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日本には…外国なんて存在しない…!?小粋な「雑貨」を買いに行く先…歴史も文化も知らなくてよい…外国語なんてホントにいらない…!?

 日本における海外っていったいなんなのだろう、ということが、親のミエの産物によって、長年英語を勉強してきた自分にとっての長年の疑問でした。

 勝手に海外に憧れて、雑に比較して、「日本のここがおかしいよ!」なんて言う情報は山ほど溢れている割には、根本のところで重要とされている教育や芸術や、特に政治に関する意識や男女平等に関する意識など、欧米を欧米たらしめているような権利については疎く、本当に欧米で重視されている「生活の豊かさ」などというものがあるのであれば、それをもっと取り入れていって欲しいけど、そのような気配はあまりないのでした。

 むしろ、ここ数年の世の中の雰囲気的には、「日本は世界から称賛されている!アニメが大人気!日本に来る海外の人たちが日本を絶賛!」ということになってしまっているので、自分が子供の頃にあった海外から学ぶ姿勢のようなものも(それはそれでなにやら偏ってはいたが)あまり見受けられないのですが、そうは言っても日本(主にほとんどが東京)にある、海外(主にアメリカ由来)のフランチャイズの多様さは尋常じゃないです。

 マクドナルドやスターバックスは、数年前にスターバックスが鳥取にもオープンしたことから、いまや全県にあり、フライドチキンにバーガーキング、クリスピークリーム(これは無い地域もあるかも)さらには中国本格チェーン火鍋店まで都内にはあります。ランチに食べに行ける料理の選択肢は凄まじい種類の豊富さです。パスタ(いつからかスパゲッティ、ではなくパスタと呼ばれ始めた気がする)、韓国料理、中華料理、タイ料理、ベトナム料理などなど、大変に充実していますし、レストランによっては、円安で本場より安くなっていると言う噂もあります。

 食べ物だけは(主に東京では)こんなに気軽に世界各国のものが溢れて多種多様なのに、日本人の英語の平均スコアは年々低下し、いまだに低ランク。

非英語圏では87位、だそうです。

英語力は後退するばかり。国際系の学部も人気が落ちているとか。経済力の低下、世界の中での存在感の低下などもあるとはいえ、レストランだけが充実し、意識がこんなに閉ざされてしまっているのは、いったい、なんなんでしょう。

 長年の疑問でしたが、日本人にとっての海外は、ちょっと遠いところにある「雑貨屋」あるいは、「日本の良さをきづかせてくれるための、期間限定の励ましのための装置」「疲れた日本人を、輝かせてくれるアイテムのひとつ」のではないか、と思うのです。

少なくとも私にとってはそうです…。

そうなると、歴史や文化については、ほんのわずかしか知らなくてよいというか、言葉もいまやiPhoneで事足りるし…「海外」は、ちょっと頑張ったから思い切って買う、コンビニの少し高めのプリン、の、延長上にあるのではないか、とすら思えてくるのでした…。


 

 

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