捕物成敗の、その後。

恥の多い生涯を送ってきた申見アキです。

3月17日、依存症啓発イベント
「ReーSTART みんなで考えよう、依存症のコト」というオンラインイベントが開かれた。片足、自分にも関係がありそうなイベントで気になっていたので、見てきた感想を書いてみている。
今田耕司さんがMCを勤め、精神科医の先生や依存症と戦い続ける方が出演した。特に有名なおかあさんといっしょ・うたのお兄さんだった、杉田あきひろお兄さんも登壇。当事者として初めて触れる方でも分かりやすいように、依存症のリアルを語ってくれていた。
そして嬉しいサプライズゲストとして、沢山の時間、肩を並べて歌ってきた相棒ともいえる、つのだりょうこさんが登場!壇上で実に五年ぶりの再会を果たした。りょうこお姉さんの静かな怒りや悲しみ、再会出来たことの喜びが入り交じっている激励に胸を打たれた。

…そりゃもちろん、私と同じような緯度で考えてはいけないかもしれない。
薬物、アルコール、ギャンブルの依存。
本当に強くダイレクトな打撃を被る。どこから手をつけていいか素人の私にはてんでわからないし、こういったものが原因で、当事者や家族が路頭に迷うことだってある。わたしならあらゆる行政や福祉施設の助けを借りようと奔走するだろう。なにより身が危ない。メンタルが持つかどうかも危ぶまれ、場合によっては本人も自分も無関係な人さえ命が脅かされる。

…そして、Eテレ繋がりで、好んで見ている番組に、NHK Eテレの「ねほりんぱほりん」という、人形トークバラエティがある。匿名で出演するゲストが、表に出ないお仕事の裏話や実情などをディープに教えてくれる。
中でも印象深く残っているのが、
「元薬物中毒者」
「ネトゲ廃人」
「ギャンブル依存症」
この三つであった。どのお話も、金銭はもちろん、家族や友人、社会的な信用や仕事も失った辛さがひしひし伝わってくるし、共通しているのは「やめたくてもやめられない」「廃人であることは楽しくない」…など、そんなどうしようもない気持ちに反して「このままじゃいけない」「回復したい」という前向きな思いがあるということにも気づかされる。

依存症に限ったことではなく、事件を起こした者、とりわけ芸能人やスポーツ選手などの名の知れた人から大々的に報道され、場合によっては会見を開いたり、各スポンサー契約を解除されたりする。
ニュースはたちまち国内外問わず人々に拡散され、常人には理解できないほど大きな「人間失格」の烙印を押される。あーあの人薬で捕まったんでしょー、この人はDVしたんだっけ?最低だよね。それでさー...と私たちの間ではこの話だけで終わりになる。 

やってしまった人のその後。
捕物が終わって各種メディアや社会的に成敗された後の事に、今一度フォーカスを当ててもらえたら、多分救われる人がいるんじゃないのかな、と思うのだった。とてもささやかではあるがそんな希望を見出した。申見アキでした。

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