南アジア各国を襲う物価高パキスタン政権崩壊、インドは金融引き締め

パキスタン政権崩壊、だが物価高に妙手なし

 国際的な食料・エネルギー価格の上昇が南アジアを直撃している。元々経済基盤が弱い上に、2020年以降は新型コロナウイルスの感染拡大から景気が悪化。加えて、ロシアのウクライナ侵攻によって物価高騰に拍車がかかっている。多くの国で国民生活に深刻な影響が出ているだけでなく、一部の国では政情不安にも発展している。

 中でも、政権崩壊という事態にまで至ったのがパキスタンだ。4月9日、議会下院で野党が提出した首相不信任案の採決が行われ、僅差で可決された。

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