教育者として持つべき思想
教員は社会化の仲介者である。
いきなり過激な発言かもしれないが、人間は肉の塊として産まれる。
例えば、馬など人間以外の哺乳類は基本的に親と同じような姿で産まれ、数時間もすれば同じように歩けるし、捕食もできる。
しかし人間は他の動物と比べ未熟な状態で産まれてくる。
これをスイスの生物学者ポルトマンは生理的早産と呼んだ。
この生理的早産は、様々な理由が考えられるが、脳の発達を優先させ他の運動機能は未熟なままで産まれる説がある。
つまり、人間は産まれた後に様々な事を学び身に付ける生き物と考えることができる。
つまり、肉の塊として産まれた人間は、周囲の人間によって社会人へと成長していく。これを社会化と呼ぶことにして、親はもちろんのこと教員も肉の塊である子供を社会化させるために重要な影響を与える存在なのである。
5教科を勉強させるだけでは、なかなか社会化させることは難しい。
ただ、だからといって不要であるわけではなく、「そこで学んだ事を社会でどのように使うのか」を学ぶ場が必要である。
そうすると探究学習は必要かどうかという問題にはならないだろう。
探究学習は、教員が主導で何かを教えるのではなく、児童・生徒主導で、今持っている知識をうまく使って課題解決に取り組む必要があると言えるだろう。
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