸がざわつく

まず『愛の不時着』というタイトルに、何か胸がざわつきませんでしたか?

「愛の」というのは一種のマジックワードかも? それだけで愛がテーマであることは間違いない。そこでまず、「愛」にまつわる様々な思いが頭を駆け巡ります。「愛の」とくれば「流刑地」だよな…と思ったのも私だけじゃないはず。そんなあなたは、もっと妄想が膨らみましたよね。もうここで、ドキドキがスタート。

そして「不時着」。ここでさらに、胸を撃ち抜かれます。

「不時着」ですよ!

一筋縄ではいかない、何か困難が待ち受けているのは明らか。一体何が起きるのか、タイトルだけで妄想が爆発しそうです。

いつもなら韓国の現代ドラマは見ない私が、つい手を出してしまったのは、このタイトルにやられたといっても過言ではありません。


あり得ない設定だからこそ、ときめく

さて、最初のときめきポイントは、「あり得ない設定」。スピリチュアルな視点で言うと、日常を超えた新しい刺激がときめきには不可欠。いつもと何も変わらない環境で、いつもと同じことをしているだけではダメ。日常のルーティンを抜け出す冒険がときめきには必要なのです。

ドラマは韓国の財閥令嬢ユン・セリが、事故で北朝鮮に不時着するところから始まります。そこで出会った北朝鮮の将校リ・ジョンヒョクとの愛がテーマなわけですが…。後半ではセリを命の危険から守るためにジョンヒョクが韓国へと密かにやってくることに。

これ、どちらもかなり無理がありますよね。「そりゃないだろう!」と突っ込んだ方は多かったはず。こんなこともあり得る?と思った方もいたでしょうか。兵役で境界線近くに配属された韓国の知人に聞いたところ…10000%あり得ない!だそうです。

このあり得ない設定が、日常に近い世界でありながらも、そこから大きく離れた冒険になり、思いっきり刺激的なときめきの沼へと見る人を導いています。


国を超えた心の交流に、ときめく

誰かにときめいて、ときめきから愛が育まれるには、心からの交流が不可欠です。時には衝突したり、傷つくこともあるかもしれないけど、真剣に向き合った先に深い愛が生まれます。

そこを、国や育った環境の違いという設定を使って、上手に描いたところが次のときめきポイント。

北朝鮮と韓国という、近いけれど、全く違う世界。セリが滞在することになる境界線付近の北朝鮮の村は物質的には貧しく、移動電話(携帯)を持っている人も少ないし、すぐに停電するし、便利な調理器具もなければ、お湯も出ない。まるで一昔前にタイムスリップしたような生活です。

決して豊かとはいえない彼らの生活を馬鹿にしたり否定するのではなく、むしろ愛情とユーモアたっぷりに描いていて。明らかにダサい音楽と村人たちの奇妙な体操、子供たちの学校での変な点呼と行進、車内販売の「いかにも北朝鮮」的なリズムの歌と踊り、「しゃべる炊飯器」…などなど、もうお腹を抱えて大爆笑! シリアスとお笑いのバランスも絶妙なんです。

何より、ここにあるのは人間同士の心からの交流。電話もメールもSNSもないからこその、顔と顔を合わせた、ちょっと暑苦しいくらいの人間関係。村のアイドル的存在のジョンヒョクの家に突然やってきた「婚約者」セリに興味津々な奥様グループや、自分たちの失態を隠すためにもセリを韓国へ返そうと奮闘する、個性豊かな北朝鮮軍4人組との交流。そんな中で、セリとジョンヒョクもお互いに心を通わせていきます。

こんなに自分の話をちゃんと聞いてくれた人は今までいなかった

というセリのセリフが印象的。


反対に、韓国は対照的な便利な社会でお洒落な街並み、セリが住むのも超豪華なマンションです。けれど、実はセリの命を狙うのは、本来ならいちばん味方であって欲しい人たち。暖かい心の交流などカケラもありません。

そこにジョンヒョクを追って来た北朝鮮軍4人組と「耳野郎」の登場。南に馴染もうとするものの、ダサダサの格好で、ガチガチに緊張して、Gメン’75のように横並びに繁華街を歩いたり、北では見たことのない物にいちいち驚いたり。偵察と称するそれぞれの行動が、もうおかしすぎて。ついゲームにハマって課金までしてしまうジョンヒョクもかわいくてキュン! 素朴な彼らの姿を通して、南と北の対比がうまく描かれています。

 
北朝鮮と韓国、身近にある異世界を舞台にした人々の暖かい交流。便利な社会でつい人間関係が希薄になってしまう私たちの心にしみて、ハートを熱くしたのでしょう。新型コロナウイルスの影響で人との交流にも制限があった中、「誰かと触れ合いたい!」という渇望も満たしてくれたのかもしれませんね。
私も、この素朴な世界が妙にロマンティックに見えてドキドキしました。

↑こちらは本国の公式サイト。


命をかけた愛に、ときめく

そもそも、私たちは、なぜ愛にときめくのか。形而上学の教えの中では、愛は人が生きていく上で不可欠のものとされています。酸素がないと生きていけないように、愛がなければ生きていけない。愛がなくても生存はできるかもしれないけど、人生を生きているとはいえない。だから、人は愛を求め、愛に触れるとときめくのでしょう。

北朝鮮に不時着したり、韓国に密入国したり、そもそもそれだけでも命の危険があるのですが、セリもジョンヒョクもお互いに相手のため、愛のために命をかけます。

ジョンヒョクには、擦れてない素直さや、ちょっとトボけた可愛らしい一面もあって、そこにも胸がキュンとするのですが、やはり軍人。しかも特殊部隊。鍛えられた肉体と、繰り広げられる戦闘シーンの素敵なこと。私もジョンヒョクに守られたい!と思った女性も多いはず。(もちろん、私も!)
ダサダサの北朝鮮軍4人組も、最後はカッコいいGメン風横並びと戦闘を見せてくれます。彼らもセリのため、そして隊長ジョンヒョクのために命をかけるんですね。

決して結ばれてはならない愛、そして命をかけた愛。『愛の不時着』は、現代の『ロミオとジュリエット』とも呼ばれているんだとか。この「命をかけた愛」というのは、間違いなく、時代や場所を超えて、永遠に人をときめかせるテーマです。そして、自分の命をも投げ出す愛が、究極の愛として人の心を惹きつけるのでしょう。

ときめきこそが、人生を豊かにする

『愛の不時着』をスピリチュアルな視点から見てみましたが、いかがでしたか?

誰かに出会って、胸がドキドキして熱くなる。ハートに情熱の火がついた状態がときめきですよね。心にある情熱、ときめきが源泉となり、それに対してアクションを起こしていくことで、新しい人間関係が生まれる。その究極は、ときめきから愛が生まれて、子供という新たな命の創造かもしれません。そう考えると、ときめきというのは創造の源であり、人生を豊かにする、誰にでも必要なものではないでしょうか。

日常を超えた新しい刺激。
暖かい心の交流。
命をかけた愛。

これらは決してドラマの中だけのことではありません。
まずは日常を離れた冒険をしてみる。出会った人たちとの人間関係を大切にする。
次はあなたの人生にときめきを!



ちなみに、私個人のときめきポイントは…
ジョンヒョクの広い肩幅が素敵とか、サバゲー好きとしては軍服姿に萌え〜とか、モデル並みの私服着こなしシーンもいいわ〜とか、かわいさとカッコよさのギャップがたまらない〜とか、完全にジョンヒョク! 普段は年上のオジさま好きな私が、「いや〜、たまには若い男もいいかも〜。」と思ったほどです。

でも、前出の韓国料理屋さんの男性店員さんに「セリとダン(ライバル女性)のどっちが好き?」と聞いたら、「ダンですね。若いから。」と即答が。彼らに言わせると、セリもジョンヒョクも主役としては歳を取っているそうで。(演じるヒョンビンはまだ37歳!)。私にとっては十分若いんですけど。
実は「耳野郎」も私のお気に入りなのですが、これ以上語り出すともう止まらないので、この辺で…。


YOKO
「NEW LIFE」エディター。通称“YOKO教授”。東大法学部出身の異色のスピリチュアルカウンセラー。弁護士を目指していたはずが、いつの間にやら形而上学の道に進み、ヒーラー・占い師・果ては“浄化”のスペシャリストとしても活躍中。弁護士もヒーラーも「人を救いたい」という思いは変わらない! サバイバルゲーム、カート、ハンドメイド(バッグ、カルトナージュ他)、食べ歩き、海外旅行など、「NEW LIFE」エディターきっての多趣味マニア。韓国渡航歴は20回以上。知り合いもたくさん。毎回現地のマニアなグルメを楽しんでます。遊びが大好きなしし座。
ヒーリングサロン「Moon Temple」主宰。


韓国歴史ドラマのロケ地「MBCドラミア」でトンイに変身!




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