英語学習の帰納法と演繹法。
この記事は、noteに記事を投稿している、コーヒー好きの英語講師のシータ先生が、セカンドnote『新しい英語の教科書』用の記事として、メインnoteから厳選したものです。過去に読んだことがある人もいるかもしれませんが、ご了承ください。
英語学習法には、2つのアプローチがあると思います。
結論から言います。
1. 帰納法的英語学習
2. 演繹法的英語学習
帰納法と演繹法
まずは、帰納法と演繹法の説明から始めましょう。
帰納法とは、「さまざまな事実から結論に導く思考法」のことです。
例を挙げましょう。
A「弁護士は高収入だ」
B「医者は高収入だ」
C「税理士は高収入だ」
→「国家資格を持っている人は高収入だ」
AとBとCという事実をもとに、「国家資格を持っている人は高収入だ」という結論を導いています。また、経験から学ぶのも、帰納法的考え方です。
次に、演繹法を説明しましょう。
演繹法というのは、「普遍的な事実から結論を導く思考法」のことです。
例を挙げましょう。
「国家資格を持っている人は高収入だ」
→ A「司法書士は高収入だ」
→ B「薬剤師は高収入だ」
→ C「公認会計士は高収入だ」
ひとつの普遍的な事実をもとに、A、B、Cという結論を導いています。
身近な話題だと、数学の問題も演繹法的なアプローチだと思います。数学の問題を解くとき、公式を使いますよね。公式を使って、答えを導き出します。これは、演繹法の考え方です。
英語学習の2つのアプローチ
英語学習にも言える話だと考えています。ここでは、「帰納法的英語学習」と「演繹法的英語学習」と呼びましょう。
1. 帰納法的英語学習
2. 演繹法的英語学習
まずは、2の演繹法的英語学習からお話します。
僕たちは、中学1年生から学校で英語を習います。これは、多くの場合演繹法に基づいて学んでいるのではないでしょうか。
学校では、英文法や英単語という公式を暗記して、それを組み合わせることで英語を学ぶからです。
一方、帰納法的英語学習もあります。帰納法的英語学習とは、たくさんのパターンの英語に触れながら、英語表現を学んでいく方法です。
大切なのは、帰納法的英語学習
ここまで、2つの英語学習のアプローチを紹介しました。シータ先生はというと、「帰納法的英語学習」をオススメしています。
僕が一番大切にしている考え方は、いつも言っていることですが「大量の英語に触れること」です。
しかし、学校ではたくさんの英語に触れるというような学習法は行われません。
意地の悪い言い方をすると、薄っぺらい教科書を利用して、文法という名の公式をこと細かく学びます。
実際、中学校で触れる単語の数は7000語程度だそうです。もちろん、これは7000語の新しい単語を覚えるということではなく、教科書に掲載されている英文の語数です。
ペーパーバックで換算すると、25ページ程度です。高校の教科書を足しても、100ページほど。中学から高校の6年間で習う英語の量が、一般的な洋書の半分しかないのは大問題でしょう。
これは、学校の英語が「演繹法的英語学習」に基づいているからなのかもしれません。
学校の英語では、一つひとつの英文をじっくり読むことが求められます。構文に分類したり、単語レベルにまで分割して、文法の使い方や単語の意味を学びます。
じっくり学ぶことは一見、正しいことのように見えます。しかし、「たくさんの英語に触れる」という観点においてはデメリットとして作用します。
たくさんの英語に触れる
シータ先生は、「英語学習はたくさんの英語に触れる」ことを大切にしています。
帰納法的英語学習は、たくさんの英語に触れていくなかで、多くの文法に触れ、たくさんの英単語を覚えていく学習法です。
だから、一般的な演繹法的英語学習のように、公式(=英文法)を覚えないと次に進めないというようなことはありません。
まさに、誰でも英語を続けられる英語学習法なのです。
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