【劇場めし 第31回】八王子の桑都テラス・にぎわい広場で甘味休憩

「劇場周辺の、おすすめのご飯屋さんをご紹介！」する、このコーナー。今回は東京都八王子市に行ってきました。八王子の劇場といえば、八王子市芸術文化会館（いちょうホール）を思い出します。僕が観劇で訪れる施設はいちょうホールが多め。この他、音楽関連の催しが多いJ:COMホール八王子などもあります。JR八王子駅、京王八王子駅の二駅が利用でき、関東各地からアクセスできる利便性も特徴のひとつ。

駅からいちょうホールまで徒歩10〜15分程度。この間に複数の商店街があり、散策がとても楽しい地域です。劇場めし的には魅惑の嵐。ここはひとつ、じっくり歩いてみることに。

地図アプリと己の直感を頼りに小一時間ほど歩き、ふと目についた路地がこちら。……ん？ 和風の町並み？

僕が辿り着いたのは桑都テラスという新しい施設。公式ホームページによると、地域の伝統文化を継承しつつ、人的交流、産業振興、文化発信などを目指す多目的施設だとか。休憩スポットとして利用できるようなので、早速お邪魔することに。すると、こんな看板を発見。

更に奥へ進むと……。

おお〜！ いい雰囲気じゃないですかー。ちょっと一息つきたくなる空間。お手洗いもあるし、甘味処もある。これはもう休憩するしかありません。歩いた身体へ糖分をチャージ。

それでは、この日食べた順にご紹介。まずは八王子すみれ庵の桑都焼（そうとやき）。中にあんこが入った焼き餅です。外側はパリッ、内側はもっちり食感。甘さ控えめで休憩時に適したおやつ、という印象でした。腹持ちが良さそうな点も散策者に高ポイント。

次にねこまの猫焼き。つぶあんとカスタードがあり、今回はカスタードをチョイス。まるっと厚みのあるフォルムで弾力あり。この食べ応えが嬉しい。中のカスタードも優しい甘さ。見た目もかわいい。差し入れアイテムとしても重宝しそう。

最後に #NO NAME DONUTS のチョコドーナツ。種類豊富、店頭で迷うのも楽しい。お店の方に話しかけるとアドバイスしてくれます。手作りのドーナツはひとつひとつに顔がつき、全て表情が異なるとか。作り手の愛情を感じます。写真では甘そうに見えますが、生地そのものが甘さ控えめで食べやすく、コーヒーにも日本茶にも合いそう。

甘味を堪能しながら、ゆったり落ち着いた時間を過ごし、有難い休憩タイムとなりました。繁華街の目抜き通りから路地に入り、そこにある憩いのスポット。劇場でもらった当日パンフを取り出して、じっくり再読するのも良いでしょう。その際のお供に、あなたならどの甘味を選びますか？（勿論コンプリートもオススメ）。

文：園田喬し（演劇ライター・編集者・『BITE』編集長）

桑都テラス／にぎわい広場
東京都八王子市中町11-8

八王子すみれ庵
ねこま
#NO NAME DONUTS