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イチローも春樹も人志もど真ん中!昔はあんなに異端だったのに!


 今から20年以上前の高校生のとき、同級生がイチローに夢中になっていた。タイヤになってくるくる回っていたイチロー。イチローの爽やかさは当時の野球選手としてはあり得ないほどスタイリッシュだった。

 イチローは、取材などではあまりマスコミ受けのよいタイプではなかったように記憶している。紋切り型の質問などにあからさまに嫌そうな顔をしているときもあった。異端児、とまではいかないけれど、当時の野球界の主流のキャラクター、ではなかった。

 勉強ばかりしていた、三つ折り靴下を履いた高校時代、生きる支えはダウンタウンのガキの使いやあらへんで!だった。台本なしのフリートーク。狂気をはらんだ松本人志に、当時最先端のおしゃれな!!浜ちゃんがガハガハ笑いながらツッコミを入れる様子はとてつもなく新鮮だった。ダウンタウンは、当時のお笑いの世界の古い慣習や上下関係を嫌うような雰囲気があって、決して主流ではなかった。

 大学時代に寮の先輩方の影響を受けて村上春樹の小説を熱心に読んだ。当時から本屋には山ほど積んではあったけれど、村上春樹の作品も、文壇の中では決して主流ではなかったように記憶している。むしろ著名な作家や評論家からは、デビューしたばかりの頃、酷評をされていたと後から知った時は驚いた。

 イチローがUNIQLOの看板になって若者に夢を語り、ダウンタウンがあらゆる番組のMCを続けていて、村上春樹の記念館が早稲田大学の中にできているというのはなんだかとても不思議な感じがする。異端だったはずのものが、ド★主流になっている。それが悪いわけではないんだけど、20年以上前に、彼らを酷評していた人たちはどう思っているんだろうか、とは思う。もう忘れてしまっているのかな。やれやれ。


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