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これからのデザイン思考(Design Thinking)

こんにちは、ネットイヤーグループ、
サービスデザインチームコラム担当です。

3回目は「デザイン思考」について取り上げたいと思います。

「デザイン思考」は、数年前から注目を集め、多くの企業が取り入れたものの、そこには成功例と失敗例があります。成功の秘訣は、正しくデザイン思考を理解し、適切に取り組んだことにあると考えます。

デザイン思考(Design Thinking)は、ただの問題解決の手法ではなく、持続可能な未来を設計するための強力な道具であり、ビジネス、教育、さらには社会問題に至るまで、幅広い分野でその価値を発揮しています。

そこで今回は、「デザイン思考」がどのように進化しているのか、また、これからどのように私たちの生活やビジネスに役立てることができるのかを深掘りしていきたいと思います。


■デザイン思考の本質とは?

デザイン思考は、複雑な問題に対処するためのユーザー中心のアプローチです。この手法は、「共感・定義・発想・プロトタイプ作成・テスト」という5つの主要なステップから構成されます。重要なのは、ユーザーのニーズを深く理解し、創造的な解決策を生み出すことに焦点を当てることです。

デザイン思考の5ステップ

例えば、ビジネスが直面する問題を解決する際に、従来のアプローチではなかなかうまくいかないことがあります。そこでデザイン思考を導入することで、問題の本質を見極め、ユーザーのニーズに合った新しい解決策を生み出すことができます。

デザインとアートの違いについて

ここでよく混同されるのが、「デザイン」「アート」です。「デザイン」と「アート」は、それぞれ異なるアプローチや目的を持っています。

「デザイン」は問題解決を目指す理論的なアプローチであり、他者のニーズを満たすための手段です。一方、「アート」は個人の表現や感情を伝えるための手段であり、自己表現の場としての役割が強いです。

「デザイン思考」では、問題解決やユーザーのニーズを重視する一方で、アートのような感情や表現も重要視されます。両者の違いを理解し、適切に活用することがデザイン思考の成功につながります。

デザイン思考におけるイノベーションとは?

デザイン思考は、イノベーションを起こすための有力な手段です。イノベーションとは、新しいアイデアや価値を生み出し、問題を解決すること。

デザイン思考を用いることで、従来の枠組みにとらわれず、新しい価値を提供することが可能となります。

ピーター・ロウによれば、「デザイン思考」は主として非デザイナーを対象にした発想法であり、人間中心のデザインに基づいたイノベーションを促進するものです。「デザイン思考」という手法を通じて、新しい価値やサービスを生み出すことができれば、真のイノベーションが実現するのです。

■価値の変化とデザイン思考~モノからコト、その先へ~

昨今、時代の流れとともにモノからエクスペリエンス(体験)への転換が、現代の豊かさと共に、人々の価値観に大きな変化をもたらしています。かつては、単に商品や物資が存在するだけで十分な価値を感じていました。

例えば、コーヒーを例に挙げてみると、昔はコーヒーが手に入るだけで人々は幸せを感じていました。しかし、だんだんとコーヒーが身近になりすぎると、その価値は薄れてきてしまいます。

コーヒー自体の商品としての差別化が難しくなってくると、その代わりに機能性(おいしさ、特別感など)が重視されるようになります。

次に、例えばカフェでゆっくりくつろぎながらコーヒーを楽しむ、心地よい経験もひとつの価値となります。

今日、私たちの世界はコーヒーを飲むことの「経験」やコーヒーを味わうことの「意味」による差別化がますます重要になっています。

現代の豊かな社会においては、エクスペリエンスや意味付けが重要な差別化要因となります。例えば、スターバックスは「サードプレイス」として位置づけ、顧客にとって特別な「意味」を提供することで、新たな価値を創造しています。

デザイン思考に基づくイノベーションを考える際には、人々の本質的な欲求に対してどのような経験を提供するかが重要です。価値の創造において、モノからエクスペリエンス、そしてそのさらに先への「意味」の提供が必要とされています。

■動機を強く持つ、マインドセット

最後に、デザイン思考を実践するために必要なマインドセットについて取り上げてみたいと思います。

以下の5つのマインドセットを持つことが、デザイン思考を実践するために重要になります。新しい商品やサービスを生み出すための問題解決に取り組む際の「基本的な態度や考え方」として改めて、押さえておいてみてください。

➀人間中心のアプローチ: 

ユーザーの視点を理解し、彼らのニーズや課題に焦点を当てることが不可欠。

②失敗を恐れずに学ぶ: 

失敗を恐れずに繰り返し学び、改善する姿勢が必要です。過ちから学び、次に活かすことが大切。

③チームでの共創:

チームで協力し、共創することで、多様な視点を取り入れ、より良いアイデアを生み出すことが可能に。

④創造性の発揮: 

創造性を発揮し、新しいアイデアを積極的に出し合いましょう。柔軟な発想力がデザイン思考の核。

⑤強い動機付けと行動力: 

強い動機付けと行動力を持ち、実践に移すことが重要。アイデアを具体的な成果に結びつけるためには、積極的な行動が必要。


これらの5つのマインドセットを身につけることで、「デザイン思考」を実践し、革新的なアイデアや解決策を生み出し、成功へとつながると思います。

これからのデザイン思考を考えるうえで、まずはマインドをしっかりセットした上で人間を観察し、深堀りし、問題を発見することで、

ユーザーの真のニーズを見つけていくことに繋がり、「新しい価値やサービス」を生み出すことに繋がります!

「デザイン思考」は、創造的で持続可能な未来を実現するためのキーです。このアプローチを通じて、私たちはユーザーの深層のニーズに対応し、画期的な解決策を生み出すことが可能となります。

未来に向けて、「デザイン思考」を深く掘り下げ、実践することで、ビジネスや社会のあらゆる問題に対して真の変革を起こすことが期待できるのではないでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。
次回は、「データサイエンスを活用したこれからのUXデザイン」というテーマでお届けします。


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