モンスターを10年間毎日描き続けたら京都藤井大丸の150周年イベントでテーマパークを開催することになった話
10年間毎日モンスターを描き続けたことでモンスターの図鑑を出版することになった僕が、なんと老舗百貨店である藤井大丸の150周年のイベントで特別にモンスター達のテーマパークを開演させてもらうことになった。
TOMASONの活動の原点は、子供の心である
たとえば「ミッキーやミニーのような憧れのキャラクターがいる世界に自分もいけたらどんなに楽しいだろう」とか、「自分の描いた絵が実現したらワクワクしそう」だとか。
誰しも子供の頃に一度は想像したことがあるのではないだろうか。
だけど、そんな夢は大人になるにつれてみんな諦めてしまう。
でも、僕は本気で実現したい。いや、いつか実現できると思って毎日モンスターを描き続けてきた。その結果、以前noteにも書いたとおり、気づけば多くの仲間ができ貴重な経験を次々と積んでいくことができた。
そして2020年。世界中が大変なことになっているある意味”モンスター”なイヤーに、自分史上最大級のテーマパーク型エキシビション“TOMASON LAND”が、縁もゆかりもない京都にて開催されることとなる。
突然届いたうれしい知らせ
ある日、藤井大丸のギャラリー担当の方が、僕たちのギャラリー”MAT”の共同経営者であるTAKUMA FUJISAKI氏に会いに東京出張で来ており、MATにも立ち寄ってくれた。
その方は藤井大丸が150周年という節目にふさわしい企画を考えていた際に、僕の今までの活動を見て興味を持ってくれていた。特に、岐阜で行ったモンスターのテーマパーク”TOMASON LAND”を面白いと気に入ってくれたようだった。
「”TOMASON LAND”を藤井大丸でできたら面白いですよね」と言ってくれてはいたが、まさかその数ヶ月後に本当にオファーが来るとは思ってもいなかった。
僕は幼い頃からウォルトディズニーみたいに、いつか自分で思い描いた世界を実現したいと思い続けてきた。だから、ずっと描き続けているモンスターの世界が目の前に広がることを想像したとき、めちゃくちゃ胸が踊った。
そして、これまでの”TOMASON LAND”は自分がやりたくてやった部分が強かったが、今回はありがたいことにお声をかけていただいて実現できる。外からの見た目は同じ形でも僕の中では意味がずっと違う。
常連さんの言葉に背中を押された決断
2020年は本当に大変な年だった。それは僕的にも世の中的にもだ。イベントは軒並み中止、自身の運営するギャラリーも営業自粛を余儀なくされた。
そんな中でTOMASON LAND開催の声をかけていただいたのだが、素直に喜べない自分がいた。このタイミングで大掛かりなイベントをすることに対してネガティブなイメージが大きくなっていたのだ。
せっかくのチャンスだったが、やむを得ずお断りしようと思っていた矢先に、たまたまギャラリーに遊びに来ていた常連さんに相談をすると、真っ直ぐな言葉を僕にかけてくれた。
「絶対にやったほうがいいですよ、TOMASONさんにとっていいことしかないと思います。イベントが終わったときにきっと状況が一変してるはずですよ。」
世の中の自粛ムードで、楽しいことをやったり、新しいことを始めたりすることに後ろめたさを感じることが多い中で、その言葉に少しでも光の差す方へと動く勇気をもらった。
やると決めたら行動あるのみ
そんなこんなで、TOMASON LAND開催のオファーを受ける決断をした僕はすぐさま行動に移した。
・京都に視察
・TEAM TOMASON LANDの発足
・プロモーション戦略
・岐阜と東京での制作
まず、京都に行って現地の様子を見に行った。関西でのイベントは初めてなうえにコンテンツも多く色んな検討が必要になる為、入念に現地調査を行った。
その足で地元の岐阜に立ち寄り、幼馴染みやお世話になっているおじさん達を訪ねて会合を開いた。京都の百貨店、藤井大丸にモンスターの爪痕を残すことを誓い、レッドブルで杯を交わした。そして、岐阜のチームと連携してTOMASON LAND開催に向けて動き出した。
やるからには一人でも多くの人に伝えたい
ビッグプロジェクトが動き出し、本格的に制作を開始したタイミングで、より多くの人にTOMASON LANDを知ってもらうべくプロモーションを展開した。
テーマは『GET BACK MONSTER PRIDE』だ。
その名の通り、忘れた初心を取り戻すイベントにしたい、という決意から名付けられた。
そして事前のプロモーションとして、初心をGET BACKするコンテンツを作り、できた動画をInstagramやYouTubeにアップした。ただでさえ展示の準備に追われているのにもかかわらず、一人でも多くの人がTOMASON LANDに来場するきっかけになればと、時間を割き熱量を注いだ。
そして実際に出来上がったのがこれだ。
ドキュメンタリー
ドラマ
憧れの人に肩を並べるための大きな一歩
それからというものの、東京や岐阜県、そして京都を股にかけ作品制作やミーティングをしていった。
半年にも及ぶ準備と1ヶ月に及ぶ設営を経て、遂にモンスターによる夢のテーマパーク“TOMASON LAND”がオープンした。
水木しげる、ティムバードン、スタンリー、ウォルトディズニー、子供の時に憧れた人はみんな、自分の想像する世界を拡張し続けていた。
夢を求め続ける勇気さえあれば、すべての夢は必ず実現できる。いつだって忘れないでほしい。すべて一匹のねずみから始まったということを。
by ウォルト・ディズニー
そんな憧れた偉人達に肩を並べるべく、僕の大きな一歩が遂に京都で始まろうとしている。
本当に本当に仲間がいなければ実現できなかったと思う。いろんな人のアツい気持ちがこもったイベントになると確信していた。
TOMASON LAND in KYOTOの見どころ
今回の展示では、MONSTER BOOKにも登場するモンスター達の世界観に入り込んだような超体験型の展示を目指している。
特に、写真を撮りたくなるような実物サイズのモンスターや、ファニーな世界観の映像やナレーションはテーマパークのアトラクションさながら。チープだけどどこか愛らしいストーリーは、親しみやすくどこかクセになるTOMASONらしい中毒性がポイント。
今回、”ジャスティンベアー”という今回の展示の中心的な立ち位置のモンスターを特別に描いた。”TOMASON LAND in KYOTO”では、実際にジャスティンベアーと一緒に記念撮影できたり、至る所にジャスティンベアーの顔が描かれていたりする。また、グッズも豊富に用意しているので、是非ジャスティンやいろんなモンスターに注目していただきたい。
11月23日まで京都藤井大丸にて開催中です。僕も毎日在廊しているので是非TOMASON LAND in KYOTOでお会いしましょう。
イベント情報
TOMASON LAND in KYOTO -GET BACK MONSTER PRIDE-
開催日程:2020年11月7日(土)〜23日(月・祝)
営業時間:月〜金/日・・・13:00〜18:00 (最終日23日は16:00まで)
土・・・・・・・13:00〜19:00
OPENING TAPE CUT セレモニー
日程:11月7日(土)12:30 〜
場所:藤井大丸 7F (特設スペース)
〒600-8031
京都市下京区寺町通四条下ル貞安前之町605番地
入場料 : ¥1,000-(税込)
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