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「百段階段」で魅惑の「百物語」!

こんにちは、スタッフの吉澤です。

目黒にあるホテル雅叙園東京の企画展、「和のあかり×百段階段2022 光と影・百物語」に行ってきました!

百段階段は、1935(昭和10)年に建てられた、ホテル雅叙園東京に現存する唯一の木造建築です。東京都の有形文化財に指定されており、その美しさから「昭和の竜宮城」とも呼ばれていたそうです。(詳しくは、こちら

文化財「百段階段」の企画展の魅力は、何と言っても「美×美」のコラボレーション!伝統的な美の頂点にある建物に、現代の魅力的な芸術作品が飾られて、その相乗効果に毎回度肝を抜かれております。

例えば、前回の企画展「大正ロマン×百段階段」は、ロマン溢れるポップでお洒落な大正の着物や硝子、イラストなどが、文化財「百段階段」の雰囲気にぴったり合っていてとても華やかでした。

今回の「和のあかり×百段階段2022 光と影・百物語」展は、チラシを最初に見た時から絶対に行く!と決めていました。

なぜなら、私……怪談が、大好きなんです!

百段階段で、百物語!!こんなにワクワクすることってありますか!?蠟燭を一本ずつ吹き消す代わりに、一段一段、階段を上っていく……最上段に着いた時には、どうなってしまうのか……想像しただけで背筋がぞくぞくしてきます。

ホテル雅叙園東京に到着し、エレベーターが開くと、真っ先に出迎えてくれたのは可愛い金魚たちでした。

金魚ちょうちん
一匹なんか変だぞ……?

可愛さで油断させておいて、この先、怖~いお化けが出てくるのでしょうか……?

階段の途中にある看板

これは……出てくる気配が濃厚ですね……。

文化財「百段階段」には、階段の途中に広間が七つあります。そのひとつひとつに展示が飾られているのですが、どの部屋も入った瞬間に衝撃を受けます!!

早速ですが、展示の一部をご紹介します。

「漁樵の間」では、きらびやかな竹あかりが眩い光を放っていました。壁の装飾と合わさり、美しさに圧倒されます。これにはお化けも引き寄せられてきそう!

照明作家 弦間康仁さんの作品


「草丘の間」では、歌舞伎の世界の[恋の情念]を明かりで表現していました。松竹衣裳さんと歌舞伎座舞台さんの特別展示だそうです!この間が、一番怖かったかもしれない。この井戸は……覗いちゃダメですよ……。

中には、何が……
美しい情念のあかり


「静水の間」には、インパクト絶大な作品が鎮座していました。ファンタジーの世界に迷い込んだ!?このあかりは、「さかさまのあかり」。水晶を通して像を見てみると、妖しい仕掛けが発動します。

造形作家 中里繪魯洲さんの作品
さかさまのさかさま


「星光の間」では、ユーモラスなお化けたちが、そこら中を跋扈していました。か、可愛い……!この変わった化け猫ちゃんたち、家に欲しい!!

造形作家 小澤康麿さんの作品
ずずずず……
あれ?鏡にも顔が映ってる……?


各間ごとに全部違ったテイストなのに、「怪談」と「あかり」という軸で統一されていて、とても見やすい!建物自体の装飾とも見事にマッチしています。

そして、最後に辿り着いた最上段には、フィナーレにふさわしい大きなお花のアートが明かりに照らされて宙に浮いていました。圧巻……!!

いけばな 古流かたばみ会 副家元 大塚理航さんの作品


百物語だったら、ここで恐ろしい目に遭っているはずですが、どうやら私は無事なようです。助かりました。助かったはずです。多分……。

実は、ご存じの方も多いかと思いますが、文化財「百段階段」って九十九段しかないんです。だから、最上段まで上っても大丈夫だとスタッフさんが後でこっそり教えてくれました。怖すぎるものは苦手……という方も、安心ですね!

美しく幻想的な怪談の世界を、たっぷり堪能できました!大満足です!!
写真で紹介しきれなかった作品がまだまだたくさんあるので、気になった方は、ぜひ実際に行って体験してみてください!


階段を下りていると、梁の上に小さいネズミを見つけました。最後にほっと和みました。(みんなも探してみてね)

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