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君よ心に薔薇を抱けい

最後にたのしい付録が付いてるのでぜひ最後まで読んでください。それからもう一度読むとさらに楽しんでいただけます。


最近ダンディズムにはまっている。ダンディズムって知ってるか?

実を言うと、私は最近までOfficial髭かゲッツの人としか認識していませんでした。

ダンディズムに興味を持ったきっかけがある。
かっこいい友人に勧められて読んだ池波正太郎の「男の作法」が痺れるほどかっこよかったこと。
あとはちょっと流行っているMBTI性格診断をやってみたところ、全タイプの中で圧倒的に男性率が高いとされるITSPに当てはまったこと。
半信半疑ながら特徴を書いたものを読んでみたら嘘みたいに気分が良かった。ご満悦。だから信じることにした。
正確かどうかは知らんしどうでもいい。私が信じてるものこそトゥルースやから、いつでもそう

どうやら私は男らしいかっこよさを持つものに憧れているみたいだと分かった。
しかも、キザでかっこつけている感じ?上品でちょっとノスタルジックなかっこよさ?
言葉にするのが難しい。
だからインターネットで思いつくままに「ダンディズム とは」と検索した。その結果がこれ↓


一般に,男性の〈一分の隙もない身だしなみ〉〈伊達(だて)好み〉の気風や美意識を意味する語。ダンディズムの実践者はダンディdandyという。
(コトバンクから引用)

身なり・巧みな言葉づかい・余裕ある趣味といったものを特に重視しながら、あくまで無頓着を装ってそれらを追求し、自らに陶酔する男や女の精神を指す。
(ウィキペディアから引用)



ダンディズム!これだ。なんてかっこいいんだ。私の好きなものはだいたいこれに当てはまっている。もっと知りたい。もっとダンディズムについて教えてくれ。やっぱり教えないでくれ。
引用元も頼りないことだし、自分で考えさせてくれ。そうして私はダンディへの第一歩として文章を書きながら考えてみることにした。

はじめに断っておくと、全ての男性がダンディであるべきだとは思っていない。
そしてダンディズムは男性だけのものではない。古いジェンダー観になんかに囚われずに自由にやるのがおれたちの良いところだから、自由に書きます。

まず心意気としては、エレガンス+ナルシズム+硬派といった感じだろうか。
俺って優雅でかっこいいぜ。もっとかっこよくなりたいぜ。と内心思っている人。実に良い心意気だ。
ダンディは優雅だから、むやみに暴力に訴えることはしない。破天荒や無鉄砲は、ダンディズムに反する。

しかしここで矛盾することが出てきた。ゴッドファーザーを始め、ダンディな男が暴力をやりまくる映画は多い。
この矛盾をなくすため、ダンディは自らの優雅さを保つためには手段を選ばない、とする。どうだ。これでダンディになっただろう。

日本が誇る真のダンディこと真田広之も、映画の中では暴力をやりまくっている。
しかし注意しておきたいのは、広之が暴力に訴えるのは大切なものを守るためなのだ。致し方ないのである。広之だって、本当は暴力のない世界を望んでいるに違いない。
彼が時折見せる寂しい目が、そう語っている。なんてかっこいいんだ。
みんなで真田広之を目指そう。


さて、これだけだとダンディは自己中心的な人物になってしまう。それは誤解である。
ダンディは優雅だから、余裕がある。彼らが嫌いなものは自らの行く道を邪魔するばかやろう共と、己の中にあるダンディでない(ノーダンディな)部分だけだ。
ダンディさでは誰とも競わない。むしろ人をリスペクトする心を持っている。

人をリスペクトするには知性が必要だ。
しかしダンディは人に知識をひけらかさない。
知性の匂いがする人はセクシーだ。
しかしダンディは下心を表には出さない。
相手にもちゃんと逃げ道を用意させておく。
それがダンディ流のリスペクトである。
間違っても人の矛盾を問い詰めたりはしない。己が矛盾しているし、己の矛盾を愛しているから。

権力にも肉体の強さにも訴えずに魅力のみで人を惹きつけられるから、マウントを取ったり手篭めになんかする必要がないのだ。
なんてかっこいいんだ。周りを見渡してごらんなさい。そんな人間が周りにいますか?いなければ、あなたが第一号になるんですよ。第二号でもいいですよ。

そして、ダンディはもちろん同性(または自らの性的嗜好に当てはまらない性別の人)にも優しい。男も女もそれ以外も全員首ったけにさせるのが真のダンディである。
意中の相手にのみダンディズムを発揮する者は、ダンディのモグリで愚か者のノーダンディであるから気をつけたい。

さらにダンディはナルシストであるから、自らのコンプレックスをチャームポイントにしてしまう。
薄毛だろうが髭が濃かろうが薄かろうが白髪混じりだろうが歯が多かろうが、受け入れつつ、しかしありのままではなく魅力的に見せるために工夫する。
その工程を楽しむのがダンディ流のナルシズムである。

ただ肌のトラブルは清潔感に影響するので、化粧品などを使ってサッと整えるのがよい。
変なプライドは持たないでポマードやグリスに触れるようにスマートに化粧品を使いこなせる人は、かなりダンディである。
彼らはコンプレックスにちゃんと向き合っているから、自分の短所をジョークにしない。眉をひそめられた日には、もうエイリアンズである。


先に大事なことを書いてしまった。ダンディはありのままの自分をさらけ出さない。
ミステリアスなのもダンディに必要な要素の一つである。
聞かれたくないことには答えなくていいし、時折さみしそうに笑ってみるとなお良しである。
酒は人を饒舌にするので、飲まれるなら飲まない方が良い。ただ酒のせいにして昔話を打ち明けたりするような可愛さも時には必要である。

しかし、本当のことを言わないのと嘘を吐くことは全く違う。
このルールを守るために必要なのが、頭のキレと知性である。一夕一朝ではダンディになれない。それで良い。
生まれつきダンディな者はいない。ダンディズムは身につけるものであり、一生をかけても本物にはなれない。
それくらい難しい道なのだ。
しかし、我らは行かなければならない。ダンディズムって最高だから。

ここまで書いたら、我々も少しダンディズムを分かった気になれるだろう。
しかし、これでダンディ完了だと思ったら大間違いだ。むしろここからが始まりなのだ。
ダンディは型にはまらないから、各々でオリジナルダンディズムを心に持っておく必要がある。
それが心に薔薇を持つということだ。
茎には棘が生えている。
でもダンディは他の人には美しいところだけを見せる。
それはなぜか。ダンディだから。それ以外の理由は、ありまペン


いつか嘘を吐かずに君と話がしてみたい。
お互いに魅力的な自分で会えることを楽しみにしつつ、この文章を書き終える。

【楽しい付録コーナー】

プレイリストオブダンディを用意したので、ぜひ聴いてみてください。

(Spotifyの方はこちらから同期できます)
https://soundiiz.com/ja/tutorial/apple-music-to-spotify

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