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カレーをお米で食べたい私は、南インドカレーを食す。

私は会社員の頃から「ひとりだけ違うものを注文する病」にかかっている。

上司や同僚らと喫茶店に行けば、みんながコーヒーを注文するなか、ひとりだけクリームソーダを注文したり、ランチに行けば、みんなが定食を注文するなか、ひとりだけ焼き飯を注文したりする。

人と変わったことをしたかったわけではなく、自分に正直に生きてただけなのさ。もっとも、単に空気を読まない世間知らずとも言えそう。

その病は、インドの方が料理されているインドカレー屋さんに入っても同じだった。

ナンとライス、どちらにしますか?と聞かれると、みんなは ”ナン” を選択するなか "ライス" を注文する。そして「インドカレーといえば ”ナン” だろう?なのに、ライスって何?」と同僚らからイジられる。

いやいや、君ら、インドのことよく知らんやろ・・・

あまりにイジってくるので、インドではナンとライス、どちらでカレーを食べるのか?とお店のインド人らしき方に伺ってみた。

「どっちも食べますよ」

くそっ、日本に馴染みやがって!と、このいかにも日本人がやりそうな接客回答にイラッとしたを覚えてる。

日本慣れしたインド人らしき人が頼りにならないので、調べてみるとどうやら「北インド」ではナンに似た小麦を焼いたもの、南インドでは米が主流とのこと。

というのも、北インドは乾燥しており、小麦が育ちやすいらしい。そのため、小麦をこねて焼いたパンのようなものが主食になっているそうだ。ただ、ナンみたいな形のものではなく、おせんべいが大きくなったような形のものが多い。

どうやら、ナンは主流でないらしい。
理由もきちんとある。

 ① 原料となる精製した小麦粉が高価
 ② 焼くためのタンドール窯を持つ家庭が少ない

ということで、”インドカレーだからナン”というのは、”日本男子だからふんどし” くらいの誤解されたイメージのようだ。

そもそも、ナンはインド発祥ではなく、ペルシャ料理発祥でイランの人達がめっちゃ食べるものらしく、もう何がナンやら。

しかも、ナンがインドとはあまり縁がないからといって、何らこの「ひとりだけ違うものを注文する病」が治るわけではない・・・

とはいえ、せっかくなので、もう少しナンについて調べてみた

食文化研究家 永山久夫先生によると、ナン ≒ 薄焼きパンと定義すると千利休がすでに食していたとのこと。「ふの焼き」といって、ナンらしきものに甘味をつけた味噌をつけ、巻いて食べていたらしい。

ただ、画像で見るとナンというより春巻きもしくはクレープみたいな感じのようでなので、イメージしているものとはちょっと違う。

やはり、ナンといえばインドカレー屋にあるようなタンドール窯で焼いたものではなくてはピンとこない。

そのタンドール窯、インドですら窯を持つ家庭が少ないせいか、日本のネットショップで ”タンドール” を検索してもなかなか窯はヒットしない。その代わりといってはなんだけど、想像だにしなかったものがヒットする。

ここまで調べて気が付いたことがある。

私は別にナンを食べたいわけではないので、ナンついての豆知識を得た所でナンの得になろうや。そう、私はカレーをお米で食べたいのである。

カレーをお米で食べたい私、南インドカレーを食べてみたくなる

ただ、私が住んでいる広島では、南インドカレーが食べられるお店はほとんどない。とはいえ、本場の南インドカレーが米と合うのであれば、それは1度食べてみたい。

ということで、こちらの商品を食べてみた。この記事を書いている人は、広島でも南インドカレーのお店があるにはあるのだから行けばいいのに、わりと努力をせず楽なほうに流されるタイプらしい。

こちらのカレー、いわゆるインドカレー(北インドカレー)のお店のカレーよりもサラサラ。先にスパイスの香りがくることもあり、慣れていないと最初のうちは ”まずい” 判定になるかも。

ただ、食べ進むとスパイスが気にならなくなることもあり、バリバリのスパイス系ではないので、スパイスが全くダメでなければ大丈夫っぽい。

レトルトカレーにしては、かなり完成度の高いのではなかろうか。

もっとも、甘さを感じないせいか、中辛よりも少し辛い気もする。私ははちみつを入れるとちょうどいい気がしたものの、常温保管庫にかつお節しかなかったので試せずじまい。

レトルトでこのレベルであれば、お店の南インドカレーはもっと美味しいのでは?という気になってきた。

機会があれば、会社員だった頃の同僚らと南インドカレー屋に行ってみようかと思う。調べてみると南インドカレー屋だとナンの選択肢がないので、イジられる心配がないのが嬉しい。

(`・ω・´)ゞ


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