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こんな時に開催される集客イベント

去る4月3日、広島・袋町にて開催された広島の広告クリエーティブを盛り上げるためのイベント。クリエーティブ自由研究「キミが主役になればいい」第2弾。

この日のゲストでもあり司会進行をしていただいた、文筆家の田中泰延氏が冒頭からいきなり心理を突くスライドを出していたのでご紹介したい。

こんな時に開催される集客イベント皆さんにあるのは勇気皆さんにないのは危機管理能力

上方落語の鬼才、2代目桂枝雀は生前、「緊張の緩和」という言葉を用いて、お笑いの基本的なメカニズムを解説していた。緊張とは不安、緩和とは安心のことであり、人は何らかの「快感」を得ることで緊張から解き放たれて「緩和」する。この「緩和」の際に笑いが生まれる。「緊張の緩和」理論と題して上岡龍太郎と桂枝雀が対談している映像がYouTubeにも残っているが、下記リンクが詳しい。

もう一度話を戻そう。

お客様にとっては開演直前のドキドキとワクワクが入り交じる中、僕の拙い挨拶によって会場の緊張感はピークに達していた。僕自身、昨年秋から準備を進めて、延期やらなんやらを乗り越えて向かえたイベント当日。誰よりも緊張していた。

このスライドと泰延さんの喋りを聞いて、会場のお客様も主催である僕も思わず笑ってしまった。冒頭のこのスライドは、そんな緊張を見事に緩和してホッとさせてくれる一コマだった。ずーーーーっと緊張していたので安心して笑ってもうた(笑)確かに勇気だけでここまで来たし、危機管理能力・・・あったらやってないかもな(笑)

国や自治体のルールを守るって話は、企画の段階で当然理解していたので感染対策の危機管理は徹底しているが、極論を言えばこんな時代に集客イベントなんて無謀な挑戦なのだ。それでも「ライブで観たい」という欲求に負けてしまうくらい僕の危機管理能力は著しく欠落している。

こんな時代なので、音楽業界やイベント業界などライブエンターテインメント市場の傷はより一層深まり、もはや待ったなしの業態改革が迫られる。ルールを守って感染拡大防止対策を講じても、採算が取れないというのを分かっていながらも、多くのバンドやアーティストたちはライブ開催を楽しみに企画を進めている。2021年4月25日、3度目の緊急事態宣言により、またその希望が打ち砕かれた。1年前から計画していたというライブイベントを泣く泣くオンラインイベントに切り替える動きが多く見られた。

ますますライブ文化が切り捨てられる。

「オンラインで良くないっすか?」と西村ひろゆき氏が良いそうなフレーズを脳内でループしながら、その指摘を論破するだけの答えもなく、ただただ「リアルイベントやりたいよね!」という思いだけで4月3日の当日を迎えた。

危機管理能力がない。

人一倍いろんな事に悩んだり、考えたり、緊張したり、準備に余念がない典型的なA型の癖に、なんというか、どんぶり勘定的な思考回路も僕の中にあって、後先はあまり考えず、ゲストを喜ばせよう、お客さんに楽しんでもらおう。というサービス精神が先行して、経営の基本である「収支のバランス」というのが考えられない全く以て経営に向いていない、というかサラリーマンも怪しい性質だ。感染拡大防止対策費用や50%しか集客できないのに100%取られる会場代などなど、その代償が露わになった。

前半の高崎卓馬さんのお話だけでもこのボリューム!講義内容を一部抜粋!!収録時間は4時間越えの超濃厚な映像作品。編集にもめちゃくちゃ時間がかかりました。

B.LEAGUE 富山グラウジーズのリブランディングを担当した、電通のアートディレクターの田中元さんのお話も必見です。ロゴデザインに入る前の最初のメモに描いていた牙のイメージから、無数の手書きラフ案を経て、最終的に完成される様子を貴重なプレゼン資料やプレゼン中の写真をもとにお話しされています。

第2部の「地域クリエーティブ自由研究」は広島を中心にご活躍のカミガキヒロフミさん(IC4DESIGN)、板東英樹さん(電通西日本)、宮川博至さん(バズクロウ )を迎えて、ローカルならではのアイデア発想法などについて、様々な発見と気づきに満ちた、熱狂のトークセッションの模様をお届け。


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