聲の形の感想、レビュー
映画版、聲の形を観たので、レビューを残します。気持ち良かったところあったので。
聲の形 ネタバレなし 感想
ネタバレなしの感想だけ、先に書くと。
主題となる、聲の形は、誰のものなのか、考えさせられた。
誰の声なのか。
そして、その声と、その想いと、それがなんか重いテーマとの関連性あるんだろうなと。
基本は青春モノですけど、一方で、ヒューマンドラマな気がする
聲の形 ネタバレありでレビュー
ここからは、ネタバレありで、レビュー書きますね。
個人的に、主人公の見えなくなったモノと、それが元々見えていないヒロインとが、重なり合って、同じ形だったから、主人公が立ち直れた話だったのだと思った。
別に劇的なことばかり起きるわけではない日常をどう表現するか、大変だろうけど、観客を飽きさせず、よく、ストーリー進められたなーと思う。
二時間映画ですが、あっという間に終わる。
このお話のポイントの一つは、近しくても、誰かが誰かを完全に理解してるわけじゃない。ということの明確化だなと思った。
母親と主人公。
ヒロインと母親、弓弦。
いずれもとても近いのに、わからない。
それは、主人公とヒロインでも、そう。人の孤独感をしっかり映し出してる。
主人公の親友キャラが、おれはわかるよ!てきなことを言うが、まさにこれは、上っ面だという現実が突きつけられる。
そして、川井というキャラ。
絶妙ですね。あのキャラ。
あのキャラは、そのわかってないの象徴であり、わかる気がない人の象徴。
わからない!を明確に評価してるのは、あの女子キャラ。その分、ちょっと忘れてしまう。
そういう意味では、この四つのマトリクスが成立する
分かろうとする。でも、わからない
わかったつもり。でも、わからない
わからないを明示する。わかる気もない
わからないとは言わない。ただ、わかる気もない。
主人公は、最初のパターンで、話が進む。分かろうと努力する。
その努力が時にキツいことに繋がるわけです。一回固まったのに、また崩れるのはそういうことですが、映画としては、うまいよね。
起承転結的にも
原因
再会
変化
結実
と、私は捉えられたしね。
聲の形は、実はそういう世界観だと思う。
だから、青春ストーリーとして、いいんだと思う。わかるとか、わからないとか、伝わるとか、伝わらないとか。
全部色んな形で、リンクして、全部、それが針のように尖ってるから、傷つく。
見えないギスギス感が、たまらなく痛むのだろうなと思う。
それを痛いと感じるのは、青春の特権かもですね。大人は、それを痛いよりも、無関心になるよう努めるから。
いずれしても、ヒロインと主人公の重なり合いと、変化が、このお話の面白いところ。
佐原というキャラが、実は、主人公と関連性高いのも、面白い描かれ方ですね。ヒロインでもないのに。彼女の登場、言動は、とても大事。
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