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【劇場めし 第32回】新宿の海苔弁専門店「いちのや」

「劇場周辺の、おすすめのご飯屋さんをご紹介!」する、このコーナー。今回は新宿です。意外にも当コラム初登場の新宿。東京屈指の大都市ですから、劇場も多く、且つ名店も多い地域です。南口方面には紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYALUMINE 0プーク人形劇場こくみん共済COOPホール/スペース・ゼロ、東口方面には新宿シアタートップスシアターモリエール紀伊國屋ホール、等々があり、範囲を広げれば更に多くの劇場やアトリエが。JR新宿駅には私鉄・地下鉄各線が繋がり、アクセス環境も整う巨大ターミナルと言えます。

散策したのはJR新宿駅から甲州街道沿いを5分程度歩いたエリア。スペース・ゼロとプーク人形劇場があり、観劇目的で訪れた経験のある人も多いのでは。この近隣には行列のできる人気飲食店が複数あるのですが…、この日選んだ一品はこちら。

海苔弁専門店「いちのや」の海苔弁です!

普段の食生活で滅多にお弁当を買わない僕ですが、直感的に「…美味しそう」と感じました。季節は春。ここはひとつ、野外でお弁当に舌鼓を打ち、行楽気分といきましょう!

お店はスペース・ゼロの向かい側にあり、すぐ目につくと思います。近隣には区立公園や一息つける野外スペースがあるので、劇場付近で食べてもいいし、移動してお気に入りの場所で食べるのもいいかも。

それでは、いざオープン! ……お、おお〜! 見た目もすごく美味しそう!! 蓋の内側に丁寧なお品書きが記載されているのも素敵。さて、何から食べようかしらん…? まずはセンターにある大きなフライから。

……と、これが大正解の美味しさ!! 個人的にこの白身フライが一番好きでした。お品書き通り肉厚でふっくら柔らか、海の旨味が口の中に広がります。うわ美味い! と思ってご飯で追いかけると、上品な鰹節の香りに包まれた海苔弁(ご飯部分)がまた美味。これはハイレベルなお弁当だぞ…。

こうなると色々なおかずでご飯を食べ進めたくなるのが人の性。これも美味い、あれもいけると、おかず&ご飯を堪能していると、その奥からこの方が登場。

ハロー煮卵さん!! あなたそんなところに隠れていらっしゃったのね。遠慮なく頂きましょう…。うん、ちょいとろみの残るこの食感、これも格別。箸が止まらなくなる嬉しいサプライズ(?)。

ご飯、海苔、鰹節、醤油、それらが相互に引き立て合う海苔弁の旨さ。お米の量もありボリューム的にも満足感があります。常温で美味しいお弁当だから、温めてもきっと美味しい。次は自宅で温めてみようかなぁ。

心地よい春の風にあたりつつ頬張るお弁当の美味しさ。こういうことも、ここ数年遠ざかっていた体験かもしれません。お弁当なので、飲食OKの劇場ならロビーで食べるも良し、観劇前後に外で食べるも良し、お土産にして自宅で食べるも良し。「劇場めしにお弁当」。この定番を見落としていた事実を反省すると共に、今後も劇場めしでお弁当を取り上げたいと強く願うワタクシでありました。

文:園田喬し(演劇ライター・編集者・『BITE』編集長)

海苔弁いちのや 新宿甲州街道
東京都渋谷区代々木2-11-12
TEL:03-6276-1126 

▽これまでの劇場めしはこちら▽


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