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日本酒古酒・熟成酒飲み比べ(石川県金沢市 株式会社福光屋・京都市伏見区キンシ正宗株式会社)

しばらく、日本酒の製造年月について考えてみました。

もう少し製造年月について書き続けたいのですが、ひと休み。

今回は、次の古酒・熟成酒をいただいてみます。

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左から:
百々登勢 五年(株式会社福光屋 石川県金沢市)
FROM THE CELLAR 濃熟甘口酒 醸造年度2006年(株式会社福光屋 )
純米大吟醸 十五年古酒(キンシ正宗株式会社 京都市伏見区)

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百々登勢 五年(長期熟成 純米酒 数量限定)
株式会社 福光屋

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ラベルによると5年熟成の純米酒。
ただ、製造年月(出荷のために瓶詰めをされた年月)が「2017年3月」なので、実際は、9年弱の長期熟成酒。
2017年3月までの5年間は蔵で、その後の4年弱は瓶で熟成されたことになります。
色:
少し茶色がかったキンカン色。
香り:
椎茸、ナッツ感もある、オイリー感もある、少しキャラメルのような感じもあり、酸味も感じる。
味:
旨み、ふっくらとしてる味、少しクリーミーさもある、酸味、苦味と続く。
苦味と少しの渋みが舌の後ろの方でしばらくの残る。
余韻の残り方は、2006年よりどっしりしている感じ。
ペアリング:
豚の角煮とか味が濃い味の煮物とか中華とかかな。

(百々登勢 五年)
原料 米・米麹
原料米:国産米100%
精米歩合:65%
アルコール度数:17度
日本酒度:+1
酸度:2.0
アミノ酸度:➖➖
酵母:➖➖
貯蔵:蔵内貯蔵
価格:5,500円(税込)(720ml)

FROM THE CELLAR 濃熟甘口酒 醸造年度2006年 
株式会社 福光屋

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なんと、ラベルの表のど真ん中に、「四季の気温の変化のままに長期熟成させた甘口純米酒」とあり、どのように熟成させたかがすぐ分かります!
色:
こい少し赤みがかった琥珀色。
香り:
ナッツ、香ばしい感じ、みたらし団子のタレっぽさ、酸味、を感じるが、少しすると、スーッと爽やかさを感じる。
5年ものより深い香り。
味:
甘旨み、酸味、渋みが一瞬、その後心地よい苦味が口のなかでふあっと続く。
5年ものより余韻はふわっとしている。
ペアリング:
さきいかと一緒にいただきたいな。 

味は思ったより軽い、とても上品、甘さが強いわけでもない。 

(FROM THE CELLAR 濃熟甘口酒 醸造年度2006年)
原料 米・米麹
原料米:全量契約栽培米・特別栽培米使用 山田錦 十割(兵庫県多可町中区産)
精米歩合:65%
アルコール度数:18度
日本酒度:-24
酸度:3.0
アミノ酸度:➖➖
酵母:➖➖
貯蔵:常温熟成
価格:5,500円(税込)(500ml) 

純米大吟醸 十五年古酒 
キンシ正宗株式会社

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京都・大阪限定販売だった古酒みたいです。
たまたま、ネットで見つけて購入しました。

色:
レモンイエロー、3つの中で一番きらきらしている。
香り:
酸味と少しの旨みを感じるかおり、少しだけオイリー、香りは強くないが、しっかりした感じはある。
味:
旨みと酸味、苦味と酸味が続くがすっと消える、アルコール度数はそこまで高くない感じ。
余韻は長くない。
ペアリング:
ぶりとかはまちのお寿司に醤油を少し付けて、みたいな感じと合いそう、ナッツとかとも合いそう。

香りに熟成感はあるが、15年も熟成されている感じがあまりない…、と思う。
すごく控えめだけど、芯がしっかりして、大事に育てられた感じ。

(純米大吟醸 十五年古酒)
原料 米(国産)・米麹(国産米)
原料米:山田錦100%
精米歩合:50%
アルコール度数:15度から16度未満
日本酒度:➖➖
酸度:➖➖
アミノ酸度:➖➖
酵母:➖➖
貯蔵:➖➖

次回は、「製造年月」に戻って、製造年月の表示義務は日本酒の強みになるのでは、ということについて綴ります。



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