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UDダンスに学ぶ、音に頼らないコミュニケーション WINGS EVENTREPORT

こちらは、2021年12月18日に開催された #HEROCAMP  の裏側で伴走しておりました学生&運営によるWINGSチームによるイベントレポートのご紹介です。こちらのレポートは、NEWHERO事務局の菊原 彩加がお届けしております!


《"サンタが街にやってきた"を手話で踊ってみよ〜♪ ✖️ 母親アップデートコミュニティ》 EVENT REPORT

2021年12月18日開催 #HEROCAMP より


皆さんは手話についてどんな印象を持っているでしょうか?

私は以前、耳の聞こえない方と働いたことがあり、その方に手話を教えてもらったり、自分でも調べたりして、少しの手話と筆談を通じてコミュニケーションをとったことがありました。たくさんの単語ひとつひとつを覚えるのは難しいけれど、たどたどしくても通じると「楽しい!」という印象でした。

なので、そこまで遠くはないけれど、耳の聴こえない人とお会いしたときなどは、手話を実際に使うことに「えいやっ」と少し勇気を出してがんばっていました。

でもでもやっぱり、単語を伝える身振りが合っている・合っていないということにとらわれて頭でっかちになってしまうこともあり、自分の知識が足りないために伝えたいことが伝えられないともどかしくなるので、なかなか一歩を踏み出すことができずにいました。

手話に対してそんなイメージをもつ私も参加した今回HEROCAMP忘年会では、「母親アップデートコミュニティーUDダンス部」のお2人がMCをしてくださり、障がいがあってもなくてもみんなで楽しむことができる「UD(ユニバーサルデザイン)ダンス」の創始者・北村仁さんに、"サンタが街にやってきた"のUDダンスを教えていただきました。

最初は、「手話で歌詞の単語をひとつひとつ覚えて、それをリズムに合わせて踊るなんて、正直すごく難しそう…」と思いました。

しかし、参加してみて、手話を少し覚えられたのももちろんなのですが、人と人とのコミュニケーションという視点においても、多くの学びがありました!仁さんに振付を教えていただき、最後にみんなで曲に合わせて踊ってみるというこのセッション。その中にわたしにとって、とても深い学びにつながる言葉がありました。このレポートでは、その言葉たちを紹介していこうと思います。



【SUPER GUEST プロフィール】

● 北村 仁さん

手話とダンスで世界をつなぐUDダンススクール 代表
神奈川県平塚市出身在住、UDダンス創始者。
「手話とダンスで世界をつなぐ」 をテーマにストリートダンスに手話を取り入れたUDダンスで、障がいの有無に関わらずエンターテイメントを楽しめる社会環境を目指す。
2010年から、チーム、ユニット、手話に関わるボランティア活動などを開始。2019年に独立し、手話×ダンス×療育で世界をつなぐSDGsエンターテイナーとして全国的に活動。2020年「手話とダンスで世界つなぐオンラインUDスクール」を設立。2020年アーティスト天道清貴とのコラボレーション
2021年NHK Eテレ 「ハートネットTV」密着取材
2021年4月indigo la End「華にブルー」MVにUDダンス提供

● 母親アップデートコミュニティ(HUC) UDダンス部さん

母親アップデートコミュニティ(HUC)は、2019年1月、「母親を、もっとおもしろく。」をビジョンに、一人ひとりが自分の人生を楽しみながら幸せの輪を広げていこうと設立。心理的安全性の高い場で認め合い、学び合い、応援し合い、つながりの中でアップデートしていく「オンラインご近所システム」を社会実験中。
また、2021年9月に立ち上がったUDダンス部では、手話とダンスで世界をつなぐ北村仁さんの活動に共感したメンバーが、コミュニティ自体をユニバーサルデザインな場所にすることを目標に活動中。HUC初のオリジナル楽曲「おにぎりでGO!」にUDダンスの振付をして踊るなど、親子で楽しく手話を学ぶきっかけづくりもしている。



話している相手にリアクションを伝えることは、相手の安心感につながる


「Zoomと手話って、実は親和性が高いんです。」
「マイクを使わなくてもリアクションが取れるので、話している人が安心することができます。」

そう言って、当日の手話通訳を担当してくださった光希さんは、”わかるー!” や ”パチパチパチ(拍手)” を意味する手話を教えてくださいました。

セッション中はこの「賛同の手話」が画面中でたくさん見られ、終始とても和やかで、大勢の初めましての方たちの中でもとても話しやすい雰囲気でした。

オフラインでもオンラインでも、自分が話しているときにしっかりうなずいてくれたり、ときどき ”そうなんだー!” と相槌をうちながら聞いてくれていたりすると、話しやすさが格段に違います。

コロナの影響もあり、急増したオンライン上で人と顔を合わせる機会。オフラインでももちろんですが、誰かが話しているとそのほかの人の反応が伝わりづらいオンラインでは特に、今回感じたこの安心感を相手にも感じてもらえるよう、話している相手に伝わる大きなうなずきで表現していきたいと思いました。



表情を豊かにすることで生み出される表現の鮮やかさ


「手話は表情も大切です。」

UDダンスの振付を教えながら、仁さんはそうおっしゃっていました。
当日踊った"サンタが街にやってきた"は、基本的にはハッピーな曲。そのためほとんど笑顔なのですが、手話に合わせて、さまざまな表情をしました。明るいサビへの展開の場面では、パッとより華やかな表情を。『おやすみした子~♪』を表現するときにはウトウト眠たそうな表情を。

手話で会話する方たちが生き生きと感じられるのは、表情からも自分の感情を伝えているからなのかなと思いました。手話に限らず表情が豊かだと、伝えたいことも伝わりやすくなり、受け取る側の印象もより鮮やかになりますよね。最近はすっかりマスク生活になりましたが、普段から表情豊かに話すことを意識したいなと思いました。



編集後記

手話をより身近に感じられただけでなく、コミュニケーションの取り方にも気づきがあった今回のセッション。障がいの有無に関わらず、さまざまな方ともっとコミュニケーションをとってみたい!という思いに駆られました。そんな気付きを与えてくださった北村仁さん、HUC UDダンス部のお2人、手話通訳を担当してくださった光希さんの今後のご活躍に注目です!



執筆:【NEWHERO事務局】菊原 彩加 


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