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【ONE PIECE】ルフィ達の今があるの、カクのおかげ説

2021年9月3日、『ONE PIECE』の単行本第100巻が発売された。おめでたい。尾田先生、本当におめでとうございます。

小学生の頃よりワンピースが大好きな私、このたびワクチン副反応によりベッドに横になっている時間も長かったため、久々に1巻から読み返してみた。

久々に読んでみると新しい発見があるもので、なんとも面白い。

そのなかでふと思ったことがタイトルの通り。

今の麦わらの一味の活躍があるのも、全部カクのおかげ説

~ここからはネタバレを含みます~

第38巻、舞台はウォーターセブン。

プルトンの設計図を求めてフランキーの秘密基地にやってきたCP9。フランキーを縛り上げ連行する直前に、カクが基地にあったメリー号に気が付く。一度廃船と診断したにもかかわらず、話を聞かずに修繕を続けるウソップに嫌気がさしたのか、そのウソップの目の前で、カクは基地の排水レバーを引き、メリー号を高潮の海に投げ出してしまう

ここでメリー号は終わったかと思いきや、舞台は飛んでエニエスロビーへ。(第44巻)

軍艦に囲まれ万事休すとなったルフィ達の目の前に、突如海から現れ一味を救ったメリー号。ワンピースのストーリーの中でも感動のひとシーンである。

カクがメリー号を海に投げ出さなかったら、麦わらの一味はエニエスロビーで全滅していたこと間違いなしだろう。

カク、ありがとう

のちの回想編で、高潮後に岸に打ち上げられたメリー号を修理するアイスバーグが描かれているが、そもそもカクが放出しなかったらアイスバーグが修理することもなかった。そして、エニエスロビーに来ることももちろんなかった。

その後も、シャボンディ諸島での天竜人を殴る事件、インペルダウン脱走、頂上戦争と、海軍にとって悩みの種となり続けるルフィ。これがあるのもすべてカクのおかげである。

カクは麦わらの一味がメリー号に乗って逃げるところを見ていないため、そんなことを知る由もないだろうが。

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とまあ、ここまでが事実から分かるお話で、ここからは私の考えを。

なぜカクはメリー号を海に放出したのか

メリー号を放出するシーンでカクは「仮の姿とはいえわしらはこの町ではれっきとした船大工」と述べ、37巻のゾロとの戦闘シーンでは「残念ながら…船の査定はまじめにやった」と回答している。きっと5年間も船大工を演じきるなかで船大工としてのプライドも生まれたのではないだろうか。

そして船を愛する気持ちもあったのだろう。

査定結果を頑なに受け入れないウソップに現実を分からせるのであれば、その場で船を壊してもよかったはずである。実際にその力を持っていることも周知の事実だ。しかし、壊すことわせずに海に流した。もはや「海に還した」とも言えるかもしれない。

44巻でメリー号にお別れを告げるシーンで、麦わらの一味は、メリー号に火をつけ海上で最期の姿を看取っている。ONE PIECEの世界で、船の最期はこのように海に還すことがメジャーなのかもしれない。カクはそれを理解していて、その場で船を壊すことはせず、あえて海に放出したのかもしれない。

海列車でウオーターセブンを離れる際に「五年住んだが…こんな島にゃあ…名残惜しむ情もわかねェ…」と言ったルッチとは異なり、情に厚い男なのかなと思わせてくれる。

カクの人気がいまだに根強いのも納得である。

さて、90巻のレヴェリーでCP0として再び登場したルッチ、カク。再び麦わらの一味と戦うシーンはあるのだろうか。あの時にどんな考えだったのかは分からないが、メリー号を海に放出したツケが再び自分に返ってくるのだろうか。

これからもワンピースが楽しみだ。

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